2019/02/02
第80回 桜花賞(GI)出走予定馬展望
日程:2020年4月12日(日)
コース:阪神芝外1600m
予想用・出走予定馬一覧
レシステンシア(武豊騎手想定)
阪神ジュベナイルフィリーズでは圧倒的なスピードで他馬を圧倒したレシステンシアが武豊とのコンビで桜花賞に出走予定だ。前哨戦のチューリップ賞では持ち味のスピードをコントロールしてテスト走法となったが3着、課題は残った。厳しい流れを自ら作り出し、他馬の脚を削ぎ切って桜の女王の座を狙う。
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まあ競馬が嫌になる時もあるんだけど、いちいち凹んでいたらキリがないので切り替えて頑張ります。レシステンシアに対しての考察はまんまメジャーエンブレムの時と同じ。違うのは、前哨戦のチューリップ賞ではっきりとスローでは高いレベルで切れ負けしてしまうということが分かっているという点。武豊がどう乗るか次第ということになる。豊も新馬戦で乗っているとはいえコントロールしてのものだからね。
阪神JF(GI)1着
阪神芝外1600m良 16頭2枠4番
1:32.7R 45.5-47.2 H^2
12.2 – 10.5 – 11.0 – 11.8 – 12.0 – 11.2 – 11.5 – 12.5
何と言ってもJF勝ちから振り返るべきだろう。ペースは見ての通りかなりのハイ、絶対的に見てもこの時期の2歳牝馬で45.5はかなり速い。ただ単調な流れではなくL3の4角地点最速で11.2と結構速いラップを踏んでいるというのが特徴になる。この厳しい流れの中でも一足の鋭さをしっかりと見せてきたというのがこの馬の強さかな。
4番枠から好発を切って押してハナを主張、それでも各馬が様子を見ながらじわっと絡んできたのでペースを引き上げながら進めていく。道中もかなりのハイペースなのだが各馬が割とついてくるという流れの中で3角。3角で少し息を入れてそこから4角で仕掛けて後続を離しながら1馬身差で直線。序盤で一気に2列目を突き放して5馬身差ほど。L1まで後続をほぼほぼ寄せ付けずの5馬身差の圧勝だった。
基礎スピードの違いで突き抜けたというのもあるし、このペースからL3で加速して11.2を引き出してきたということもできる。L2の地点ではほとんどの馬が脚をなくしてしまっていたので突き放す一方だった。持ち味はやはりこの前半の基礎スピードを質的に持っているという点で、このペースで後半も47.2でまとめて1:32.7で走られては、あの時点での完成度で各馬がこの時計を走り切るというのはちょっと難しかったと思う。圧倒的なパフォーマンスだった。ただもちろんだがペースをここまで引き上げることができたので他の馬の脚を削げたともいえる。ペースをコントロールしたときにどこまでやれるのか?というのは当然課題だったし、これを試したのがチューリップ賞だった、という感じかな。
チューリップ賞(GIII)3着
阪神芝外1600m良 14頭3枠4番
1:33.5(+0.2) 47.1-46.2 S^1
12.2 – 11.2 – 11.7 – 12.0 – 12.2 – 11.3 – 10.9 – 11.8
前走のチューリップ賞では3着と敗れたが、収穫もそれなりにはあったかなと。ペースはややスローで支配して、直線地点で10.9とトップスピード勝負に持ち込む形になった。もちろん、結果的には切れ負けしたので本番でこの形はとれないというのが分かったのは収穫かな。
4番枠から好発を切ってハナを主張、逃げないかな?とも思っていたが外に誘導して無理せず楽に逃げの手を打つ。3角でもスローの流れで12秒台まで落としつつ、4角の下りでじわっと加速しながら1馬身半ほどの差で直線。序盤で追い出しを待ちつつだが徐々に内外から差を詰められて並ばれてしまう。L1でマルターズディオサに抜け出され、内からはクラヴァシュドールにも差されて2頭の勝ち負け争いから1列遅れた3着完敗。
トップスピード戦では分が悪いということを証明してしまったというのはある。これで本番では厳しい流れを作るしかなくなったなと。ここでスローでも結構強い競馬ができていれば、本番でどちらでも?という選択肢を用意できたし他に対しても牽制しやすかったと思うがこれで行くしかなくなった。L3の地点でクラヴァシュにもマルターズにも1列分しかリードが無かったし、末脚比べとしては2列分の差があったと。大体0.3~0.4の上がりの差になるので、少なくともスローでこの展開で勝ち切るには3列分ぐらいのリードが必要となる。まあ逆に言えば位置取り差を取れればスローでもそれなりに戦えるとは思うんだけど、どう見てもJFのパフォーマンスが圧倒的だからね。良い手とは言えない。トップスピード勝負でここまで差があったと考えるとね。
ファンタジーS(GIII)1着
京都芝外1400m良 15頭4枠6番
1:20.7(+0.2) 33.7-35.1 H^2
12.0 – 10.7 – 11.0 – 11.9 – 11.7 – 11.5 – 11.9
3走前のファンタジーSでは1400m戦で厳しいハイペースを先行策から楽に抜け出してきた。マジックキャッスルは結構強敵だったがこれをきっちり制した。ペースは1.4でかなりのハイ、ラップ的には中盤で緩めてのL2再加速で11.5。流石に後半でそこまで速いラップは踏めなかったが、当時の馬場やペースを考えても時計的・ラップ的に優秀だったと思う。
6番枠から五分のスタート、そこから押しながらの先行争いで内から主張するエレナアヴァンティを行かせて2番手で進めていく。道中もかなり激流となったが譲らずに2番手で3角。3角でエレナアヴァンティが少し離したのでコントロールしつつ、4角でじわっと並びかけていくような感じで楽な手ごたえで直線。序盤でそのまましぶとく伸びるが少し内に刺さり気味。それでも抜け出し1馬身半差。L1で追いすがるマジックキャッスルをしっかりと3/4差で封じきった。
1400よりマイルのJFのほうがインパクトがあったけど、ひとまず1400でもかなり速い流れの中で乗っていっても最後まで加速する余力を持っていたというところを評価したいかな。正直33.7ってこの時期でしかも時計が標準にはかかっていた京都でとなるとかなり速いと思うし、3角の上り下りで息を入れての再加速で後続を完封できた。1400レベルでも質の高い基礎スピードで引き上げて、そこからの一足でという競馬ができたからね。かなり前半の基礎スピードの質を高いレベルで見せていると思う。
桜花賞2020への展望
テーマは本当に一つだけと言って良い。メジャーエンブレムの桜花賞のパターンにならないようにレースを作れるかどうかに尽きる。45.5のペースで入ってしっかりと1:32.7と好時計でまとめてくるというのは並みの快速馬ではできないからね。正直メジャーエンブレムと比較しているけど、純粋なる基礎スピード能力だけで言うなら凌駕してくると思う。それぐらい阪神JFのインパクトは大きい。一方で、やはりというかスローで支配していたチューリップ賞が後半で切れ負けしてしまったと。あの形だとどうしても難しくなる。まあもちろん上位勢が2列目で勝負を仕掛けてきていたし、直線までの位置取りの差でリードを取れなかったというのもあるが。
なので、ここも相手関係云々というより、自分のペースを作ってタイムトライアルに持ち込めるかどうかだろう。正直言って、今の段階でも1:32.7という走破時計をクリアするというのは他の馬にとっては簡単ではないと思う。後続に対してしっかりと脚を使わせる形に持ち込めるかどうかが全てといっても過言ではないかな。有力勢のポジショニングがどのあたりか?というのもあるけど、自力で勝つにはペースを引き上げてほしいところだね。まあ枠の並びを見てからだけど、出足も安定しているしハナを切るしかないと思うので内目の枠のほうが良いかな。