2019/02/02
第70回 阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)出走予定馬展望
日程:2018年12月9日(日)
コース:阪神芝外1600m
予想用・出走予定馬一覧
シェーングランツ(武豊騎手想定)
圧倒的存在のグランアレグリア不在で混戦模様の中、アルテミスステークスで強烈な末脚を披露したシェーングランツが武豊とのコンビで阪神ジュベナイルフィリーズに出走予定だ。府中のマイルで見せた決め手を阪神でも引き出せるかが焦点。初の輸送競馬も課題となるが克服し、美しく輝いて2歳女王戴冠となるか。
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アルテミスSはかなり特殊な展開で中弛みが生じていたのは大きいと思う。現時点で本当の意味での決め手勝負でどこまで戦えるかだが、圧倒する存在がいない今回、やはり軽視はできないか。
新馬戦5着
札幌芝1800m良 10頭1枠1番
1:54.2(+0.7) 54.3-47.1 S^7
12.6-12.9-14.7-14.1-12.8-12.5-12.0-11.3-11.3
3走前の新馬戦から順を追って。新馬戦では5着と完敗した。札幌の1800m戦でペースは7秒台の極端なドスロー。ラップ推移的にみても多少加速してはいるが基本はL2からの2F戦だろう。
1番枠から五分には出たが、そこから二の足がイマイチで後方からの競馬となってしまう。道中ドスローなので団子状態、向こう正面で外に出して追い上げ態勢に入って3角。3~4角でも外から促しながらだが動けず、中団の外目で少し置かれて直線。序盤でそこからの伸びも地味だが、それでもばてずに食らいついて5着は確保した。
はっきり言って地味だが、4角以降での動きの鈍さが明確に気になった。4角出口から最速ラップを踏んでいるわけで、ここでトップスピードに乗せるまでにかなり手こずったなと。流れとしてみても向こう正面で外に出して追い上げていく過程を踏んでいるのでもう少しギアチェンジに対応できると思ったが、それができなかったしかなり不器用かなと。コーナーであまり脚を使っていけないタイプかもしれない。
未勝利1着
札幌芝1800m良 7頭4枠4番
1:51.1 48.7-49.6 H^1
12.6-11.4-12.2-12.5-12.8-12.4-12.4-12.5-12.3
2走前の未勝利戦では新馬と同じ札幌の1800m戦だったが今度はキッチリと突き抜けた。ただし、ペースが違って前半から流れてのややハイペース。後半で速いラップを要求されず、加速という過程をあまり踏まずに済んだのが大きいと思う。
4番枠から五分には出てそこから様子を見ながら、結局後方からの競馬にはなる。道中もペースが上がっていて割と縦長の流れになる中で後方2番手で押しながら追走して3角。ただそれでも動き出しは遅く最後方に下がって3~4角で大外から押し上げていって2列目で直線。序盤で最後までバテずにしぶとく伸びて突き放した。
恐らく前の馬がしんどくなってきて下がってきた馬を拾い続けた結果の圧勝だったかなと思う。基礎スピードを問われたことで各馬が後半に余力を持てなかったと。その中で鋭く脚を使えないけどジリジリと最後まで脚を使ってポテンシャルで突き抜けた形。前半の基礎スピード面が問われたことも大きいし、この段階では正直府中のマイルのイメージは全くわかなかった。
アルテミスS(GIII)1着
東京芝1600m良 15頭2枠3番
1:33.7 46.2-47.5 H^1
12.3-10.4-11.2-12.3-12.5-11.8-11.4-11.8
その府中マイルで差し切ってしまったと。ただ、展開的にはかなり特殊にはなった。前半が速く3Fでみれば33.9と極端に速いし、そこから中弛みが生じてしまって最遅ラップは12.5と前半部分と比べても偏差が非常に大きい。実際後半ん最速ラップは11.4と遅めでそこまでトップスピードの質を要求されなかったと思う。中弛みで取り付けたほうが展開的には良かったし、前目の馬には苦しい競馬になっている。
3番枠から出負けして後方からの競馬となってしまう。二の足も遅く前半は追走に苦労していたが、3~4角で前がペースダウンして中弛み、という展開で内目から徐々に中目に誘導して4角で外に出して直線。序盤で追い出されての反応は地味。L2の最速地点でもまだ伸びは地味で中団列。ここからL1でしぶとく伸びてビーチサンバを競り落とした。
L2の段階では4馬身ぐらいの差があったかなとみているが、それを積めたといっても微妙なところで3馬身はL1の段階ではあったと思う。そこをL1で差してきた。最速ラップを推定してもL2で11.4を1馬身ぐらいと考えれば11.2~11.3というところ。もうちょっと詰めているかもしれないが、速くても11.2ぐらいだと思っている。逆にL1で3馬身ぐらいを詰めてきているので11.3前後は使えているのかなと。どちらかというと瞬間的な切れ味よりも直線に入ってから長くトップスピードを維持した点を評価した方が良いと思う。
ただし、この時の府中は超高速馬場で、雨の影響が少し残っていたとはいえ2歳未勝利のマイル戦で最速ラップが10.6と破格なものがでたり、1000万下の1400m戦で1:19.9が出ているように超高速といって差し支えない。全体のペースが上がったとは言っても正直時計的にはさほどでもないし、この馬のパフォーマンスでみても最速ラップは遅いと思う。この感じならこのレースで狙うのは後ろから嵌った馬よりも前目で前半から脚を使って息を入れる形になった馬を狙いたいかなとも。直線に入ってからは地味ながらもしっかりと動けているので直線が長い府中というのも良かったかもしれないが。
阪神ジュベナイルフィリーズ2018への展望
人気してくると思うので難しいが、素材型ではあるし出し切りやすい阪神のマイルでTS持続で底を見せていないというのは一つ評価したい材料になる。ただし、アルテミスSは馬場状態的にもかなり軽かったので、時計、ラップ的にそこまで高く評価はできない。トリッキーな展開になったのが大きいし、そこで巻き込まれて後半の脚が削がれた馬が多かったように感じる。阪神マイルの場合は前半から飛ばす、というケースが少ないしより後半型の競馬になる可能性が高い。この馬の場合TS持続は勝負になると思うけど、L2で10秒台のラップを問われたときに高いレベルではキレ負けする可能性がかなり高いと思う。その辺をどう考えるか。
先週の馬場をみるとちょっと不思議な感じはあって、内回りは文句なく超高速馬場。一方で外回りは高速気味ではあるものの少し時計が掛かっていた印象を受けた。そこまで速いラップを問われなければ4角の下りから勢いをつけて入りやすい阪神のマイルは良い材料だと思う。グランアレグリアが早々に朝日杯参戦を決めてくれたし、相手関係的にも付け入るスキはある。それでもスローで余力がある状況で相手が切れるクロノジェネシスと考えると難しいし、ゲートが不安定なのは良い材料にはならない。現時点では人気馬の中で買いたくないほうに入るかな。
重賞予想解説者:北条直人
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単勝:87% 複勝:100% 馬連:66.7%
ワイド:91.3% 3連複:54.2% 3連単54.2%
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単勝:79.2% 複勝:95.8% 馬連:45.8%
ワイド:75% 3連複:41.7% 3連単41.7%
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単勝:87.5% 複勝:100% 馬連:62.5%
ワイド:83.3% 3連複:25.0% 3連単25.0%
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平均の約3~4倍、、
さらに、的中を重視したいときには「的中率90%の反則技指数」、高配当を狙っていきたいときは「魅せる穴馬HitMake」と使い分けることができる。このあたりは、その時々のお財布事情次第で使い分けるとよいとは思います。