2019/02/02
第69回 東京新聞杯(GIII)出走予定馬展望
日程:2019年2月3日(日)
コース:東京芝1600m
予想用・出走予定馬一覧
レイエンダ(北村宏騎手想定)
昨年はセントライト記念で2着した藤沢和雄厩舎の期待馬レイエンダが東京新聞杯に出走予定だ。前走のチャレンジカップでは6着と1番人気を裏切る結果となったが仕切り直してマイルに矛先を向けてきた。兄とは違う路線で活路を見出せるか?
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流石にマイルでとなると不安の方が大きいと思う。特にこの馬の場合今のところトップスピードの質という観点で見てもそこまでのレベルのものを見せられていないからね。同世代でも普通にアーリントンカップ組を狙いたいかな。
セントライト記念(GII)2着
中山芝外2200m良 15頭8枠15番
2:12.3(+0.2) 60.9-59.2 S^2
12.4 – 10.9 – 12.3 – 12.4 – 12.9 – 12.0 – 11.5 – 11.2 – 11.6 – 12.3 – 12.6
2走前のセントライト記念2着から振り返りたい。ジェネラーレウーノに押し切られた競馬となったが、ペースは1.7でかなりのスロー、3角辺りからタニノフランケルが早めの仕掛け、それを追いかけに3~4角で番手のジェネラーレ以降が引き上げていく競馬なので、ここで外を回すロスは響いたとは思う。それでも、当時の期待を考えればそれに応えられたといえる内容ではなかったかな。
15番枠から五分のスタート、ただ外枠なのでなかなか前を狙うのは難しく、無理はせずに序盤は中団後方の外目で進めていく。道中も比較的縦長の展開だが、中団の外から進出の機会をうかがいつつ手を動かしていく。3角で離れていたタニノとの差を2列目以降が詰めていく中で中団外目から直線。序盤ですぐに3列目に取り付いてL1でシブトクばて差してはきたが、それでもジェネラーレに楽に押し切られて1馬身1/4差2着完敗。
まあ流れを考えると3~4角で内内で我慢できた方が良かったのは間違いないと思うし、外からの勝負となった中でしぶとく脚を使って最後まで差を詰めたのだから一定の評価はしたい。勝ったジェネラーレウーノもAJCCで田辺が下手に乗った中でも4着と踏ん張っているのも確かで、そこまで低レベルというわけでもないが、同世代との比較でみるとこのセントライト記念上位組はその後がイマイチ。ギベオンやタニノフランケル、ケイティクレバーといった先行した馬は崩れてもその後結果を出しているが、グレイルが中日新聞杯でイマイチだったし、レイエスプランドルも1000万下でまさかの完敗が続いている。後ろからの馬のレベルはさほど高くないと思うので、ロスがあったからといえども高い評価はできないかな。スローロンスパの形になったのでポテンシャル面でそれなりのものは見せたという評価。
チャレンジC(GIII)6着
阪神芝内2000m良 12頭6枠8番
1:59.3(+1.0) 59.7-58.6 S^1
12.7 – 11.4 – 12.3 – 11.8 – 11.5 – 11.7 – 11.7 – 11.7 – 11.5 – 12.0
前走のチャレンジカップではエアウィンザーは強すぎたとしても、他との比較で明確に物足りなかったのは良く無い材料。高速馬場でペースも1.1とややスロー、中盤以降は11秒台に入っているが、これは前2頭が少し離していた。実質的には超スローからの2段階加速だったと思うし、L2で鋭く脚を引き出せないと勝負にはならなかっただろうが…。
8番枠からやや出負け、さらに窮屈になって最後方近くまで下がる形になってしまう。道中も前2頭が離して3番手以降はドスローという流れの中で後方から徐々に押し上げつつ3角では中団に近いところで中目。そのまま3~4角でも中団の中目でできるだけ外を通さず出口で外。序盤で追い出されるがいまいち伸びず。ステイフーリッシュの後ろを追走。L1でステイがジリジリ伸びるのにこちらは伸びきれず、なだれ込むだけの6着完敗。
あの位置から勝負となれば当然だけどトップスピードの質もある程度無いと難しかった。ただこの馬としてはステイフーリッシュとの比較で後ろから4角以降で何一つ良いところが無かった、というのはやはり不満が大きい。スローロンスパの形なのは確かだし、その中でもう一段の切れ味をというのは厳しかったにせよ同じようなタイプのステイに対して見劣ったからね。ダンビュライト辺りでも自分の競馬ができずに4着と悪くない競馬をしているぐらいには2着以下は低調だったと思う。エアは2段ぐらい上だったとしても、他との比較でかなり物足りないからね。中距離路線では今の時点でちょっと足りないな、という判断を陣営が下すのもある程度分からなくはない。
夏木立賞(5下)1着
東京芝2000m良 9頭4枠4番
1:58.8 58.8-60.0 H^1
13.0 – 11.6 – 11.2 – 11.4 – 11.6 – 12.1 – 12.6 – 11.7 – 11.7 – 11.9
府中なので夏木立賞を振り返りたい。東京の2000でペースはハイだがこれは単騎逃げのもの。離れた番手だと目視推定で60秒半ばぐらい。大体だが60.5-58.3ぐらいだろう。3~4角で2列目以降も仕掛けて差を詰めているのでトップスピード持続戦に近いと思う。
4番枠からまずまずのスタートを切っていたが控えて最後方近くまで下げる。道中も後方2番手で折り合いを意識しながら3角。3~4角でも後方外から進めながらじわっと押し上げて直線。序盤で追い出されるがじりじりと伸びてくる。L2の坂の上りでグンと来てここで先頭に。L1で抜け出しての完勝。
L1の段階ではレースラップ通りで良いとして、L2では11.7の地点で3馬身半ぐらいはあったと思うがこれで一気に。なので11.1~11.2ぐらいかな。11.1として10.6-11.1-11.9ぐらいの感じにはなる。L3の地点でレースとしてかなり速いラップを踏んでいたと思うし、ここでは差を詰められなかったがそれでも置かれず伸びていたのは評価できるかな。ただ出し切った方が良い感じはするし、L2の坂の上りの地点では2列目以降で見ても減速している中で迎えているからね。イメージ的にも外からトップスピードに乗せていく方が良いタイプかな。
東京新聞杯2019への展望
夏木立賞では恐らく4F戦ぐらいの中で出し切って長くトップスピードを維持してきたのは評価できる。2着のドミナートゥスが結果的にみても甲斐路Sで強い競馬をしたりとかなり強敵だったと思うからね。ゆったり入ってのトップスピード持続戦に特化した競馬としてはかなり評価できる。今の段階では後半勝負でそれもトップスピード戦に特化してしまった方が良い感じはするかな。
ただし、やはりゲートがそこまでよくないし二の足も遅いのでマイルでは後方からの競馬は覚悟しないといけないし、そこまで早い仕掛けにならないことも多いからね。また北村宏司に替わるのでルメールのように中弛みで外から動いたりというようなフォローができるとも思えない。今の段階ではマイルで後半勝負に特化してどこまで末脚を引き出せるかというのがテーマだと思うし、だからこそ藤沢馬でもタワーオブロンドンにルメールが乗っていると判断すべきかな。馬自体はスローからの直線勝負、団子で早めの仕掛けなら怖さもあるんだけど普通に考えれば手を出しづらい。