競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

毎日王冠 2021 出走予定馬:ダノンキングリー&川田騎手想定

time 2021/10/08

毎日王冠 2021 出走予定馬:ダノンキングリー&川田騎手想定

第72回 毎日王冠(GII)出走予定馬展望

日程:2021年10月10日(日)
コース:東京芝1800m

予想用・出走予定馬一覧

ダノンキングリー(川田騎手想定)

 安田記念では8番人気を覆す末脚を引き出してグランアレグリアを撃破したダノンキングリーが毎日王冠に出走予定だ。昨年は期待に応えられない競馬が続いていたが、休養を挟んで本来の走りを取り戻す形での悲願達成となった。一昨年には強烈な末脚を発揮したこの舞台で3歳馬を圧倒できるか。

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 安田記念は結構痛恨だったなあ。あまりペースも上がらないだろうなというところで、ダノンキングリーのロングスプリントを評価していながら狙えなかったからね。本質的には純正マイラーというよりは1800ぐらいの方が良い馬だとは思っているし、ここはかなり相手関係的にも楽になるとは思うので本来はシュネルマイスターとの戦いだとは思う。ただ、天皇賞秋にしてもそうだけど、ちょっと謎の負け方をしたりするので信頼しづらいなという気持ちも無くはない。

安田記念(GI)1着

東京芝1600m良 14頭7枠11番
風向き:南2.5m/s(府中市15:40)
1:31.7 46.4-45.3 S^1
12.3 – 11.0 – 11.6 – 11.5 – 11.4 – 11.2 – 11.0 – 11.7

 前走の安田記念勝ちから振り返りたい。相手がグランやシュネルマイスターと言った強敵だったが、それらをまとめて外から捕え切った。ペースはややスローからL2最速で11.0となっている。ただL4の段階で11.4だしあまり加速度が高いラップではなく割とロングスプリント性能を引き出しやすい条件だったのと、外から前を向いていけたのもあるかなと。風は南からなので3~4角中間地点が完全追い風で、これも動きやすい状況としてはあったのかな。

 11番枠から五分のスタート、そこから促しつつの追走で中団の外目という感じで序盤はあまり無理をせず進める。道中も前のシュネルマイスターの後ろで内目を通しつつ。3~4角でも中団の中目でシュネルを意識しつつ出口でその後ろを取って直線で外に出す。序盤で追い出されてここでシュネルマイスターの外から伸び始めて並びかける。L2でシュネルと一緒に伸びて先頭列付近。L1の伸びで古馬の意地を見せ、グランとの戦いで牡馬の意地を見せてのアタマ差でGI初制覇。

 まあとにかくここでこの馬のロングスプリントが引き出されたのは嬉しいような、悲しいようなやね。ただ後で書くけど、毎日王冠で勝った時にGIは勝たなきゃいけないと感じたのは間違ってなかったなと。ここで見せたのは結局安田記念としてはペースが遅かった中で、後半のロングスプリントを引き出す余力を残せたことが一番大きい。ロスはあったけどシュネルマイスターの後ろを取って出口で外に出して直線入りで追い出すことができた。待たされることもなかったのと、コーナー地点でも11.4と緩まなかったので最速の11.0に向けての加速度があまり求められなかったと。その分だけ早めにスムーズにスピードに乗せられたし、そこから持ち味であるロングスプリントを引き出すことができたという感じやね。ロングスプリントってとギアチェンジと相反する適性だと思っていて、一気に動ける馬を順々に加速させてもそんなに活きないし、逆にロングスプリントで良さが出る馬を一気に動かそうとすると甘くなる。ダノンキングリーは典型的な巧者で、後ろからでも良いから前半に余力を持たせて要所で一気に動かすんじゃなく目標を作りながら早めにじわっと仕掛けていく。この形が噛み合うときに良さが出ている印象が強い。少し噛み合わなかったとはいえグランを破っているし、マイル路線の重鎮インディチャンプを問題としなかった。かなり後半の素材面は高いレベルにあると思う。

天皇賞秋(GI)12着

東京芝2000m良 12頭4枠4番
風向き:南東2.9m/s(府中市15:40)
2:00.7(+2.9) 60.5-57.3 S^3
12.7 – 11.7 – 12.1 – 12.1 – 11.9 – 12.0 – 11.7 – 10.9 – 11.1 – 11.6

 昨年の天皇賞秋は全く想像できないほどひどい競馬でまさかの殿負けとなっている。ペースも遅かったし好位を取ったこと自体は間違ってない。それなのに直線で全く動けなかった。正直ここから劇的に変わってくる印象は持てなかったし、安田記念で8番人気というのも頷けるレベル。風は南東からなのでBSが向かい風に近く4角完全追い風でHSも追い風に近い。

 4番枠からまずまずのスタート、少し接触はあったもののコントロールしつつ3列目の最内を確保。道中もドスローの流れだが前にスペースを確保しつつコントロールして進めるが、少し掛かり気味。途中で一列下がって中団に呑まれる。3~4角で馬群の中で進めながらアーモンドアイの後ろを取っていて完璧な形で直線。ただ序盤で追い出されるまでもなく一気に置かれてしまって途中で戸崎も追うのをやめているレベル。そのまま失速した。

 何らかの問題は発生していたのは間違いないだろうと思う。もちろん道中掛かり気味だし素人目にも力んでいるな~ってのは伝わってきたのはある。コーナーの段階で我慢しつつリズムが悪い中でもペースとしてはドスローだし、流石にこれで脚を使えないなんてことはないだろう…と思っていたのにこの体たらくだったという感じ。何とも言えないが、ここからいきなり安田記念で劇的に変わってくるんだから競馬は難しい。ただ、3歳時は戸崎とコンビを組んでいたけど、古馬となってからは結果が出ていなかったケースが戸崎とのコンビなので、噛み合わなくなってきていたのかもしれない。3歳時はギアチェンジも含めて器用な馬だなという印象だったが、3歳秋となってからは結局後半のロングスプリントを求められた方が良さが出ている印象だしね。あまり戸崎みたいに窮屈な競馬を強いるのは合ってないかもしれんね。

毎日王冠(GII)1着

東京芝1800m良 10頭8枠9番
風向き:北北西2.0m/s(府中市15:50)
1:44.4 47.0-45.9 S^1
12.9 – 11.3 – 11.3 – 11.5 – 11.5 – 11.6 – 11.2 – 11.3 – 11.8

 昨年の毎日王冠のインパクトはいまだに忘れられないかな。アエロリットがペースを完璧に作ってややスローからのロングスプリント。中盤の淀みが無いので出負けした時点でかなり難しい競馬になったはずだが、後半のロングスプリントで違いを作った。L3最速だし11.2という程度ではあったがとにかくラストまでズドンときた。風は北北西からなので4角地点が完全向かい風になる。

 9番枠から出遅れて最後方からの競馬となってしまう。道中も促しつつ内目に入れて進めるが最後方は変わらないまま3角へ。3~4角でもペースが落ちない中で後方内で温存しつつ4角で中目から外に誘導して直線。序盤で外から追われてジリジリと伸び始めて中団、L2で中団からさらに伸びてきて2列目を呑みこむ。L1で1馬身ちょっとあった差を一気にとらえて楽に1馬身1/4差の完勝。

 これが強かったなと。当時のアエロリットは前目からロングスプリントを展開できる実力馬で、実際秋の天皇賞でもアーモンドアイから3馬身ちょっとは離されたが2着争い僅差で粘っての3着だった。これをあっさりとロングスプリントで捕えるというのはなかなか難しかったと思うし、この時点ではアーモンドアイに素材で戦える唯一の馬かなと考えていたんだけどね。ただ、この強烈な末脚を引き出す時とそうでないときとの差が結構激しかった。今思うと3歳秋以降はギアチェンジが求められない方が結果が出ているし、何なら後ろからの方が良いタイプなんだと思う。勢いをつけて速いラップを効率よく連続できるけど、要所で一気に加速させようとするとその持続力が甘くなる印象。皐月賞の器用さがどうしても尾を引っ張ってしまっていたけど、ここまで無酸素運動的になる時にギアチェンジを求められない方が良いのだと思う。

毎日王冠2021への展望

 まあ不安定な馬というのはあるけど、やはり基本はロングスプリントを活かす形がベストで、特に3歳秋以降は明確にスローから速いラップを連続する競馬で良さが出ていると思う。今年の安田記念でしっかりと勝ち切れたのは、1秒程度でペースがスローだったというのもあるし、そこで中団やや後方なのでこの馬自身はかなり明確にスローバランスを踏んで進めてきたと。その分だけ直線で鋭さも含めて後半の末脚の良さが際立った印象。個人的にディープ×ストームキャットの印象通りで、純正マイラーは少ないと思うんだよね。これぐらい後傾で良さが出るタイプの馬の方が多いんだと思う。安田記念を勝ったけど、今でもダノンキングリーはマイルよりは長い距離の方が本来いいタイプだと思っている。

 問題は不安定さで、天皇賞秋でも安田記念でも負ける時は負けているようにとにかく安定しない。まあ昨年の安田記念の場合は45.7-45.9と稍重で平均、この形で前を取って11.5 – 11.6 – 11.4 – 11.0 – 11.9とL2最速の加速で動けなかった感じはあったんだよね。まあペースも速かったとは思うし流れに乗り過ぎた面もあるが。秋天も馬群の中で包まれて力んでいたし、結構難しいところがあるのは間違いないと思う。3歳秋のマイルCSでも内内を通して要所の加速でもう一つだったのを意外に感じていたけど、今となっては要所で内からスッととかそういうタイプではないと判断すべきなんだと思う。本質的に前半は無理をせずに後半早めにスピードに乗せてロングスプリントの形に持ち込めるかどうか。多少出負けしても焦らずじわっとリズムを整えながら、3角あたりからしっかりと加速するスペースを見つけて外からでも良いので勢いをつけてやることだと思う。そういう点では狭い所に突っ込んでしまう戸崎よりは川田の方が良いと思うし、力を出し切れればトップクラスのロングスプリントは最大の武器。まともなら本来ならシュネルマイスターより後ろでも捕え切れる末脚の絶対量があるし。東京1800ぐらいが適性的にも一番かなとは思うので。正直に言えばこのメンツなら負けてほしくないが、どこか信頼しきれない自分もいる…という感じやね。

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ステップレース別(3着以内)の成績ではエプソムC組[3.1.2]、ダービー組[2.2.0]、安田記念組[1.3.2]、札幌記念組[1.1.0]、NHKマイルC組[1.0.0]、中山記念組[1.0.1]、海外[1.0.0]、宝塚記念組[0.1.1.]、関屋記念組[0.2.0]、新潟記念組[0.0.2]、とGI組よりも多く勝利馬を輩出しているのがエプソムC組だ。

今年は19年毎日王冠の覇者で前走の安田記念で初GI制覇を達成したダノンキングリーがスタンバイ。今秋、GI2勝目に向け秋緒戦でどんな走りを見せるか注目だ。安田記念3着馬でNHKマイルCを勝ったシュネルマイスターも毎日王冠から始動。初の古馬相手の安田記念も0,1秒差と際どい競馬で力のあるところを見せており、今後のGI戦線でも活躍が見込める期待馬。その他では前走の海外遠征ドバイターフ(GI)で2着したヴァンドギャルド、ダービー4着グレートマジシャン、前走の新潟大賞典2着でここまで10戦して9連対のポタジェなどが出走予定!

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