2019/02/02
第24回 NHKマイルカップ(GI)出走予定馬展望
日程:2019年5月5日(日)
コース:東京芝1600m
予想用・出走予定馬一覧
ファンタジスト(武豊騎手想定)
武豊とのコンビで小倉2歳ステークス、京王杯2歳ステークスと重賞を2勝しているファンタジストがNHKマイルカップに出走予定だ。皐月賞では13着と敗れたが距離の壁もあったか、マイルに戻して強烈な末脚をよみがえらせたい。
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皐月賞はちょっと物足りないなと感じた。スプリングSがそこまで悪くなかったしあそこまで甘くなったのは不満かな。まあ1800が守備範囲の可能性もあったけど、スプリングSの内容は悪くなかったしタガノディアマンテが皐月賞でもそれなりにやれているのでレベルというわけでもないと思う。この馬も読みにくいけどこれぐらいの距離だとあまり前半から流れないほうが良いのかな。
京王杯2歳S(GII)1着
東京芝1400m良 8頭1枠1番
1:24.7 38.0-33.5 S^5
12.9 – 12.2 – 12.9 – 13.2 – 11.7 – 10.8 – 11.0
4走前の京王杯2歳Sを振り返っておきたい。このレースは極端なドスローでそこから2F戦というような感じになった。L2の坂の登りで最速10.8と非常に速いラップをレースラップで踏んでいてい、L1も11.0とかなり速いままなのでトップスピードの質とギアチェンジがないと後ろからでは差せない。
1番枠からまずまずのスタート、そこから無理はせずに控えて2列目の内。そのまま控えて後ろのアウィルアウェイにスペースを与えず下げる感じで3角。3~4角でも前にスペースを置いた状態でキープ、仕掛けを待ちながら4角でじわっと詰めつつ直線。序盤でまだ前に馬を置いて仕掛けを待ち、L2で内を通すアウィルアウェイに対して仕掛けて加速、前に出させない。L1でアウィルアウェイに詰められるがハナ差、何とか押し切った。
ここでは2F戦となったなかで、仕掛けを極限まで待ってギアチェンジでしっかりと加速し最後まで踏ん張った。まあここまでドスローだと判断が難しいところだけど、こういう競馬でもやれるというのは大きいね。ただ結果的にアウィルアウェイがそこまで牝馬クラシック路線で結果を出せていないし、ほかのメンツを見てもレベルに恵まれた面はある。対応はできたけど、あまりこの一戦のイメージを持ちすぎないほうが良いかもしれない。レースもかなり特殊だったから。
スプリングS(GII)2着
中山芝内1800m良 16頭1枠1番
1:47.8(+0.0) 47.9-47.8 M
12.6 – 11.4 – 11.8 – 12.1 – 12.1 – 12.1 – 12.0 – 11.6 – 12.1
2走前のスプリングSではL1で抜け出したエメラルファイトの外からいい脚を使って差し込んできた。ペース自体は平均で割とよどみなく進んだがL2最速で11.6、全体で流れたことで仕掛けの意識は少し遅れた感じはあるかな。
1番枠から好発を切っていたが抑えて後方から脚を測る選択をとる。道中も前が淡々と進める中で後方で脚を温存。3~4角で外からスーッとウ取り付いて好位外外、4角でエメラルファイトを見ながら3列目で直線。序盤で追い出されるがここでの反応はあまりよくない。それでもL1で坂の登りでしぶとく伸びてきて最後はエメラルファイトとの差も詰めてきた。
このレースを見ると割と後半のポテンシャル面を引き出してきたと思うんだけどなあ。個人的にはタガノディアマンテとの比較で後半のポテンシャルでこれだけやれれば結構高いレベルにあると思うんだけど、結果として皐月賞では伸びを見せられなかったから判断が難しい。敢えて言えばここは平均の流れの中で明らかに前半コントロールして余力を残しての後半のロンスパに持っていったと思う。皐月賞は前半から進めたのが微妙にかみ合わなかったのかな。それと、ここで少し反応が鈍かったのは手前を換えるのが少し遅かったのもあるように感じる。右回りより左回りの方が動くのは得意かもしれんね。
皐月賞(GI)13着
中山芝内2000m良 18頭2枠3番
1:59.7(+1.6) 59.1-59.0 M
12.3 – 10.5 – 12.0 – 11.8 – 12.5 – 12.1 – 12.2 – 11.7 – 11.6 – 11.4
皐月賞では13着と思った以上に伸びあぐねた。ペースは平均で中盤も少し息が入っている。ただ前半の3Fは34.8と速くそこで脚を使ったのが結果的に響いたのかも?というのもあるし、距離の可能性もある。
3番枠から五分のスタート、そこからスプリングSと違ってしっかりとポジションをとっていって好位の内目ぐらいに入っていく。道中も中団に近いところで内内を立ち回り、中弛み気味で凝縮する中でも折り合って我慢する。3~4角でも3列目の内内で徐々に仕掛けながらだが反応がいまいち。4角出口でも置かれ加減で直線。序盤ですでに脚がなく下がってしまった。
距離の可能性もあるけど、個人的にはスプリングSであれだけロンスパができていることを考えると単純に距離というよりは前半が少ししんどかったように感じるけどね。小倉2歳Sがイレギュラーというかレベルが読みにくいだけで、1400以上の距離ではスローで結果を出しているということを考えると、この馬はこれぐらいの距離ではスローのほうが良いのかもしれない。あまり前半無理が利かない可能性はある。
NHKマイルカップ2019への展望
皐月賞が不満だったがスプリングSのパフォーマンスから流れた中で後方で我慢して長くポテンシャルを発揮できているので個人的には距離という感じではないんだけどなあ。朝日杯でも好位の外から脚を使ってきているので、マイルが長いという感じはまずしない。ただし、マイルで流れた中でやれるのかはちょっと未知数な面があるし、同じタイプで総合的に高いパフォーマンスを見せているアドマイヤマーズに対して優位性を作れないというのは確かなところかなと。ただ、朝日杯のグランアレグリアぐらいなら立ち回りが噛み合えばというのはあるし、京王杯の反応の良さを考えると高速左回りそのものは噛み合いそうで、怖さはある。内枠を引いてゲートの上手さを活かして好位の内目~中団でスロー気味、余力を残せればトップスピードの質はそこそこ持っているし圏内は目指せると思う。枠と展開次第では浮上していいし、アドマイヤマーズの後ろぐらいを確保できれば。ただ勝つ気でいるなら少しギャンブルはいるかもしれないけどね。逃げてペースをスローに落とすとか、アドマイヤより前を取れないと簡単ではない馬だと思う。狙うとしても2,3着まで。