2019/02/02
CBC賞2019のレース回顧・結果
中京芝1200m不
1:09.8 34.9-34.9 M
12.4 – 11.0 – 11.5 – 11.2 – 11.3 – 12.4
ツイキャスライブ日曜22:00からです
https://twitcasting.tv/c:nandecas/
展開分析・総評
ショウナンアンセムを本命にしていた側として、レースを見ていて4角あたりから仕掛けのポイントがあったように感じたので嫌だなあという感覚ではあった。まあアンセムに関してはまた個別で書くのでともかく、要は要所の仕掛けのタイミングが早かったということ。雨だとこの意識も落ちがちなんだが、L3の4角地点で各馬が仕掛けたことでL1の消耗が大きくなったのはその辺。レッドアンシェルが来たのも納得というか、力の要る馬場でのロングスプリントの競馬になっていると思う。レッドアンシェルはトップスピードを明確に求められるよりポテンシャルとの中間ギアになるロングスプリント状態を求められた方がいいんだろうね。まあこれも個別で見て行くけど。いずれにせよ雨がダダ降りになったことで前半のペースは落ち着いて結果的には馬場の悪化より騎手の前半の意識による補正で落ち着いた。後半型の要素を持っていないと難しいレースになったとは思うね。
1着09レッドアンシェル(福永)
五分のスタートを切って軽く促しつつ様子を見ながら中団の中目で進めていく。3角ではまだペースが上がらず凝縮していく中で4角で外から仕掛けて2列目に並びかけるような感じで直線。序盤で一瞬置かれかけるが徐々に伸びて先頭列付近。L1で内から食らいつくアレスバローズをしっかりと首差抜け出し勝利を収めた。
流れとして4角最速、馬場の差も開幕週で中京は内が有利な感じが継続していたのでここでのロスを踏まえるとちょっとしんどかったかも?という中で首差抜け出せたのは評価。この距離では後半のロングスプリント状態を維持する能力が1枚上だったんじゃないかなと思う。ただ、2,3着馬とは斤量差があったのでまだ勝負付けが済んだわけではない。それと、1200でも雨が降って前半のペースが落ち着いた。他の馬は雨でオーバーペースにならないようにコントロールしている中で、こちらは押しながら追走して中団から好位と良い位置を無理なく取れた。この辺りは雨の影響が大きかったかなと思う。ショウナンアンセムとは対を成す存在だと思っていて、こちらは仕掛けを早めて分散してロングスプリントに持ち込めたのが勝因かな。外を回したのは個人的にはロスがあったと思っているので、結構強い競馬はしている。その点で福永の判断は正解だったと思う。力の要る馬場が合っているのも含めて、今日はこの馬の日だったけど、それに応えるだけの後半のロングスプリント能力もあったと。
2着04アレスバローズ(川田)
五分のスタートから押して追走という感じだが中団の内内に包まれた状況。そのままペースも上がらず包まれて最内を立ち回るが、4角で外から各馬が動いたことでペースが上がってスペースが生まれた最内を突く。序盤で鋭く伸びて一気に2列目付近。L1で内からセイウンコウセイを捕えたが外のレッドアンシェルに前に出られての2着惜敗。
ここまで馬場が重くなってどうかな?と思っていたが、悪化もしたが意識も下がって前後半では平均だったのが一つ。それと本来なら包まれて加速だと難しいんだが、4角の下りで各馬の仕掛けが行われたことでスペースが生まれたこともありそこを押しながらワンテンポ早い仕掛けを打てたので直線入りまでには伸びてこれたのかなという感覚。直線入りで一気に加速となるとあの位置からでは難しかったと思っているが、仕掛けが早くなった分だけ内で包まれても4角での貯金に繋がったと。ちょっと恵まれた面はあるが、それでも直線での鋭さを見る限り一時期のスランプは脱出したのかなと。このパフォーマンスからも、馬場というより自身でオーバーペースにならないことが重要なのかなという感じはある。
3着03セイウンコウセイ(幸)
好発を切って押して主張、ハナを取り切る。3角手前辺りで各馬も競ってくるがペースを落として入る。ただ2列目勢が下りで勢いをつけて絡んできた4角で早めの仕掛けをせざるを得ず、ペースを引き上げて直線。序盤で微妙に減速ラップ、内からするするとアレスバローズに並ばれる。L1でも食らいつくが外のレッドアンシェルにも交わされ3着、それでも58kgで格好はつけた。
まあこの馬としてはオーバーペースにだけはしたくないというところもあったと思うし、ハナを楽に切れた中でバランスが難しかったとは思う。中京では坂の登りでの加速で上手く結果を出してきていたので結果的にはもうちょっとペースを上げて縦長に持ち込めていれば仕掛けを待てたかなという感じはあるね。4角で一気に来られてしまったので。ショウナンアンセムほどではないけど、やっぱりこの馬も本仕掛けをできるだけ直線まで取っておきたいと思うし、多少のハイは問題ないからね。このあたりのバランスを上手く取れるかどうかというのはあると思う。58kgを背負って不良馬場で簡単ではなかったと思うし、この3着はさすがというところ。
4着08キョウワゼノビア(中井)
出負けして後方からのスタートだが、ペースが上がらない中で団子状態、後方といっても前とはそこまで差のない位置で3角。3~4角では押して押して中目から外目に誘導、うまくレッドアンシェルの後ろを取る。序盤での反応はいまいちだが徐々に伸び始めて3列目。L1でさらにしぶとく伸びてきて4番手に上がるがセイウンコウセイには半馬身差及ばずの4着。
この馬も雨が降ったことで前半の基礎スピードを質的にそこまで求められなかったのが幸いしたタイプだと思う。前がペースをコントロールしたことで後方でも団子状態だったし3~4角では中目から外目、仕掛けが早い中でしっかりとエンジンをかけて直線ラストのバテ差しができたというイメージでいいだろうと。1200はまだ今の段階では良馬場では短い気がするけどね。52kgの軽ハンデで、適性面も噛み合ってのものでもうワンパンチほしいね。今の段階では1400の方が良さそう。
5着07ビップライブリー(和田)
好発を切って様子を見ながら進めていたが結局ラインスピリットに番手を取られて2列目の外。3~4角でも楽な感じで2列目外から直線。序盤で追い出されるがその手ごたえほどには伸びずジリジリで2列目。L1で前3頭との差は広がり、外からキョウワゼノビアに差されて5着完敗。
う~ん…まあこんなもんかな。正直言えばもうちょっと主張して番手で進めてほしかった。ゲートが良かっただけにハナを意識した進め方での番手でよかったと思うんだけど、雨の意識が強すぎて中途半端な競馬をしてしまったなと。総合力はあるが悪く言えば決定的な武器は何一つないので上手くバランスを取らないと難しい。今回の場合はL3最速で仕掛けが早い形になったしペースも遅かったので1400よりの後半型が余裕をもって出し切れた。そういう競馬になると前のセイウンは捕えられないし内外から来られるしで中途半端な結果にしかならない。この馬はそういう馬だから、勝負を懸けないと。追い切りはかなり勝負を懸けてきていたからそこに期待したんだけどね…鞍上が中途半端すぎなのはあった。このレベルだとどこかでリスクを冒さないと難しいと思う。馬場もこんな感じだし紛れでもあればと思ったけどね。後ろが出し切る競馬だと苦しいわ。
12着02ショウナンアンセム(藤岡康)
まずまずのスタートからある程度促しつつ好位の中目を確保する。道中もペースが緩い中で馬群の中で包まれつつ3角へ。このあたりで一気に凝縮してペースが上がっていく4角で手が動いて直線。序盤で追い出されるが後退していく。あとは無理はせず流していた。
ん~まあ負けすぎなのでこれだけが要因ではないけど、個人的にはギャンブルとしては展開が逆のパターンにはなったと思っている。馬場が悪化しきらない方で読んでいて、馬場は個人的には想定に近い状態だった。時計はかかっているけどそこまで極端に悪化はしていない。騎手のペースの意識のほうが下がるだろうというところまではよかった。ただ仕掛けの意識も落ちると思っていたので団子で4角これだけ各馬がなだれ込んでくると一瞬の出し抜きではなく分散してロングスプリントに近い競馬になったからね。こういう競馬はショウナンアンセムは合わないと。なのでどちらかというと展開読みが外れた結果だと思っている。
ただ、それだけではどうもなさそうなんだよなあ。直線地点に入ったところですでに甘くなってしまっていたからね。包まれる競馬が合わなかったのか、でも宮記念も包まれていたからこのレベルまで馬場が悪化するとダメなのか、宮記念の反動なのか。ちょっとわからない負け方だった。この感じだと1200はもう少し様子を見たほうがいいかもしれんね。いずれにせよ中盤でペースダウンしてL2で一気に加速のパターンがベストなのは間違いないし、本当にいい脚は一瞬だからいい位置を取って入れるのがベスト。かみ合えば強いタイプなので、惨敗してもそこまで気にしないで狙える条件では狙っていきたい。