函館記念 2021 出走予定馬：カフェファラオ＆ルメール騎手想定

time 2021/07/13

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第57回函館記念(GIII)出走予定馬展望

日程：2021年7月18日(日)
コース：函館芝2000ｍ

予想用・出走予定馬一覧

カフェファラオ（ルメール騎手想定）

　フェブラリーステークスでダートキングの称号を得たカフェファラオが函館記念に出走予定だ。前走のかしわ記念ではまさかの完敗を喫してしまった。そこから仕切り直しの一戦に芝を試走、これが吉と転じて秋の選択肢を広げることができるか？

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　ん～…まあいウインイクシードのところでも書いたけど、カフェファラオやウインイクシードが上位人気になってしまうようなメンバー構成ではある…というのが函館記念の最初の印象なんだよね…。もちろんダート馬とはいえ芝スタートの東京マイルで基礎スピードを活かして良さが出ているので芝がフィットする可能性も無くはないんだが、流石に函館の2000で１番人気で狙いたいとは思わないなあ。

フェブラリーＳ(GI)１着

東京ダ1600ｍ良 16頭２枠３番
風向き：東南東3.1m/s(府中市15:40)
1:34.4 46.5-47.9 H^1
12.5 – 10.8 – 11.4 – 11.8 – 12.0 – 11.9 – 11.9 – 12.1

　フェブラリーＳから振り返ろう。芝のレースを全く使っていないのでとりあえず…。東京のマイル戦なので当然スタート地点が芝。ペースも1.4のハイペースでラップ推移的によどみなく淡々と、ラストまで落とさず12.1でまとめて強い競馬。ダート路線で考えてもカフェファラオは東京マイルに適性的に特化しているかなと思っている。風は東南東だったので向きとしてはBSで向かい風だがその割には流れたなという感じ。

　３番枠から五分のスタートだが二の足が良く押して楽に先行しつつ最終的には控えて好位の内目で進めていく。道中も前にスペースを作った状態ではあるが押っ付けて追走して３角。３～４角でも上手くスペースを拾いながら３番手に押し上げつつ直線で外。序盤で追われてしぶとく伸びてエアアルマスとの差を１馬身ほどに詰める。Ｌ２で並びかけるとそのまま抜け出し最後に外から伸びてきたエアスピネルを振り切っての3/4差勝利。

　まあダートなので…というのはあるんだが、芝スタートの地点で二の足良くスッと流れに入っていったように、個人的にはこれまでの他のレースと比較しても東京マイルへの適性の高さは芝スタートが影響しているかなと思う。この流れでも芝スタートなら楽にスピードに乗っていけるし、淡々とした基礎スピード戦の中でしっかりと高い基礎スピードを活かすことができたのが勝因としては大きいと思う。ただ、かなり快速の基礎スピード戦となっていて、1000通過は58.5とかなり速い。こういう競馬で流れにしっかりと乗って良さが出ていて消耗する中でしぶとかったのは良いが、コントロールしてこれで良さが出るのかどうかだろうね。

かしわ記念(JpnI)５着

船橋ダ1600ｍ稍 12頭３枠３番
風向き：南南西3.6m/s(船橋市16:10)
1:40.4(+1.1) 48.4-50.9 H^2
12.0 – 12.0 – 12.3 – 12.1 – 12.0 – 12.2 – 12.9 – 13.8

　前走のかしわ記念では５着だったが着差的にはかなり大きく完敗だった。ペースは2.5でかなりのハイだが超ハイに肉薄するレベル。ラップ推移的にも淡々と進んでいる。ダートスタートで１周コースとフェブラリーＳとは状況が異なる中で良さが出なかった。風は南南西からなので３角地点が完全追い風に近い形になる。

　３番枠からまずまずのスタート、そこから押されるのだがあまり前には進んでいかずに中団での競馬となってしまう。道中もかなり流れている中で中団馬群の中目で我慢する展開。向こう正面でも手が動いてという感じでなかなか追走に苦しんで３角となる。３～４角でも中団馬群の内目で何とかロスを最小限に進めていたが直線でも伸びを欠いてなだれ込むだけの５着完敗。

　カジノフォンテンからは１秒以上離されているわけで内容的に見ても完敗だったと思う。やはりポイントはダートスタートでテンが遅く前に入っていけなかったことだろう。ペース自体もフェブラリーＳよりバランス的に速いし、１周コースのダートスタートで入りの４Ｆが48.4だから結構速い。それでもダートスタートでしっかりと進められる馬ならこのレベルなら前は取れていると思う。その点でも芝スタート巧者だろうし、オール芝という状況がどうかはわからないが芝の方が前に持って行ける可能性は高いかなと感じるね。ただ、これまでの実績からもマイラー色が強いのでその辺がどうか。

チャンピオンズＣ(GI)６着

中京ダ1800ｍ良 16頭４枠７番
風向き：北2.0m/s(大府市15:30)
1:50.2 48.5-49.0 M
12.7 – 11.1 – 12.7 – 12.0 – 11.8 – 12.0 – 12.1 – 12.0 – 12.9

　1800ｍ戦ではチャンピオンズＣでは６着と悪くはないが上位との比較では完敗だった。ペースは平均で向こう正面以降もそれなりに流れていたという競馬。前半の基礎スピードと後半のポテンシャルのバランスを求められた一戦。北からなので３角が完全向かい風となるが2m/s程度なのでそこまでの影響は無かったかな。

　７番枠からやや出負け、そこから促しつつも入っていけずに中団での競馬となる。道中も中団外目から追走しながらヨシオの後ろを通す羽目になって３～４角でも下がってくるヨシオの外なのでかなり外を回して直線となる。序盤でそのままじりじりとは伸びてくるものの一列前にいたゴールドドリームに離される感じになる。ラストまでこれと言って伸びずばてずでじりじりと６着確保という感じ。

　まあ外のロスは響いているけど、ゴールドドリームだって結構ロスがあったわけでそう考えると同じように外からになったとはいえラストの伸びで違いがあったようにポテンシャル面での差はあった。それと、ダートスタートでかつ坂スタートの中京1800なんだが、あまり前に進んでいかずに中団という競馬になってしまったというのもある。ダートスタートだとどうしても良さが出にくいし、ここではペースが落ち着いた中で後半のポテンシャル面という素材を求められて特に目立つパフォーマンスを引き出せなかった。シリウスＳは強かったといっても時計が出ていたダートでその割には平凡な内容だったし、相手関係を考えてもダートの中距離路線ではトップレベル相手だとちょっと厳しいかなと考えている。

函館記念2021への展望

　ん～…まあここまでダートのレースを振り返ったけど、芝の方が二の足が速いのは間違いないと思う。もともとユニコーンＳで強烈なパフォーマンスを見せていて、46.1-48.8と超ハイから11.9 – 12.3 – 12.1 – 12.2 – 12.2のラップ推移でラストまで12秒前半でまとめているのだが、芝スタートで楽に番手を取って逃げ馬を捕えて突き抜けての５馬身差。ラストも流す余裕があったので、こういう競馬ができれば面白いというのはある。

　ただ、芝でも1800ぐらいならと思うが、函館の時計が掛かる洋芝で2000となるとどうかな。東京マイルで芝スタート、基礎スピードの質で勝負して良さが出ている馬で、船橋のマイルやチャンピオンズＣみたいに１周コースで分散する形になるとちょっと甘くなっている。まあダートスタートが良くないというのはあるんだが、それでも後半の有酸素運動という適性面では正直そこまでのレベルにはないだろうと。少し時計が掛かる中山マイルとか、函館でも1800とかなら？というのはあるんだけど、2000となるとどうか…やね。もちろん怖さは否定しないし、芝スタートの入りの良さは確かだからどこかで芝を試すのは良いと思っている。が、それにしても１番人気想定ではリスクを強く考えないといけないからね。現状東京マイルの基礎スピード特化戦でのみトップクラスのパフォーマンス、他は落ちると考えると芝を走るにしても洋芝の函館2000がフィットするか？は個人的には何とも言えない。ただ、ここに使うからには59-60ぐらいのペースを作っていくぐらいの気持ちでは乗ってほしいかな。