競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

札幌2歳ステークス 2018 レース回顧・結果:ニシノデイジー、ダークホースが地方の雄を追いかけねじ伏せた!

time 2018/09/02

札幌2歳ステークス2018のレース回顧・結果

札幌2歳ステークス(GIII)
札幌芝1800m良

1:50.1 48.2-49.7 H^1
12.4-11.7-11.9-12.2-12.2-12.1-12.3-12.6-12.7

良馬場ではあったが時計は掛かっていて1:50.1と49秒台まで入らなかった。ただ、1000万下の日高特別でも2:03.6、500万下の方が2:03.1と速いがそれでも時計的には掛かっているわけで、ひとまず1:50.1なら比較でみるとまずまずだと思う。ただ思っていたよりもペースが上がった中で良さが出た馬が有力馬の中にいなかった、という感じかな。1.5とかなりのハイに肉薄レベル、ラップ推移も終始淀みなく12秒前後からラストで落とす形になった。

1着03ニシノデイジー(勝浦)

まずまずのスタートを切ったが無理はせずに控えて中団ぐらいでまずは様子を見ていく。道中も前が馬場の割に飛ばす中でやや後方に下げつつコントロール、向こう正面でないママが動いていったのを見ながら3角で外目を狙っていく。3~4角ではナイママを目標に外から促しながら2番手まで押し上げて楽な手ごたえで直線。序盤で追い出されてしぶとく伸びて先頭列、L1でナイママとのたたき合いをしっかりとねじ伏せての勝利となった。

タフな馬場でのハイペース、という流れで中団で脚を残しながらしっかりと3~4角でポテンシャルを引き出すことができた。この馬の位置でもおそらくこの馬場で上がりから推測してもせいぜい平均での走破ぐらいだと思う。ハイペースで前が苦しかった可能性も高いけど、少なくとも前半同じように脚を残せる位置で進めていた馬たちとの比較で見て前後半を総合的にみて一番だったということだと思う。3~4角でナイママの外から勝ちに行ってしぶとくねじ伏せたのは評価したいかな。新馬戦でもポテンシャル面で底を見せなかった、追い切りも良かったから怖さはあったけど流石に勝ち切るところまでは…って感じ。ただ地味だけど強いね。冬のホープフルSも馬場次第では楽しみがあるかも。

2着14ナイママ(五十嵐冬)

やや出負けから二の足でリカバーしつつ、それでも序盤は中団まで。向こう正面で外からじわっと押し上げて行って3角で好位。そこから仕掛けて先頭列に並び、4角では先頭に立って内に切り込みながら半馬身差ほど、先頭で直線。序盤でしぶとく粘り込むが外からニシノデイジーに並ばれる。L1でも抵抗して外からくるクラージュゲリエの追撃はクビ差振り切り2着は死守。

ちょっと運がなかったね。馬場自体は重くなっていたからそこまでではなかったけど、それでも札幌1800で大外8枠だとポジショニングでどうしてもね。ゲートで少し遅れてそこからリカバーして脚を使って中団。そこからも積極的な仕掛けの中での2着だからやはり力の要る馬場でのハイペース適性というのは確かなのかなと。有力馬が伸びあぐねていたし3角辺りの感じだと勝つかな?と思っていたがニシノデイジーが予想外に来てしまったなあという感じ。この馬としては時計的にも十分優秀な範囲で走れていると思うし、現時点で古馬500万下~1000万下と比較できるレベルの時計的パフォーマンス。基礎スピード・ポテンシャルといった素材面は通用してもよさそうだね。

3着01クラージュゲリエ(M.デムーロ)

好発を切ってそこから無理はせずに中団の内内で脚を残す選択をとる。道中も内内でジッと我慢して脚を残しながらだが少し窮屈になり下げつつ外に出して3角へ。その分3角での反応がいまいちで3~4角で外々を回して直線。それでも2列目には上がってきて序盤で食らいつく。L1までしぶとく脚を使って前との差も詰めてきたが決定的とは言えずの3着。

脚を残す選択自体は良かったと思うけど、ミルコにしては仕掛けの意識が半端になって3角の入り方がいまいちになった。ナイママやニシノに動かれてから促しての競馬でスピードに乗るのがワンテンポ遅くなり、乗ったころには4角で好位列が広がっていてその外々を回す羽目になった。ここが致命傷だったかなと思う。うまく乗っていたら賞金加算できたと思うのでこれはちょっともったいなかったかな。馬自体は3着といっても時計的にもラップ的にも内容的にも悲観する必要はないと思うし、新馬戦通りなら洋芝のタフな競馬よりはトップスピード戦で見てみたい馬だからね。そこでのパフォーマンス次第かな。

4着02エメラルファイト(石川裕)

出負けして無理はせずに後方からの競馬。道中も後方で内内を通して3角。3角で内目を我慢しつつ徐々に外に誘導、4角でも仕掛けを待ちながら外目に誘導するも前が壁なのでクラージュの後ろをとる。序盤で中団から追い出されてジリジリ、L1までじりじりと伸びるが前3頭の争いには届かずの4着。

まあこれで芝でやれるかどうかはちょっとわからない面もある。芝といっても力の要る馬場でここまで消耗してというケースは2,3歳戦では少ないからね。ただクラージュゲリエとの比較でラストはそれなりに伸びてきたからね。もちろん3~4角で仕掛けを我慢した分だし実際上がりはこちらのほうが0.3遅い。現状では上位3頭とはこの競馬では少し見劣るし、あとはトップスピード戦でやれるかどうか。クロフネ産駒の走る馬としては新馬から瞬間的なキレは少し足りない感じがするからもうちょっと様子を見たいかな。

5着05アフランシール(岩田)

まずまずのスタートだがハナを取れる感じではなく窮屈になり控えて2列目のポケット。ただそこで力んでいてそこから2角過ぎまで明らかに騎手の重心が後ろ、掛かりながらブレーキしているうちにポジションダウンして3角では中団勢に取り付かれる。4角でも中団馬群の中で進めて前のスペースを見つけて追い出される。序盤から手ごたえ怪しく苦戦、L1まで上位との差は開いての5着完敗。

う~ん、新馬ではスローでしっかりやれていたしここまでド掛かりするようなイメージではなかったんだが。意外なほどにかかってしまった。こうなると難しいし前半で脚を使ってラストも伸びきれなかったというのも仕方のないことかな。ペース自体が速かった中で掛かってしまうとデメリットが多いと思う。追い切りから力の要る馬場は良さそうだったから楽しみだったんだけど、こういう競馬になるとどうしようもない。

7着10ウィクトーリア(田辺)

やや出負けしてリカバーして出していくが内の各馬が速く好位の外まで。道中も折り合い面ではそこまで苦労はなく、好位の外をキープして3角。3~4角で好位の内のスペースをとってロスを少なく進めていたが4角で手ごたえが悪くなって2列目で直線。序盤で後退して4番手、L1でさらに失速した。

うまく3角辺りで内に潜り込んで勝負を、という競馬は見せたけど馬自体が良さが出てなかった感じ。追い切りで重い芝の中での走りがあまりよく感じなかったので引っかかったけど、タフな馬場でのハイペースというのは合わなかったかもしれんね。あとはシンプルに状態面を落としていたのか。新馬戦のパフォーマンスはかなり高いしもうちょっとゆったり入った方がいいのかもしれない。高いレベルだともうちょっと距離があった方がいいと思う。

8着09ラブミーファイン(池添)

好発から先行争いだが内の各馬が想像以上に先行激化していいスタートでも好位の外となってしまう。1~2角のロスも多く道中の淀みもない中で2列目外まで押し上げるが外から一気にナイママに来られてしまって仕掛けを待てないまま追い出されて2列目で直線。序盤でニシノデイジーの直後を取ったものの失速、最後は下がり切った。

ちょっと速すぎたかな。特に1~2角が厳しかったと思う。札幌1800であの枠でポンと出ればもうちょっと楽に内目を撮れてよかったけど、4頭分ぐらいのロスがあった。レース中で唯一11秒台だった区間でのロスだからこれが響いているのはあると思うし、それでも2列目でレースを進めていたら外から一気に早仕掛け、となると前の馬にはかなり厳しい競馬だったと思う。そのうえでのロスを考えると崩れても仕方ないのかな…。期待していたんだけど、かなりかわいそうな展開にはなったと思う。

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何悪。分析note2023



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