競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

マイルチャンピオンシップ 2018 出走予定馬:ジュールポレール&石川裕騎手想定

time 2018/11/14

マイルチャンピオンシップ 2018 出走予定馬:ジュールポレール&石川裕騎手想定

第35回 マイルチャンピオンシップ(GI)出走予定馬展望

日程:2018年11月18日(日)
コース:京都芝外1600m

予想用・出走予定馬一覧

ジュールポレール(石川裕騎手想定)

今年はヴィクトリアマイルで悲願のGI初制覇を成し遂げたジュールポレールがマイルチャンピオンシップに出走予定だ。幸英明の落馬負傷で石川裕紀人に鞍上が変更になるが、アエロリットやリスグラシューら強敵を撃破した実力を淀でもいかんなく発揮したい。

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ヴィクトリアマイルや府中牝馬Sでもそうだが、やはり伸び始めの早さがこの馬の武器で、ギアチェンジをどうやって活かすか?というのは重要だろう。それと、基本的には軽い馬場でトップスピードの質を高めてくる馬なので、今の淀が本質的に合うかどうか?が一つのカギにはなると思う。馬場が急激に回復して高速化すると結構面白いけど、先週通りなら微妙なラインかな。

ヴィクトリアマイル(GI)1着

東京芝1600m稍 18頭2枠4番
1:32.3 46.8-45.5 S^1
12.4 – 11.3 – 11.5 – 11.6 – 11.5 – 11.1 – 11.2 – 11.7

まずは2走前のヴィクトリアマイル勝ちから。ペースは1.3でややスロー、前半も遅いわけではないんだがこのレベルだと楽な入り。そこからのL3最速戦でTS持続戦という色が強い。3~4角でそんなに緩まなかったし、その中で鋭く脚を使えたかどうか?というのが問われた一戦かな。

4番枠からまずまずのスタート、そこから促しながら追走も結局はちゅうだんぐらいでの競馬となる。道中も中団馬群の外目で進めて3角へ。3~4角でも中団外から様子を見ながら、前のラビットランを目標に中団で直線。序盤でそこから追い出されてしぶとく伸びて好位列、L2の坂の上りでグンと来て2列目まで上がってきた。L1でレッドアヴァンセを捕え、リスグラシューの追撃を振り切ったところがゴールだった。

本来こういうL3最速で仕掛けが早めの展開では微妙かなと思ったんだが、L2の段階で鋭く伸びてきていたのでこの馬自身はL2最速ラップを踏んでいるかも。L2で大体3馬身差から1馬身半ほど。L3の段階でも3馬身半あるかないかぐらいだと思うので。ただL1の地点でレッドアヴァンセをしっかりと詰めてきて、L2の地点でリスグラシューを寄せ付けないトップスピードの質は持っていた。この後半のバランスの良さと、前半のポジション・ペースがスローだったということが絶妙に噛み合ったのはあるかなと思う。

府中牝馬S(GII)4着

東京芝1800m良 11頭6枠6番
1:45.0(+0.3) 46.4-46.5 M
12.5 – 11.0 – 11.4 – 11.5 – 11.8 – 11.7 – 11.4 – 11.6 – 11.8

前走の府中牝馬Sでは噛み合わなかったといっていいだろう。この馬もTS持続が究極的にはちょっと甘い馬。ペースは平均だがこれはカワキタエンカの単騎逃げで、2列目勢はこれを捕まえに3~4角からある程度動く意識を持っていたのでかなり仕掛けが早かったと思う。

6番枠からまずまずのスタート、そこから促しつつも下がって中団の外目の位置で落ち着く。3~4角で前が大逃げ、これを2頭分外で押し上げながら直線。序盤で好位列からすぐに抜け出してきてL2では2番手に上がる。しかしL1で外差しに屈して最後は4番手。

休み明けではあったのである程度は仕方がない面もあるが、それでもL1の甘さがこの馬の弱みにはなる。弱点というほどではないが、各馬に足を出し切られる形になるとどうしても最後の甘さが露呈してしまうかな。ヴィクトリアマイルの場合はL3最速ではあったがそこまで極端ではなかったしこの馬自身はL2で良い脚を使えていた。だけど、ここでは映像的にみてもL3で各馬がかなりカワキタエンカとの差を詰めてきていて、ここで相当速いラップを踏んでいるはずだし、この馬はその地点で外から脚を使って押し上げていたからね。このあたりが響いた可能性が高いと思う。ギアチェンジ、トップスピードの質が高いので伸び始めが早いけど、甘くなるのも早い。

秋風S(16下)1着

中山芝外1600m良 14頭2枠2番
1:34.8 48.4-46.2 S^2
13.2 – 11.8 – 11.7 – 11.9 – 12.0 – 11.6 – 11.4 – 11.2

ギアチェンジ面の性能の高さをもろに見せているのが5走前の秋風S。2着がフロンテアクイーンで強敵だったわけだが、これを内で包まれた状態で坂の上りがあるL1でもすっと伸びてきたのは流石。かなりのスローからのL1最速戦だからね。

2番枠から好発を切って押して先行策も最終的には2列目のポケットで落ち着く形に。道中もスローの流れで前にスペースを置いて位置取り的には3列目で3角。3~4角でもスペースを保ちながら進めて直線に入る。序盤で追い出したいのだがスペースが無いので苦労。L1手前で進路をとるとそこからすっと加速して先に外から伸びてきていたフロンテアクイーンの追撃を振り切った。

L2まで進路が無い状態で前が加速していく状況、それ以上の反応でL2でも食らいつけていてそこからL1でもう一段の加速を要求された。L1はもちろん上り坂があるので自力で加速しないといけなかったが、包まれた状態からしっかりと動けたのはギアチェンジの性能の高さに依るところが大きいだろう。

マイルチャンピオンシップ2018への展望

タイプとしてみたときに、マイルチャンピオンシップで好走する馬はどちらかというとギアチェンジ型よりはポテンシャル面、TS持続面を持った馬が多い印象で、かつ先行するならある程度基礎スピード面が欲しい。この馬の場合基本的に好走条件としてスローであることが前提にはなるし、トップスピードの質が高いレベルで求められる方がいいと思う。平均前後で推移しやすく、時期的にも時計が少し掛かることが多い。3角の下りからじわっと分散しながらの競馬になりやすい、というのも瞬間的な鋭さを発揮したいジュールポレールにとってはあまりいい材料ではないと思っている。

その点でも基礎スピード、ポテンシャル・TS持続と素材を高いレベルで兼ね揃えているうえに、ギアチェンジ面も持っているアエロリットとの比較でみると、この条件では苦戦する可能性が高いだろう。また超高速馬場とはいえ高いレベルの平均ペースに対応してきたレッドアヴァンセも強敵になると思う。ヴィクトリア組だけでも逆転される余地が大きいと思うし、そのうえにトップレベルの馬がいてロジクライやロードクエストら、タフな馬場でのタフな競馬に強そうな面々もいるとなると、ちょっと手が出ないかな。石川裕紀人としてはチャンスだけど、好位内でジッとして、ギアチェンジが活かせる状況になるのを狙うのに徹するのが得策だと思う。ただし、Cコース替わりによって馬場が明確に軽くなるようなら内枠を引けば結構浮上してくるので、土曜の馬場はしっかりと見ておきたいかな。一応先週通りの馬場だと苦労すると思うので、現時点では消す予定。

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マイルCSの有力馬分析記事を分析note’18の方に順次書き上げます(アエロリットとモズアスコットはすでに)。2018年末まで(ホープフルS・東京大賞典までやります)で購読料は1000円になります。年内を目途にこちらのブログのほとんどを移行(重賞予想・回顧は残し、他はグレードダウンする感じ)します。展開予想記事も同様ですが、エリザベス女王杯はこちらでも途中まで載せたいと思います。今週のマイルCSからは分析note’18の方を軸に進めてまいります。

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1.出走予定馬の展望は今までのクオリティ通り
2.展開予想の記事、各展開ごとに面白い穴馬のピックアップ
3.追い切りは全頭評価
4.重賞以外の予想もしばしば
5.重賞回顧だけでなく気になったレース・面白い2歳戦の回顧も。

何悪。分析note2023



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