2019/02/02
フォワ賞(GII)
ロンシャン芝2400m
日程:2018年9月16日(日)
出走予定馬クリンチャー(武豊騎手確定)
今年の京都記念では重馬場の中でダービー馬レイデオロ、皐月賞馬アルアインと同期のクラシックホースを撃破したクリンチャーが武豊とのコンビで凱旋門賞の前哨戦であるフォワ賞に出走予定だ。阪神大賞典、天皇賞春3着とステイヤー路線でめどを立てたもののGI制覇までには至らず。今年は帰ってきたロンシャンの2400mの舞台で本番を見据える形。武豊悲願の凱旋門賞制覇に向けて、決定打をぶちかませ。
個人的には武豊に期待している。最近の武豊の欧州遠征を見ても、以前のような感じではなく日本の良いところをしっかりと出そうとしている印象。欧州競馬の常識をいい意味で外してきている。クリンチャーはヨーロッパ競馬には最も合わない馬だと思っているので、であるなら日本式、武豊式でいかに常識をぶち壊すか。その先に凱旋門賞制覇があるかも。まずはこのフォワ賞で豊のレースメイクを見たい。ただし、ゲート・二の足ともに遅めなので本番に向けてマークされないような競馬が理想ではあるかなあ。
京都記念(GII)1着
京都芝外2200m重 10頭4枠4番
2:16.3 63.0-60.8 S^2
12.5-11.5-13.3-13.0-12.7-12.6-12.2-12.2-12.2-11.8-12.3
まずは京都記念勝ちから振り返ろう。重馬場でタフな馬場状態。ペースは2.2とかなりのスローだがL5からじわっとペースが上がってのL2最速でも11.8。2段階加速的だがトップスピードは問われず、ポテンシャル戦になっている。
4番枠から五分のスタート、そこから押して押してというところだがやはり前には行けず、離れた好位集団で入ることになる。道中もペースが遅いので前との差を詰めながら上手く2列目のポケットまで押し上げて3角。3~4角でも2列目のポケットで仕掛けながら直線。序盤での反応はイマイチだが馬群の中を割ってじわじわ伸びてくる。L1で伸びていたモズカッチャンの外からすっと伸びてクラシックホース2頭の追撃も楽に振り切った。
力の要る馬場でのポテンシャル戦で結果を出した形になる。もともとそういう競馬で強かったわけで、トップスピードを要求されないタフな流れならレイデオロ・アルアインの2頭を相手に互角以上にやれると。もちろんこの時点ではこの2頭に対しては2kgの斤量さを貰っていた立場なので何ともだが、それでもこの馬のベストバウトはこれか菊花賞だろう。
セントライト記念(GII)9着
中山芝外2000m良 15頭3枠4番
2:13.8(+1.1) 61.8-58.1 S^4
12.3-11.1-12.4-13.1-12.9-12.8-12.1-12.0-11.7-11.3-11.0
逆に負けパターンとして顕著だったのが昨年のセントライト記念だ。ペースが遅いのもあるが超高速馬場の中で仕掛けのタイミングが遅くL1最速。直線勝負になってしまった。もちろんクリンチャー自身はある程度仕掛けていたと思うが、それでもタイミングが遅すぎて分散できず、直線のトップスピード戦に特化してしまっている。こうなるとキツイ。
4番枠からまずまずのスタート、押してで鞭も入ったがなかなか先行するのに苦労、それでも2列目外に出して何とか流れに乗る。道中はかなり緩い流れなのだがそこで突かずに3角へ。3~4角でも積極的に仕掛けて4角先頭列に並びかけに行くのだが直線でさらにもう一段、二段と加速していく過程であっさり下がって完敗。
ここではミッキースワローの強烈な切れ味になすすべなく。超高速馬場でペースも遅く仕掛けも遅く、もちろん意識的に外から動いていったが速いラップをここまで要求されてしまうとなかなか難しかったというところ。ダービーの時はもうちょっとやれた感覚ではあるが、休み明けの影響もあったのかもしれない。いずれにせよ要所でキレ負けしたのが最大の敗因。
天皇賞春(GI)3着
京都芝外3200m良 17頭4枠8番
3:16.3(+0.1) 60.1-75.5(FA12.58)-60.6 M
13.0-11.2-11.4-12.0-12.5-12.3-12.0-13.2-12.6-12.6-12.8-12.6-12.1-12.1-11.4-12.4
前走の天皇賞春ではしぶとく立ち回って3着を確保。強敵相手に食らいつけたのは評価できる材料。ペース的にはヤマカツライデンの単騎逃げでこれが中盤で引き離す形。実質的にみて中盤区間はもうちょっと遅かったかなと思う。恐らく2段階加速戦でポテンシャルとそこからのもう一段の脚を問われたが、それでもL2は11.4で済んでいるのも良かったかもしれない。
8番枠から五分のスタート、そこから押して押して先行しようとするがすぐに包まれたので無理はせずに中団やや前目。スタンド前ではソールインパクトの後ろぐらいで進めていく。向こう正面で少し緩んだところでソールを交わしてじわっと動くがブレーキしたところでサトノクロニクルらがさらに捲ってくる。3~4角では好位の内目にうまく入り込んで我慢して2列目で直線。序盤で外に出してから一瞬置かれるがL1でしぶとく伸び始める。それでも前のシュヴァルグランは交わせず、内のレインボーラインにするっと抜け出されて3着まで。
正直春の天皇賞はレベル的にどうだったか?というのは感じる部分ではあるんだけど、それでも3200mという流れの中でおそらく2段階加速、3~4角でうまく立ち回った面はあるにせよL1までしぶとくポテンシャルで食らいつけた点は高く評価したい。一方でやはりL2の最速地点で加速するとなるとどうしても少し置かれる。11.4程度で済んだのでそこまで目立たなかった、という感じ。これがセントライト記念のように11.0をL1で求められてとなるとああいう感じになってしまうし、そこをどうフォローしてやるかだろう。
フォワ賞2018への展望
個人的にはある時期を境に、武豊の欧州競馬へのアプローチの仕方が変わったかなと感じるようになった。祐一がキングヘイローの呪いなら、豊はホワイトマズルの呪いというイメージで、他の競馬場では武豊らしいところを見せることも多いが、こと欧州では欧州の競馬に馴染もうとしていた印象。ただし、エイシンヒカリやそれこそジェニアルなんかもそうだがリスクを背負って積極的なレースメイクを展開しだしたなと。ただ、社台グループの馬ではないので自由に乗れる、というのもあるのかもしれないが。いずれにせよ、今の武豊の対ヨーロッパスタイルの方がチャンスはある。クリンチャーの持ち味は何と言っても後半のポテンシャル面にある。一方で弱点が明確に二つ。1つは二の足が遅い。もう一つはトップスピード戦はダメ。理想を言えば基礎スピード自体持っている馬なので前で引っ張る形がいい。ロンシャンの2400でそれをやるならある程度外目の枠が必要だろう。フォワ賞の場合は前哨戦で頭数が少なくなりがちだしそこまで心配していないが、近年本番は多頭数になりがち。包まれて欧州型の競馬に巻き込まれてしまうと良さが出づらい。この辺をいかにコントロールして馬群の外に出すことができるか。最序盤はペースも大事だけど、それよりもまず自由に動けるポジションを取りたい。本番は次、まずはある程度めどを立てる走りが必要だし、逆にここでギャンブルを仕掛けると本番でマークされて思い切った手を打ちにくくなる。個人的には凱旋門賞と違う競馬でここを突破してほしいし、頭数も控えめだと思うので逃げられれば逃げてみても良いと思う。クリンチャーというより武豊がまずこの前哨戦でバランスを掴んでほしいかな。フォルスで動くなとか3角下りからは早いとか、そういった常識はすべて過去のものでしかない。今はロンシャンも結構高速化していることが多い。天気次第だが、馬場に合わせて武豊らしさを存分に出して常識を壊してほしい。欧州の常識の範疇にいては日本馬による制覇は難しいと思うので。
最近登場した「うまとみらいと」というサイトの指数がかなり当たっていて利用者が急増していると編集部内でも話題になっています。
コラボ指数:12月28日(木)的中率結果
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単勝:87% 複勝:100% 馬連:66.7%
ワイド:91.3% 3連複:54.2% 3連単54.2%
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コラボ指数:12月24日(日)的中率結果
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単勝:79.2% 複勝:95.8% 馬連:45.8%
ワイド:75% 3連複:41.7% 3連単41.7%
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コラボ指数:12月23日(土)的中率結果
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単勝:87.5% 複勝:100% 馬連:62.5%
ワイド:83.3% 3連複:25.0% 3連単25.0%
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一般的に3連単の的中率は10%程度なので、
平均の約3~4倍、、
さらには、的中を重視したいときには「的中率90%の反則技指数」、高配当を狙っていきたいときは「魅せる穴馬HitMake」と使い分けることができる。このあたりは、その時々のお財布事情次第で使い分けるとよいとは思います。