競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

小倉記念 2018 レース回顧・結果:トリオンフ、武豊が引き出した強烈な56.9の上がり5F…キタサンブラックを彷彿!

time 2018/08/05

毎週日曜の22:00からツイキャスで小倉記念など重賞回顧ライブを行います。ラップや騎手など様々な観点から次のレース予想に繋がる回顧をお届けしますので、ぜひお聴きください。ライブ前にコメントで質問、レースの流れで気になったこと等を書き込んでもらえたらありがたいです!

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2018小倉記念のレース回顧・結果

小倉芝2000m良

1:56.9R 60.0-56.9 S^3
12.5-11.2-11.9-12.5-11.9-11.7-11.7-11.1-10.9-11.5

レコード自体は十分想定できる馬場状態、メンバー構成だったとは思っている。ただし、このペースでレコードが出るというのはちょっと衝撃。しかも個人的には後半5Fで56秒台を出してきたというのがかなり大きいかな。有り体に言えば2段階加速戦なんだが、後半の6F戦に近いところからL3-2で11秒前後を2F刻んでいるわけで、4角地点でも結構速いラップを踏んでいる。これを前がやってきてしまうと難しかったと思う。これはトリオンフのイメージを更新しないといけないな。

1着11トリオンフ(武豊)

まずまずのスタートから二の足良く楽に前を狙うが、そこからは無理をせずに内のマウントゴールドを行かせるような感じでうまく番手でコントロールする。序盤はかなり緩い流れになったが途中までは特に引き上げず、向こう正面に入ってからプレッシャーをかけながらロンスパの流れに持ち込む。そのまま3角で並びかけて1頭分外から勝負にいき、4っカウでは先頭に立ってそれでも1頭分のロスがある中で半馬身差ほどで直線。序盤でそこからもう一足、すっと抜け出し1馬身半、L1でそのまま突き放して後続を寄せ付けずの圧勝だった。

レコード自体は驚かないし、トリオンフが勝ったこと自体も驚かない。ただしこのペースで圧勝するとは全く思っていなかった。というのもやっぱり後半特化で他が末脚を引き出せる形になると一瞬の脚では甘くなってしまう感じだったからね。正直それがドスローではあったが中盤以降で引き上げてそこからの3F勝負で早めに仕掛けてねじ伏せるというのはちょっと想定していなかった。レースラップでみて後半1000が56.9、それでいてL1を11.5でまとめてきている。最速ラップ10.9もロンスパ2段階加速戦としてみればかなり速いし、ちょっとこれまでのこの馬のパフォーマンスではないんじゃないか、というぐらいにすごいね。この馬は走りがきれいな感じで豊が乗ると全く邪魔しないからそれがいいのかな。別の馬みたいだったと思う。加速していく過程の豊の上手さは抜群だと思うし、この馬はコントロールが利いて動きたいときに馬の気持ちに任せていけるし、これはキタサンブラックの後の豊の愛馬になる可能性は十分にあるね。コントロールが利いて要所で動けて、ペースが速くても良いしこの競馬なら距離を延ばしてもいける。軽い馬場の方がいいかなとは思うけど、これは本当に楽しみが大きくなった。このメンツでこの競馬で圧勝するとなると今後が本当に楽しみやね。

2着10サトノクロニクル(M.デムーロ)

五分には出たかなという感じだが二の足が少し遅く出鞭が入って追走、好位の外から最終的には2列目の外には付けていく。道中も前のトリオンフを目標にしながら仕掛けのタイミングを待つという感じだがミルコの動きの前にトリオンフの武豊が1段階目の加速に持ち込んだのでこのあたりから追走しながら3角に入っていく。3角では鞭も入って勢いに乗せて追走していくが食らいつくのがやっと、4角でも差が少し広がりながら直線。序盤で2馬身差からスッと一足で差をつけられてしまう。こちらもラストは踏ん張って2着争いを制したが完敗だった。

多分素材的にはそこまで決定的な差はないとは思う。個人的には機動力の差が決定的だったかな。今回はミルコがかなり意識的に3角までにスピードに乗せていく入り方をしたと思うしそれはナイスだったと思う。ただそれでも前でじわっと引き上げて4角でもう一段の加速をすっとしてくるトリオンフに対して、勢いをつけていきながらも置かれてしまったからね。もちろん前の馬に末脚の絶対量で見劣った以上完敗だけど、その中でも要所の反応面で足りないのがどうしてもこの馬の弱点にはなってくるかな。向こう正面で上がり切るような競馬だったら面白かったけど、小倉記念としては珍しく2段階加速になっちゃったからね。こうなると要所の反応で足りないというのが出てくる。まあそれでも2着に入ったのは流石やね。

3着07マウントゴールド(浜中)

まずまずのスタート、外の出方を見ながらじわっと促して最終的にはハナを取り切る。1~2角ではゆったりとしたペースを作っていたが、向こう正面でトリオンフが絡んできたのでペースアップ、ロンスパで1段階目の加速となる。さらに3角ではトリオンフも並びかけてきたので仕掛けざるを得ない感じだが手ごたえで見劣る。4角でスーッとトリオンフに前に出られて直線。序盤でジリッと下がり、L1でもジリッと下がったがそれでもしぶとく踏ん張ってサトノクロニクルとは際どい2着争いでの3着。

この馬もスローからの2段階加速戦で結果を出してきたというのはあるのかなと。ただトリオンフと比較しても上手く目標にされて遊ばされながらポテンシャル、コーナーでの加速、要所の鋭さという後半要素を複合的に問われた中での完敗だからね。トリオンフはかなり強いと思っているけど、この馬も重賞で勝ち負けまでとなるともうちょっと展開の恩恵は欲しい。ただし、逃げてこういう競馬ができたのは収穫だし、個人的にはもうちょっとペースを引き上げたほうがいいタイプだと思っているので、2000で積極的なレースメイクで期待したいね。一度高速馬場で前半59秒前後ぐらいで入ってどうなるか見てみたいね。後半の総合力ではトリオンフに完敗だけど、前半の基礎スピード面を引き上げたうえでそれを削がずに引き出せれば化ける可能性もあるかも。

4着02レイホーロマンス(北村友)

まずまずのスタートを切っていたが外から内に切り込んでくる馬が多くてやはり位置をとっていくのが難しく中団やや後方、それでもいつもよりはいい位置。道中も中団馬群の中目で進めて3角。3~4角でも楽な手ごたえでストーンウェアの後ろから4角でも外に出さずに内目を狙う。序盤でそこから追い出されての反応は地味も、L1までしぶとく脚を使い続けて4着。

まあ3着争いとは差があったけど、この馬は明確に後傾バランスの方がいいよね。厳しい流れで脚を使わされると甘くなることが多かったし、愛知杯、中山牝馬Sなんかはある程度緩い流れの中で良さが出た。ポテンシャル戦自体は対応できる馬だし、個人的には力の要る馬場のほうが合っていると思う。その中でゆったり入れればという感じ。ただそうなるとしばらくベストの条件があんまりないんだよなあ。瞬間的なトップスピードの質が高いというタイプでもないから、ワンターンでトップスピード戦となると質的に苦しくなる可能性が高いし…東京2500とか含めて少し長い距離を試しても良いかも。明確に雨でも降ればエリ女とか良さそうなんだけど。

5着03ストーンウェア(蛯名)

好発を切ってそこから促しながら先行しポジションを狙う。最終的には外の各馬を行かせて控える形で3列目のポケットを確保。良いスタートを切った。向こう正面でロンスパの流れになったがそこで追走しながら3角では一つ外。そこから促して必死に追走するが前との差が詰まらないまま苦しくなって離されて直線。序盤でそのまま伸びがなくジリジリ、L1まで良いところなく伸びあぐねた。

う~ん…蛯名ナイス!と思ってみていたんだけどね。思っていたよりも3~4角での動きの鈍さがあったのと、L1での伸びきれなさが意外だったかな。福島民報杯の場合はもう前が減速していたから外から動けたというのはあるんだけど、トップスピードの質的にもそこまで見劣る馬ではなかったからここまで動けなかったのは不満があるかな。反応が鈍いサトノクロニクルより要所での反応が良くなかったのは…。右回りがあまりよくない?減速ラップならいいけど加速していく過程でというのは得意ではないのか?というような感覚も少しあるけど、もうちょっと様子を見たいところではあるかな。ストロングタイタンは流石に何かあったと思うので何とも言い難いけど、マレーシアC組に期待したんだけどなあ。結構自信があっただけに残念だけど、ドスローで後半特化で鋭さを要求された、右回りでという面もあるかもしれないな。

7着12サンマルティン(池添)

出負けして最後方近くからの競馬となる。折り合いを意識して後方で押し上げずに壁を作って1角に。ドスローの段階でポジションを取れなかったので向こう正面でロンスパになって以降は上げるポイントがないまま後方で3角に入る。3~4角でも後方外から追走するがロスなく通そうとして少し窮屈になって直線で外。序盤で追われるも強烈な末脚は引き出せず、最後はある程度伸びてきたがそれでも掲示板争いの圏外。

危惧していた中でも最悪の競馬になったんじゃないかな。スローもスローだったし、中盤でペースが上がったので最序盤のポジショニングがかなり重要になってしまった。そこからの4角でさらにもう一段の加速。前半で各馬が余力がある中でロンスパで後半要素のポテンシャル面で瞬間的な脚の鋭さをそがれる馬は削がれただろうし、そこからさらに鋭い脚を使える馬は使えてしまう。ああなった段階で勝負は見えてたと思う。ある程度流れてくれれば良かったけど、今回のメンバー構成だとこういうことも十分あり得たし、折り合いを意識しすぎて何もできなかった典型例といっていいと思う。まあこの枠ではなかなか乗り方が難しいね。見てる側だと気にせず行っちゃいなよとは思うんだけどね。

12着04ストロングタイタン(アヴドゥラ)

好発を切っていたが無理せず控えて中団の中目で進めていく。ドスローの中で少しだけ力んでいたかなというぐらいでそんなに気にはならずに向こう正面。ここで前がペースアップするが、外目からある程度促される程度でついていって3角に入る。3角で一気に置かれて4角ではもう鞍上も無理をせず、殿負けだった。

裁決レポートから、競走中に心房細動を発症したということで、まあこれは仕方のないことかなと。

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“大魔神”の愛称でお馴染み!

≪GI馬主・佐々木主浩≫
【関屋記念の最終結論】

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何悪。分析note2023



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