毎週日曜の22:00からツイキャスでスプリンターズステークスなど重賞回顧ライブを行います（台風通過時間帯と被るのでもしかしたら中止するかもです）。ラップや騎手など様々な観点から次のレース予想に繋がる回顧をお届けしますので、ぜひお聴きください。ライブ前にコメントで質問、レースの流れで気になったこと等を書き込んでもらえたらありがたいです！

http://twitcasting.tv/c:nandecas

競馬ナンデトップページからも視聴できます
http://www.keibanande.net

スプリンターズステークス2018レース回顧・結果

中山芝外1200ｍ稍

1:08.3 33.0-35.3 H^3
11.7-10.3-11.0-11.3-11.5-12.5

展開分析

馬場は想定より２段階は軽く、恐らくややタフな馬場という程度だと思う（時計は速いけど出し切っていておそらくレベルが高かった。Ｌ１の落ち方から最後は消耗しきっているしね）。10Rの段階ではまだ標準ぐらいだったと思うし、あのまま降らなければ７秒台はでていたかなというぐらいのイメージで、そこから直前の猛烈な雨で１段階悪化したと思う。ただ、それでももう少し悪化するイメージだったので、1:08.3という走破時計は想定より１秒近く速い。というのがまず分析の前提になる。

そのうえで、ペースは2.3で超ハイに突入。ラップ推移的にもＬ１はかなり消耗しているんだがＬ３の４角地点までは11秒台前半を維持していてここまでの距離ロスはかなり響いていると思う。そしてＬ１の消耗地点までにいかに脚を残せていたかが重要だったかなと。前に行ってロスなくのタイプも含めて、コーナーで内目を立ち回っていないと簡単ではなかったという見立て。もちろん高いレベルでの基礎スピードが要求されたし、入りの３Ｆは33.0だからね、ある程度力の要る馬場だったのは間違いないけど質的に基礎スピードを持ってないと難しかった。先に出したけどナックビーナスに足りなかったのはそこだと思う。

上位馬・上位人気馬の回顧

１着08ファインニードル（川田）

五分のスタートからある程度促して入って中団の外目ぐらい。道中も終始促しながら追走して中団外目で３角。３～４角でも中団の外目から５頭分ぐらいのロスがあって押し上げられないまま直線。序盤でじりじりと伸び始めるがまだ前とは４馬身ぐらい差がある。Ｌ１でそこからまとめて差し切る脚を見せてラブカンプーをきっちり捕え切った。

これね、着差以上に強いと思うわ。まだ何ともだけど、自分の分析的には今回の馬場・ラップ推移だと３～４角で終始外を回すのはかなりしんどかったと思う。それでも最後まで脚色で優位性を保って後ろから内目→外目に持って行ったドンキと比較しても伸びていたからね。これはかなりのものだと思う。全体を見たときに３～４角で内を立ち回れた先行馬が有利な展開だったと思うし、それを外から力でねじ伏せてきたのはびっくりといっていいレベル。かなり強くなったと思う。もちろん前半の基礎スピードを問われたという前提はある。このペースになったことで後半のＴＳ持続型…レッドファルクスなんかはかなり苦しくなったと思うしね。今のこの馬はこれぐらい全体で流れたほうが安定すると思う。トップスピード戦でも内でうまく立ち回れれば今でも、とは思うが昨年みたいに外からロスがあると速いラップを外々からとなると簡単ではない。川田もインタビューで言っていたけど今回も速いラップを踏んでいたコーナー地点までの手ごたえが悪くて、勝利を意識できたのも直線に入ってから、前が減速して相対的に伸びてきたからだと思う。まあいずれにせよ消耗戦でコーナーでの立ち回りも問われた中でロスが多い競馬を選択しつつねじ伏せてきたわけで、かなり強かったと思う。

２着09ラブカンプー（和田）

好発を切ってハナを主張、内のワンスインナムーンが主張しきったのでこれの外で進めて番手から少しずつ下げて３角へ。３角ではナックビーナスらと近い位置、２列目からじわっと促しつつ追走、４角で仕掛けて２列目で直線。序盤で粘り込みを図るワンスインナムーンに並びかけ、Ｌ１でワンス・ナックを振り切って抜け出したところにセントウルＳ同様ファインニードルに差し込まれての２着惜敗。

もうあとちょっと…というところまで来たんだけどね。９８点ぐらいの競馬で厳しい流れを作れたし、質的に基礎スピードを持っているのでこのペースでもセントウルＳ同様最後まで踏ん張れた。ナックやワンスはこのペースだと甘くなってしまったように絶対的な基礎スピードの質を持っていたのが大きかったと思う。これはセントウルＳでネロを封じ込めたパターンと同じ。このイメージは今後結構重要になるかな。お釣りがないかな、追い切りもいまいちだったなと思ったんだけど、まさかここまで強くなるとはね…。ファインニードルが苦しい競馬になったといってもかなり接戦まで持ち込んだし、成長を感じずにはいられない。参りました。ただ11番人気の馬ではないよね…こういうタイプの馬の取捨が本番では難しいんだよなあ。

３着01ラインスピリット（武豊）

まずまずのスタートから促しながらうまく先行、楽に２列目の内内で進めていく。３～４角でも内目のスペースで立ち回って２列目の内のまま直線。序盤でそこから前に進路がなく待たされる。Ｌ１で我慢してラブカンプーの後ろをとってから伸びを見せるも３着、それでも波乱の片棒を担いだ。

う～ん…道悪であんまりいいイメージがなかったからなかなか狙いづらかったかな。ただゲートをポンと出て２列目のポケットでしっかりと脚を残す。３～４角で最短距離が良かったしかなり前中盤まではかみ合ったと思う。手ごたえが良かっただけに惰性を削ぎたくない坂の手前の直線で進路を作るのに待たされたのだけがかみ合い切らなかったかな。逆に言えばそれがあれば２着も？というレベルではあったしかなり驚かされる結果に。セントウルＳでも悪くなかったけど完敗だったし、もちろんラブカンプーやファインニードルといった強敵だったけど今回の方がパフォーマンスがいいからね。追い切りも良かったとはいえ、それでもかなりびっくりだね。森君も降ろされたのはつらいだろうけど、今後もこのコンビでみたいと思わせるには十分な競馬だったと思う。

４着06ダイメイプリンセス（秋山）

出負けして後方からの競馬となってしまう。そこから促しつつ上手く内のスペースを押し上げて中団やや後ろ目で３角。３～４角でも最内をロスなく立ち回って上手く中団前目まで押し上げる。序盤でそこからがっぽり空いた前のスペースを突いてしぶとく伸びを見せる。ただＬ１まで決定的とは言えないまま４着に忍び込んだ格好に。

かなり嵌ったと思う。出負けしながらも内のスペースを拾えたし、３～４角まで各馬が外を意識したからラインスピリットまでのスペースがフリーな状況に。もちろん出負けして勝負する以上、ラインが下がってくるリスクを背負ってでも押し上げたかったが、運よくラインスピリットが伸びてくれたので直線でもスペースを保ちつつ外に誘導できた。それでも最後の伸びが決定的ではなかった。内目を立ち回った方がいい馬場・展開だったと思うし、３～４角の速い地点でロスなくスペースがあってと、多分今回のメンバー中でも一番展開がかみ合ったと思う。ただ力の要る馬場でとなるとここまでが限界だったのかもしれない。よく頑張っているとも思うし、かみ合ったなあという気持ちも強い。

５着10レッツゴードンキ（岩田）

五分には出ていたが促しても後方に下がるという感じ。道中も後方馬群の中で進めて追走しながら３角。３～４角でも後方馬群の中で待たされながら、４角でなるべくロスを減らして中目を追走して直線。序盤でそこから外に出してファインの直後をとってそのままラストまでなだれ込むが決定的とは言えず、掲示板確保まで。

やっぱり内目をロスなく立ち回ってなんぼの馬ではあるんだなと。今回も行き脚が微妙で後方になったのもあるが、内のスペースを拾える立場ではなかったしここでダイメイプリンセスとは明暗が分かれてしまった感じはする。ラストもそれなりには来ているけど、それでも３～４角で外から勝ちに行ったファインニードルと比べるとやはり力で見劣ったと思う。前半の基礎スピード面で無理はしなかったけど、その分強烈なＴＳ持続を引き出せたかといわれると。一応34.3-34.3でフラットに自身では走破しているが、あの位置から３～４角でロスがあって差し込めるほどではないんだよなあ。状態面もちょっと物足りないかも？というのはあったのである程度納得の５着かな。

６着03ワンスインナムーン（石橋脩）

まずまずのスタートから押して二の足の良さでハナを主張しきる。そのまま淡々と進めて３角では単騎。そのまま４角でも１馬身ぐらいのリードを保って直線。序盤でしぶとく踏ん張るがさすがにリードが小さくなって首差ほど。Ｌ１でさらに下がって圏外。

まあこの馬としては戦前のコメント通りで小細工なくしっかりと基礎スピードを押し出しての勝負をしたと。ただ結果として1200で重馬場といってもラブカンプーに競り落とされているように、ここでこれだけの基礎スピードに特化した形でとなると難しかった。1200は本質的にはちょっと短い、というのは変わらないかな。昨年はペースが上がらない中でうまく立ち回ったが、今年はちょっと前半が厳しかったんだと思う。

７着12ナックビーナス(モレイラ)

こちら

10着16レッドファルクス（戸崎）

まずまずのスタートを切っていたが大外枠で促してあまりついていけずに後方に下がってしまう感じ。道中も最後方に近いところで進めて３角。３～４角で大外をぶんまわしで少し外に膨れながらも立て直して後方で直線。序盤で追い出されるが伸びは地味。ラストまで良い脚を見せることは出来ずの10着完敗。

４角で追い出されてからラッキーバブルズに接触するような感じになってそこでバランスを崩した。ラッキーも故障したしもしかしたら当たっていたかも？まあそれはともかくとしてもそこからの後半勝負でいつもの破壊力を見せることはできなかった。これは力の要る馬場で2.3と超ハイペースとなったことで前半に完全に脚を削がれてしまったことが大きいと思う。それと、馬場が悪いのでやっぱりトップスピードの質を高められずに、そこからの惰性を活かし切れなかったかなと。軽い馬場で10秒台のトップスピードに乗ってからそれを維持するのが得意な馬。馬場が悪いと質も上げられないし馬場の抵抗も大きいからスピードが削がれやすい。その辺がこの馬としてはかみ合わなかったと思う。外枠でもあったし難しい競馬になるとは思ったけど、３連覇は簡単ではないね。

で、「うまとみらいと」の何が凄いの？

↑無料登録できるので、私自身も使って試してみました。