第52回 スプリンターズステークス(GI)出走予定馬展望

日程：2018年9月30日(日)
コース：中山芝外1200ｍ

予想用・出走予定馬一覧

アレスバローズ（藤岡佑騎手想定）

今年の夏を席巻、CBC賞と北九州記念を制してサマースプリントキングとなったアレスバローズがスプリンターズステークスに出走予定だ。ここ２走は厳しい流れの中で末脚を炸裂させてきた。大舞台となるがこの夏は目を見張る走りを見せてきた。この勢いで真のスプリントキングまで成り上がれ。

レッドファルクスとはちょっと違ってこの馬は前半の基礎スピードが高いレベルにある中で後半のＴＳ持続も高いレベルでまとめてくる。どちらかというとこちらの方が純正スプリンターという印象ではあるかな。中山1200でも流れた中でやれれば十分チャンスはあるが、前走の北九州記念はほぼ完璧にかみ合っているのでそこは考えておくべきかな。

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CBC賞(GIII)１着

中京芝1200ｍ良 18頭４枠８番
1:07.0 32.7-34.3 H^2
11.9-10.3-10.5-10.9-11.5-11.9

まずは２走前のCBC賞勝ちから。この時は超高速馬場でペースは1.6とかなりのハイ。ラップ推移的にもＬ３の４角地点まで10秒台を踏んでそこから直線で減速ラップ。軽い馬場で基礎スピードを問われた中での一戦。

８番枠から五分のスタート、そこから無理せず中団馬群の中で進めていく。３～４角でも中団馬群の中目を追走しながら直線で外。序盤で中団からしぶとく伸びて２列目、Ｌ１でしぶとく伸びきってキッチリと抜け出し１馬身差の勝利。

前半の基礎スピードをかなり問われたが、中団でしっかりと進めて直線でしぶとくＴＳ持続を引き出してきたという形。前後半のバランスの良さを見せたなという印象で、イメージ的にはビッグアーサー的な感じの競馬だったかなと。ハイペースの中でもしっかりと自身平均～ややスローぐらいのバランスで走破して時計も1:07.0と優秀。軽い馬場でまぎれのないスプリント戦に適性面を見せてきた。

北九州記念(GIII)１着

小倉芝1200ｍ良 17頭３枠５番
1:06.6 32.4-34.2 H^2
11.6-10.2-10.6-11.2-11.3-11.7

前走の北九州記念も超高速馬場でより高いレベルでの基礎スピードを問われた。ペースは1.8でかなりのハイだが32.4と絶対的にみてかなり速い入りとなっている。後半も34.2でまとめたといっても前後半でみれば結構落としている。いずれにせよ1200でもかなり高いレベルで前半の基礎スピードが問われた。

５番枠から五分のスタート、ある程度促して追走しつつ中団馬群の内目で上手く進めていく。３～４角では３列目の内で待たされるが何とかダイアナヘイローの内のスペースをとって２列目に押し上げ直線。序盤でそこからはしぶとく伸びて先頭に立つ。そのまま後続をジリッと離して１馬身半差の完勝。

３～４角で前が減速する流れの中で少し待たされたが何とか内のスペースを拾ってスピードを何とか殺さず入ってこれた。終始距離ロスなくは立ち回れたのでその点はあるにせよそれでもラストまで差を広げてのもの。普通に強かったと思う。基礎スピードを相当高いレベルで問われてこの馬でも33.1で入りながらしっかりと後半を33.5でまとめてきての６秒台。この辺からも高いレベルでスプリント適性を見せてきたと思う。大体どちらも33秒半ばまででまとめられる馬はこの距離では安定しやすいし、少しエンジンのかかりが悪いがスピードに乗ってからは長く脚を使える。またペースが速くても問題ないのが強みだ。

鞍馬ステークス(OP)５着

京都芝内1200ｍ良 15頭４枠７番
1:08.3(+0.3) 34.4-33.6 S^1
12.4-10.9-11.1-11.0-11.2-11.4

３走前の鞍馬Ｓではややスローと流れが落ち着いた中で後半のトップスピードの持続力だけでなく質も高いレベルで問われた。Ｌ３最速だがＬ１でも11.4と落ちていない中でこれ以上のラップを引き出せないと届かない、という競馬になってしまったと。

７番枠から出負けして後方からの競馬となってしまい。展開も悪くペースが落ち着いた中でほぼ最後方で３角。３～４角でも最後方から徐々に外に誘導して４角では大外をぶん回して直線。序盤で最後方からじりじりと伸び始めるがＬ２の地点ではまだ中団に近いところ。Ｌ１でもじりじりと伸びてくるが同じく差し込んできたカラクレナイとの差は詰まらず、５着まで。

上がり最速ではあるが瞬間的にもＬ１のＴＳ持続という点でもそこまでのインパクトは与えられなかった。まあ出負けが響いたのが大きいし、京都の1200でスローになってしまうとよほど切れないと差し込むのは難しい。４角でもロスがあったからね。その辺りを踏まえても言うほど悪くはない。ただしカラクレナイ相手でも優位性を取れなかったように、やはり後半特化の競馬では限界があると思う。出負けせず流れに乗ってハイペースが理想かな。

スプリンターズステークス2018への展望

基本的にはここ２走通り、高速馬場の中でよどみないスプリント戦でしぶとく末脚を引き出してきた。前半で33秒で入っても後半も33秒半ばでまとめられる、前後半のバランスの良さは屈指。高速馬場で縦長で流れてしまえば勝負圏内は期待していいと思う。ただし、やはり高速馬場でよどみない中での競馬で良さが出た馬。馬場悪化したときにどこまでやれるのかは未知数な面もある。また、北九州記念は強かったのは確かだが、外からロスが多い中でも頑張ったダイメイプリンセスとの比較は結構難しい。恐らくダイメイの方が人気は薄いし、そことの比較もあるかな。ほぼ互角ぐらいのパフォーマンスだと思っている。その辺を踏まえて最終的に判断したい馬。ただし、軽い馬場でのハイペース、32.5-34.0ぐらいのバランスで入ってくればこの馬が一番の可能性は高い。ダイメイも互角レベルだしファインニードルは対応してくると思うが、レッドファルクスやドンキ辺りはちょっと前半が速くなりすぎると思う。またナックビーナスは軽い馬場でそこまで行くと基礎スピードの質でそこまで優位性を取れないかなと。そういう想定になれば普通に重い印を打ちたい。