2019/02/02
第87回 日本ダービー(GI)出走予定馬展望
日程:2020年5月31日(日)
コース:東京芝2400m
予想用・出走予定馬一覧
サトノフラッグ(武豊騎手想定)
未勝利勝ちから弥生賞まで3連勝を果たしていたサトノフラッグが武豊とのコンビで日本ダービーに出走予定だ。本番の皐月賞では5着も2強の争いからは離されてしまった。距離を延ばして東京競馬場だが、弥生賞を勝ったコンビ復活で巻き返しを狙う。
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まあ流石に皐月賞は上位2頭が強すぎたし、今回も逆転というところまで行けるのかどうか?というのはある。ただ、個人的な感覚として2400ぐらいで距離は良いと思っているのと、出来ればもうちょっと前を狙ったほうが良いかな。相手が手ごわい以上、ある程度未知の面に期待して逆転を狙うしかないという感じ。
ディープインパクト記念弥生賞(GII)1着
中山芝内2000m重 11頭1枠1番
2:02.9 61.1-61.8 M
12.7 – 11.4 – 12.1 – 12.3 – 12.6 – 12.6 – 12.6 – 12.5 – 11.8 – 12.3
2走前の弥生賞から振り返りたい。重馬場の中での競馬で、平均ペースではあるが中盤は息が入っていて12秒台半ばをキープしつつのL2最速11.8。速いラップではないが、全体がある程度流れたことで仕掛けが遅れての一足勝負という感じになっている。押し上げたタイミングが噛み合ったのはあるが、ワーケアを撃破したという点ではある程度高く評価していいだろうと。
1番枠からまずまずのスタートを切っていたが無理はせずに控えながら外目を目指すが序盤は後方の中目で外には出し切れない。1~2角で上手く外に誘導、前がペースを落とした向こう正面で外からじわっと取り付いて3角。3角でも前のペースが上がってこない中で中団外からスーッと捲る、4角でそのまま馬なりに近い形で先頭列に並びかけて直線。序盤でそのまま堂々先頭、L1でそのまま後続の追撃を振り切っての1馬身3/4差完勝。
ここは強かったとは思うが、展開的に噛み合った要素がある。まず前半はそれなりに流れているが向こう正面地点で明確に緩んでいたし、ここでロスなく外から取り付けたし、3~4角では外からロスもあったがこの地点でもまだ12秒台半ばのレースラップだったので馬なりに近い形で取り付けている。そのまま直線最速地点までスムーズに加速できていると。後半のポテンシャルを活かして早い段階で動いてというのと、前半で前がそこそこ飛ばして3~4角で脚が無くなっていたというのがフィットしたのでここまで楽に押し上げられたというところは恵まれたと。ただこの競馬ができるのであれば距離的にはもっと長くても良いとは思う。またワーケアを楽に撃破しているという点も評価できる要素。
皐月賞(GI)5着
中山芝内2000m稍 18頭3枠5番
2:01.8(+1.1) 59.8-60.9 H^1
12.2 – 11.3 – 12.1 – 11.8 – 12.4 – 12.9 – 12.2 – 11.9 – 11.8 – 12.1
前走の皐月賞も稍重で時計が掛かる馬場状態ではあった。ペースはややハイで収まっているが、L5地点で12.9とかなり緩みが生じている。そこからの4F戦というところ。ただ、これは千切った2頭でややハイ、ということになる。3着ベースで考えれば59.8-61.6までバランス的に上がるので、上位2頭を除けば全体的にもかなり流れていたということになる。前半の基礎スピード面の問題はあったかもしれない。まあ上位2頭が強かったといえばそうなんだが。
5番枠からまずまずのスタートを切って、そこから軽く促しながらだが自然に中団の中目に収まる形で進めていく。道中も中団馬群のちょうど真ん中ぐらいで進めて無理なく追走。3~4角では中団の外からじわっと仕掛けていたが外からコントレイルも上がってきたので仕掛けて2列目外辺りまで押し上げて直線。しかし序盤で甘くなると、L1では上位2頭に突き放され、3着争いからも一列遅れての5着、掲示板死守まで。
まあ3~4角での動き出しは一瞬見せ場を作っていたんだけど、後半のポテンシャル面を求められてL1でちょっと甘くなった。全体のペースはバランス的には弥生賞の時よりも求められているし、中盤もそこまで緩んでいないからね。まあL5で落ちたところで上手く取りつけているという点では弥生賞に近いけど、ここでは3~4角で12秒前後までには上がっている。この辺も外から動く形でしんどくなった要因の一つにはなるかな。何よりもここは2強対決だったし、決定的な力差を感じざるを得ない、そういう敗戦だった。後ろから正攻法で千切られてしまったので、こうなると展開面で上手く嵌らないとなかなか上位2頭を逆転するというのは難しいかな。ただ、ゲートが良かったし距離を延ばせばもう少し前を取れるかも?というところに望みは若干ある。
未勝利戦1着
東京芝2000m良 16頭4枠8番
1:59.5R 59.3-60.2 H^1
12.8 – 11.3 – 11.3 – 11.6 – 12.3 – 12.5 – 12.7 – 11.9 – 11.5 – 11.6
4走前の未勝利戦はレコード勝ちを収めている。まあこの時の府中は言うまでもなく超高速馬場なわけだが、思ったよりもラストまで踏ん張って伸びたなというのが印象的にはある。個人的に希望を見出すとすれば高速馬場で割と中間的なラップを連続できているというところかな。ややハイだが中盤で緩んでの3F勝負でL1まで11.6と大きく落とさず。
8番枠からここでは出負けして後方から、内に誘導して必死に好位の内までリカバーする。2角過ぎで外に誘導して好位の中目で進めながら3角。3~4角でペースダウンしているが、ここで好位の中目で包まれて動けない状況、待たされて直線で外。序盤で追い出されてからしぶとく伸びて先頭に立つ。L2では内の2頭が結構伸びてきていたが、L1で突き放す形で3馬身差の完勝だった。
まあ11秒台前半をできれば踏んでほしかったというのはあるんだが、ここはサトノフラッグの推定ラップとして11.4-11.5-11.6ぐらいだと思う。L2の時点で先頭に立っているのでL2-1はレースラップ通りで良いと思うし、上がりから逆算すればこうなる。スパッと切れたというよりは長く一定の脚を維持してきた。超高速馬場なのでこの程度のラップだとロングスプリントまでには入っていないかもしれないけど、こうやって最後までラップを落としていないというのは良い材料。ここは出負けしてしまったけど、やはりポイントはいかにスッと前を取るかかな。
日本ダービー2020への展望
まあ、ぶっちゃけて言って上位2頭はパフォーマンス的に抜けていると思う。サリオスにせよコントレイルにせよ、超高速馬場適性を高いレベルで見せているというのがあるし、特にコントレイルの東スポ杯はこれまで見てきた中でも時計・ラップ的指標ではトップレベルになると思う。それらと比べると、サトノフラッグは良い馬なんだけど抜きんでたパフォーマンスを見せているわけではない。超高速馬場だった未勝利勝ちも時計そのものは特段驚かない。敢えて言えばやはりL1まで落とさずにここで差を広げてきたという点かな。ここに期待するしかないのと、2400mに延長するころで以下に良いポジションを取っていけるか。どう考えてもトップスピードの質では見劣るし、ロングスプリント能力ではまず間違いなくコントレイルは抜けている。そうなるとコントレイルからどれだけリードをもって直線に入れるのか?という競馬に徹するほかないかな。
ただ、この世代は基本的にホープフルS上位、皐月賞上位がレベル的にも少し抜けていると思っている。その中で勝ちに行ってそれなりのパフォーマンスを見せられたのはあるし、使うごとにゲートが安定してきているのは好材料。この辺から上位2強が東京2400mで距離が長くてというパターン、さらに他の馬との比較で先行策からの粘り込みで皐月賞からの浮上があれば馬券圏内も見えてくるかな。流石に皐月賞の2強がどちらも崩れるというのは考えにくい、特にコントレイルは適性面で見ても東スポ杯のパフォーマンスは高速府中で他とは2枚ぐらい抜けていた。逆転は難しいと思うし、あくまで先行策からの粘り込みという前提での2,3着候補の一頭という感じ。