2019/02/02
JBCスプリント2018のレース回顧・結果
京都ダ1200m良
1:10.4 33.7-36.7 H^4
12.1-10.6-11.0-11.6-12.1-13.0
JBCスプリントの展開分析・総評
いやあ、いいレースだった。武豊のマテラスカイが持ち味の基礎スピードを最大限に引き出してついてくるなら全部潰すよ、の超積極勝負。33.7は3角に上りがある淀の1200ではなかなかお目にかかれん。そこでついてきた先行勢の中で2列目ポケットで豊を徹底マークしたルメールが最後の最後で。この戦いはしびれたね。森泰斗もこれに加わってほしかったけど、最序盤の入り方が誤算だったかな。ただ最低限の競馬はしたと思う。強い馬が強い競馬をした結果はやっぱり馬券関係なく面白い。
1着06グレイスフルリープ(ルメール)
6番枠からまずまずのスタート、そこから促して先行争いを見ながら、マテラスカイが速いのでその後ろに潜り込んでうまく2列目ポケットを確保する。前にスペースを置きながら3~4角でも最短距離で立ち回ってロスなく進めて直線。序盤でもまだ進路を外に出さず、途中で出して1馬身差。L1でその1馬身差をきっちりと捕えて勝ち切った。
またルメールだよ…とは思うけど、でも豊も勝つために最善を尽くすレースメイクで、これについてきて差したんだから馬をほめんといかん。ルメールとしても最序盤の選択としてはAプランに近いとは思うし、うまく2列目ポケットをとった時点であとは馬に、というところ。
馬自身も東京スプリントでは若干コーナーで息が入ったものの3秒の超ハイの流れで踏ん張れているからね。3~4角で息が入りにくい京都だからなかなか取り付けなかったけど、L1で前が落ちたところをきっちりと捕えてきた。レベル的にやっぱり大井の東京盃・東京スプリント組が上位で正解だったと思う。
ただ、最序盤が非常に速い流れで、展開面を考えたときに3角地点で内目を立ち回れたかどうかがかなり影響したと思う。それを考えると枠に恵まれたのはあるかな。少し恵まれたけど、それでもこの流れで2列目ポケットを取れるテンの速さが必要だったわけだし。人馬ともにこの展開にしっかりとかみ合わせることができたのが勝因でしょう。やっぱりスタートは大事やね。
2着05マテラスカイ(武豊)
まずまずのスタートから二の足で違いを見せて体一つほどすぐにリードをとって主導権。2列目勢、特にウインムートが競ってくるのもあってペースを落さず入っていく。3角でもペースを落とさず、外からくる馬をここで振り払う形になり、4角ではグレイスフルリープ以外とは勝負を決めて直線。序盤は踏ん張って1馬身のリードを保つ。しかしL1でグレイスフルリープの追撃に屈して2着惜敗。
負けはしたけど僅差でよく頑張った、というのは本人にとっては今のカープと一緒で何の意味もないかもしれない。(まあ、カープは全ての試合が接戦だけどほとんど負けてるように、そこを取りこぼしているようにそれが弱さなんだけど。)それでも強かったという言葉を贈りたい。
果敢に攻めた武豊のレースメイクは流石で、こちらの想定を超えるハイペースだがこれによって外からくる先行馬は3角でほぼ一掃した。このレースメイクはギャンブルではあるけど、これでグレイスフルリープについてこられて差されたならば仕方がないと思う。強い馬だと信じてスピードを信じて乗った結果。
馬自体は流石に京都の1200で33.7は速いかな?とも思ったけど、ウインムートがあそこまで露骨に競ってくると控えることは難しいこの馬では仕方ないと思う。逃げ馬の宿命ではあるからね。それでも雑多な馬はほとんど3角で勝負をつけたし、後ろの馬にとっても単純な時計勝負に持ち込んだので出し切れこそすれ、ここまで速いと追走するのも簡単ではなく脚を使っている形になる。この馬はそういう競馬をすべきだと思うので、これぐらい厳しい流れでも怖がらずに持ち込んだ武豊の手腕、馬の能力を称賛したいがルメールとグレイスフルリープがクビ差だけ上だったというところ。自分を貫いての善戦、どうしてもグッドルーザーという言葉になってしまうけどね。
3着04キタサンミカヅキ(森泰)
五分のスタートから押して押しての先行策をとろうとするが、前がかなり速いので促しても中団まで。道中も前にネロがいたのでその外を回す形になる。3~4角ではそこから中目を通しつつスペースを上手くとったが4角で外を回して直線。序盤で持ち味の差し込みが少し鈍っている感じ。L1でもそれなりには来るが前との差を詰めるより外のモーニンの強襲を気にしながらの3着確保。
ん~…まあ、感じていた不安はちょっと的中したかもしれない。
この馬が大井で噛み合ったのは結局3~4角がそこそこ急だからここで逃げ馬はスピードに乗っていてもコントロールしないといけない。だから3~4角で内での立ち回りが上手いこの馬としては取り付くチャンスがある、というのは大井でかみ合いやすい要素の一つだと思っていた。
だから、京都1200のように3角の下りでどうしてもペースが落ちない、まして今回3角の上りでも速いペースを維持してしまうと自力で押し上げないと取り付けない、ということになる。3~4角で中目から外目、脚を使って押し上げようとしたが、そこで緩めなかった武豊のレースメイクによって脚を使わされた。だから大井ではラストは必ず目立つ脚を使えているが、ここで使えなかったのかなという見立て。馬は最後まで頑張ってくれたし3着なら許容範囲。
ただ、もうちょっと楽に好位を取れて3~4角でグレイスフルリープの後ろぐらいならというところ。その点でネロがついていけずに3列目内でまごついていた、その後ろに自身がつけていたのも展開的には難しくなったかな。その点で前の2頭に対して前半部分で見劣ったのが勝敗を分けたともいえると思う。
4着14モーニン(C.デムーロ)
まずまずのスタートを切っていたが二の足は微妙で押して押してでも後方に下がってしまう。3~4角でも外を追走してロスが非常に多い状態になりながらコーナーワークで下がって後方大外で直線。しかしそこから猛烈に脚を見せると、最後はキタサンミカヅキにも迫る勢いで4着確保。
今回のレースで一番目立った馬ではある。この感じだと東京1400とかならかなり突っ込んできそうな感じはする。京都1200だとどうしても韓国での内容でも不安があったようにテンで取り付けず後方になる。後方になって3~4角で勝負する地点で大外を回さないといけなくなる。特に今回は3角地点でのロスが響く展開ではあったと思うし、その中で3~4角で外からさらに大外にぶん回す競馬は楽ではなかったはず。それでもL1での伸びは一番で。もちろんハイペースで外から競りかけた先行馬のほとんどがつぶれているのはあるけど、それでもかなり強かった。コーナーでのロスを考えるともうちょっと直線が長くてコーナー地点でそこまで上がってこない舞台の方がいいのかな。芝スタートの1400でも強い、もともとフェブラリーSの覇者なので当然だがハイペース適性が高いのでこの感じならちょっと次は怖さがあるかも。
5着13レッツゴードンキ(岩田)
五分のスタートから促しながらもペースが速く中団から下げながら後方で、という競馬になる。3~4角では後方内で我慢しながら脚を残して直線。序盤で中団ぐらいから進路を外にとって追い出されるがやや反応が鈍い。L1でもモーニンの外差しの方が手ごたえ良く掲示板を確保まで。
ん~まあ実績的に2番人気の馬にするには危険だったと思う。ドンキは芝でも立ち回りの上手さで脚を温存しての一足の鋭さを引き出してきたからね。外枠でこれだけタイトな流れだと後ろから脚を残しても一足では足りない。外枠だとキックバックを受けにくいけど、この馬の傾向から考えると簡単ではなかったと思う。
重賞予想解説者:北条直人
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単勝:87% 複勝:100% 馬連:66.7%
ワイド:91.3% 3連複:54.2% 3連単54.2%
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単勝:79.2% 複勝:95.8% 馬連:45.8%
ワイド:75% 3連複:41.7% 3連単41.7%
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単勝:87.5% 複勝:100% 馬連:62.5%
ワイド:83.3% 3連複:25.0% 3連単25.0%
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平均の約3~4倍、、
さらに、的中を重視したいときには「的中率90%の反則技指数」、高配当を狙っていきたいときは「魅せる穴馬HitMake」と使い分けることができる。このあたりは、その時々のお財布事情次第で使い分けるとよいとは思います。