キーンランドカップ 2021 出走予定馬：メイケイエール＆武豊騎手想定

time 2021/08/25

folder 2021重賞まとめ出走予定馬

第16回キーンランドカップ(GIII)出走予定馬展望

日程：2021年8月29日(日)
コース：札幌芝1200ｍ

予想用・出走予定馬一覧

メイケイエール（武豊騎手想定）

　折り合い面の問題を抱えながらもマイルのチューリップ賞を制しているメイケイエールが武豊とのコンビでキーンランドカップに出走予定だ。前走の桜花賞ではコントロールができなくなって惨敗と、気性面での課題をもろに浮き彫りにした一戦となった。もちろん1200は気性的には進めやすくなるはず、あとは力を出し切り３歳世代スプリント路線の快進撃に乗っていきたい。

※この記事はnote,ブログ無料公開対象です。

　これまでのパフォーマンスを見ても1200でも折り合いで苦労していたぐらいなので、正直1400以上では大変だっただろうなというのが率直な感想やね。桜花賞もチューリップ賞も結果は全く違ったが、正直マイルではコントロールが難しいなという一点はゆるぎなかった。こういう気性が前向き過ぎる馬ってタフな馬場の方が合っている印象はあるし、小倉２歳Ｓでも走ったからね。後は古馬との比較。このメンツなら…という気持ちかな。

ファンタジーＳ(GIII)１着

阪神芝内1400ｍ良 12頭７枠10番
風向き：北東1.5m/s(豊中市15:50)
1:20.1R 34.1-34.8 H^1
12.2 – 10.7 – 11.2 – 11.2 – 11.3 – 11.5 – 12.0

　まずは４走前のファンタジーＳからだろうと。阪神の1400ｍ戦だったが、ペースはややハイでも淡々とした流れ。ここでやや出負けしつつも折り合いを重視、それでもかかって押し上げてしまう感じになった。風は北東からなので４角地点が完全追い風。

　10番枠からやや出負け、そこから少し促したがすぐにぐっとスピードに乗りかけたのであまり馬には近づけずになだめながら中団外。それでも３角手前で完全にコントロールできずに２列目の外まで持っていってしまう。それでも外を回しながら３～４角を通して２列目で直線。序盤でスッと伸びて先頭列、Ｌ１でそのまましぶとく抜け出しての3/4差勝利。

　まあここは全体のレベルがどうだったかというのはあるんだけど、ここの５着がヨカヨカなんだよね。オパールムーンやラヴケリーなんかが本当はもうちょっと頑張ってほしいんだけど。それはともかく超高速馬場で時計自体はあれだが、出負けしてコントロールを意識してもこんな感じで上がってしまうのでどうしても難しい。正直1200でも折り合い面は課題になると思う。1400以上と比べてマシというだけで。それと、ネックなのはゲートが下手なんだよなあ。だからそこから促すと一気にスイッチが入っちゃうし先頭に立つまでに包まれて他の馬に迷惑をかけるという形になってしまいがち。ここでは外枠だったし最初から馬に近づけずに進めていたんだけどそれでもかかったからね。正直激流にでもなってくれないとなかなか折り合ってというのは難しいと思う。本当言えばゲートが上手ければモズスーパーフレアみたいな競馬を狙ってもいいんだろうけど…。そこが難儀やね。まあ引き出せれば世代屈指の基礎スピードは持っていると思うんだけどねえ。

桜花賞(GI)18着

阪神芝外1600ｍ良 18頭４枠８番
風向き：南西2.8m/s(豊中市15:40)
1:34.0(+2.9) 45.2-45.9 M
12.1 – 10.8 – 11.2 – 11.1 – 11.6 – 11.2 – 11.2 – 11.9

　前走の桜花賞では事故が起こった。馬群の中で包まれてソングラインを無理やり外に弾いて何とか進路確保してという形で押し上げたけどもちろん失速した。ペースは平均だし、前半45.2だと質的にも古馬トップレベルの流れを求められているんだが、それですら掛かってしまうんだから正直どうにもならない。使うごとに前向きさが出過ぎているからね。風は南西で４角地点が完全向かい風。

　８番枠から出負けして後方から掛かりながら中団馬群の中目に突っ込んでいくのだが、全くコントロールできずにロデオ状態、やむなくソングラインを外に弾いて３角で一気にまくって先頭に立ってしまう。ここで少し息を入れて４角の再加速まで持っていったが出口ですぐにストゥーティに交わされて直線では全く追わずに失速した。

　まあここまでド掛かりしちゃうとどうにもならんね。またペースも速い中でこういうロスを作りながら…特に３角地点でのロスはラップ的にも速い中で押し上げているわけでかなり厳しかったと思う。そら失速するわなという競馬になってしまったし、使うごとにマシになるどころか悪化する気性面を露呈してしまっている。この馬の能力的にマイルが長いかどうか？というのは正直何とも言えない面はあるが、単純に気性的にもう無理だろうと思う。コントロールできない以上、短い距離を使っていくしかない。とはいえ、やはり出負けしちゃうとこうなるわけでね。外枠ならそこからスムーズにという競馬は出来ても内枠を引いて出負けしてしまうとかなりリスクが大きくなる。能力は間違いないけど、ここまで欠陥があるとなかなか信頼するのはね…。

小倉２歳Ｓ(GIII)１着

小倉芝1200ｍ重 10頭７枠８番
風向き：東10.6m/s(空港北町15:40)
1:09.6 33.9-35.7 H^2
11.7 – 10.6 – 11.6 – 11.8 – 12.1 – 11.8

　昨年の小倉２歳Ｓではタフな馬場の中で外から押し上げてそのままラストまで伸び続けた。ペースはかなりのハイ、重馬場で時計もかなりかかっていた状況だがここでは３着以下は千切ったからね。風は東から10.6m/sなので４角地点が完全向かい風になる形。

　８番枠から出負けして最後方からの競馬。そこから軽く促しつつだがやはりコントロールは簡単ではなく徐々に押し上げていって中団外で我慢している感じ。３～４角でも中団外からだがここから馬なりでじわっと押し上げて２列目外で直線。序盤で外からスッと伸びてここで前のモントライゼに半馬身差ほどまで詰める。Ｌ１でしっかりと捕えて突き抜けての１馬身1/4差完勝。

　ここはハイレベルだったはずで、３着のフォドラが阪神1200ｍ１勝クラス戦の重馬場で時計が掛かる中で強い競馬をしているからね。ここではやはりゲートがネックで苦労していたんだが、流石に1200だしある程度流れるので前半をコントロールすることがまだできていたというのはある。それと重馬場なのである程度力む走りになるし、相対的に走っていてそこまでストレスが無かったのかもしれない。まあその辺は難しいところだが、一つ言えるのは1200で外枠、前が引っ張る中で自分のリズムで進められればコントロールできる可能性は高くなると思うし、多少ロスがあってもスムーズさを優先すべきだろうというのも確かかな。世代では屈指のスプリンターの可能性がある馬だが…。

キーンランドカップ2021への展望

　まあ、とりあえず決めているのは内枠なら消そうというところ。ゲートが安定して悪いので最序盤で内枠を引いてしまうとチューリップ賞や桜花賞みたいに包まれたときに我慢できずに事故一歩手前のところまでに至ってしまう。まだマイルだとそこまでの速度は出ないので周りも気を使える面もあるが、流石に札幌1200で３角までの距離も比較的短くコーナーが緩くてそこまでのポジショニングが重要なレースで妥協してくれるとは思えない。一歩目が遅れてもリカバーできるだけの状況かどうか？というのは冷静に判断すべきだし、長らく競馬を見てきたけどここまで気性面に問題がある馬ってのは流石に…ブルーイレヴンぐらいじゃないかな。何がたちが悪いってスピード能力は凄いのにゲートが下手なとこなんだよなあ。

　あとはまあ正直外枠引いて能力を出し切ってこのメンツ相手にどこまでやれるか？という観点で見たいかな。外枠を引けば個人的には重い印を打っても良い相手だと思っている。レイハリアなんかも結構葵Ｓは恵まれたところはあるし、普通ならヨカヨカが勝っていたレースだと思う。ミッキーブリランテは正直前走の感じでもちょっと足りなかったし、エイティーンガールもダイアトニックも良いころと比べて？という面もある。正直スプリント路線でのグループＡレベルの馬も出てきていない（まあダイアトニックなんかはまともなら…だが）ので、メイケイエールが外からスムーズにという競馬ができればやはり突破できる可能性は高いんじゃないかなと。逆に内枠を引いたら悪いイメージしか湧かないね。