2019/02/02
第56回 アルゼンチン共和国杯(GII)出走予定馬展望
日程:2018年11月4日(日)
コース:東京芝2500m
予想用・出走予定馬一覧
アルバート(田辺騎手想定)
ステイヤーズステークス3連覇、文字通りステイヤーの第一人者アルバートがアルゼンチン共和国杯に出走予定だ。前走の京都大賞典では3着と2400mにも目途を立ててきた。アルゼンチン共和国杯には一昨年も2着と結果を残している舞台、2500mでも持ち味のしぶとさを引き出したい。
58.5kgの斤量が不安材料にはなるのと、2500でも今の府中の超高速馬場というのは良い材料とは言えないかな。もちろん一昨年のように超スローからの3F勝負とかなら逆に苦労しないと思うけど、ある程度流れてポジションが取れないまま3~4角外でとなると昨年のような感じになるかなという不安はある。結構メンツもそろったしここは楽ではないかなと思うが、2~3秒ぐらいスローなら一気に安定感は増してくると思うので、展開次第。
ステイヤーズS(GII)1着
中山芝内3600m良 10頭8枠9番
3:43.0 62.2-101.4(FA12.68)-59.4 S^3
13.3-11.3-13.0-12.4-12.2-12.6-12.7-12.9-12.6-12.5-13.1-12.7-12.3-12.0-11.9-12.0-11.7-11.8
距離は全然違うが、やはり3連覇を達成した昨年のステイヤーズSを振り返りたい。ペースは全体的にスローから後半の5Fのロンスパ、ポテンシャル勝負でL1を11.8でまとめてくる辺りは流石。
9番枠からやや出負け、そこから促しながらも結局は後方で進めフェイムゲームをマークしながら。道中特に動きなくフェイムをマーク、全体の流れも一貫してスローで1周目は通過。そのままフェイムゲームの後ろから2周目の向こう正面。じわっと促しつつロンスパの流れで勢いに乗せて3角。3角で先に動いていったフェイムゲームの後ろを追走、外目を回しながら4角でもフェイムの直後、押して押して直線。序盤で2列目から抜け出したフェイムゲームにじわっと並びかけてくる。L1で並んで交わして抜け出し、2馬身半差完勝。
まあ言うまでもないんだけど、やっぱりゆったりと入って後半長く脚を使ってねじ伏せる形。しかもベストは11秒代後半~12秒の間を連続するのが得意、という感じ。ステイヤーズSの場合は中山の内回りなので向こう正面からの競馬になりやすいしロングスパートになって速いラップを要求されにくいのもいいんだと思う。トップスピード戦自体がダメな馬ではないけど、ベストはこうやって後半勝負でも速いラップを要求されない形だろう。
京都大賞典(GII)3着
京都芝外2400m良 11頭8枠11番
2:25.8(+0.4) 61.2-59.7 S^1
12.9-11.1-11.7-12.7-12.8-12.3-12.2-12.6-12.0-12.1-11.2-11.8
前走の京都大賞典ではまずまず伸びてきた。ペースは1.5でそこまで極端ではないといってもこれは単騎逃げのウインテンダネスのもの。実質的にはもっと顕著にスローで3~4角でじわっと詰めてという形なので3~4FでTS持続戦かなという感じ。それと、開幕週だったが最初から淀は少し時計が掛かっていた状況。
5番枠から五分のスタートを切ったが二の足が遅いので後方からの競馬となる。道中もウイン以外はドスローという流れで無理せず楽に運べた中で後方2列目、外目で3角。3~4角でも後方外から押し上げながら中団に取り付いて直線。序盤の最速地点でもジリジリと伸びるがまだ好位列。L1で2列目からしぶとく食らいついて前2頭とは少し離されたが3着は確保した。
ここでこの馬が脚を引き出せたのは一つは実質的にはかなり遅かった、というのが大きいと思う。この馬は基礎スピード面があまりない馬でだからこそステイヤーともいえるんだが、このレースでは実質離れた2番手でみれば1000通過はせいぜい63秒台。そこから後半でじわっと差を詰めながらのL2最速で恐らく2段階加速的。もう一つは標準ぐらいの馬場だったのでそこまで瞬間的な切れ味を問われなかった。その点も良かったかな。アル共2着時に3F勝負でそれなりに伸びてきたが、その時もL1の減速地点での差し込み。基本的には前半はムリなく追走できる範囲から、後半出し切って良いタイプではあると思う。
アルゼンチン共和国杯(GII)4着
東京芝2500m良 16頭6枠11番
2:30.7(+0.7) 60.4-59.2 S^1
7.4-11.3-11.2-12.2-12.1-12.3-12.2-12.1-11.8-11.8-11.9-11.6-12.1
昨年のアルゼンチン共和国杯ではもうちょっと頑張ってほしかったが結果的にはこの馬にとってこれでもちょっとペースが速かったかも。ペースは1.2でややスローだが軽い馬場で60.4と絶対的にみるとそこそこ流れている。
11番枠から五分のスタート、様子を見つつ中団の外目で進めていく。道中も中団馬群の外目で進めながら3角。3~4角で中団の外から押して押して追走して直線。序盤で追い出されて好位列までには並びかけてくる。しかしL2で底からの伸びがイマイチで、前のソールインパクトとの差が詰まってこない。ラストまで追われるがソールに見劣りセダブリランテスも捕えられずの4着完敗だった。
外からの競馬が響いた形ではあったと思うが、それでも終始11秒後半、直線半ばで11.6が問われたといっても速いラップを府中にしては要求されなかった。その中でいまいち伸びあぐねたのは58.5kgの影響もあったかもしれないが一番は前半のペースがそこそこ速かったことじゃないかなと。この馬は少なくとも2400~2500区間では実質的にみて顕著にスローでないと来ていない。一昨年のアル共も4秒近いスローだったわけだし、前走の京都大賞典でも実質的には63秒ぐらいの通貨だったと思う。力の要る馬場でも軽い馬場でも問題ないタイプだけど、前半質的に基礎スピードを求められると難しいんじゃないかなと。実際59.4-60.2とややハイだった宝塚記念では全く脚を引き出せなかった。
アルゼンチン共和国杯2018への展望
全体のペース次第の面が強い。それでも条件的には良くはない。中山の内回りで向こう正面からのロンスパで外からというのが理想だし、府中だと仮に中盤以降流れたとしても高速馬場だと3~4角でそれなりに速いラップを問われるのでそこで外だとロスが多くなる。かといって好位~中団をとるのが簡単な馬ではない。なのでまず信頼は置きにくい。昨年のアル共でもスローではあるがある程度流れた中で外から勝ちに行く形では甘くなった。今の超高速馬場だと絶対的に60秒前後のペースも十分ある。そうなると質的に基礎スピードが足りないので良いポジションも取りにくいし、後ろから差すには条件が付く。
その条件だけど3~4角で前がペースを上げる中で内目から立ち回って出し切れれば力的には通用していい。後半のポテンシャルに関して言えば最上位のはず。ダイヤモンドS勝ちやアル共2着からも高速馬場でのトップスピード戦自体は決して苦手ではないからね。ただ出し切れた方がいいというのと前半ゆったり、という前提は付くというだけ。斤量は心配だがダイヤモンドSは58kgで勝っているので他との比較はともかくこの馬としてはそこまで不安はしなくていいと思う。とにかくペースと枠。特に今回のメンツだとドスローのトップスピード戦となると案外最上位だったりするので(ルックも出し切った方がいいしムイトオブリガードもロンスパ型、ノーブルもウインテンダネスも長く脚を使うタイプ。)。ペースの不安はあるけど顕著にスローで出し切れればの怖さはあるので警戒は必要かな。
重賞予想解説者:北条直人
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単勝:87% 複勝:100% 馬連:66.7%
ワイド:91.3% 3連複:54.2% 3連単54.2%
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単勝:79.2% 複勝:95.8% 馬連:45.8%
ワイド:75% 3連複:41.7% 3連単41.7%
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単勝:87.5% 複勝:100% 馬連:62.5%
ワイド:83.3% 3連複:25.0% 3連単25.0%
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平均の約3~4倍、、
さらに、的中を重視したいときには「的中率90%の反則技指数」、高配当を狙っていきたいときは「魅せる穴馬HitMake」と使い分けることができる。このあたりは、その時々のお財布事情次第で使い分けるとよいとは思います。