2019/02/02
第71回 鳴尾記念(GIII)出走予定馬展望
日程:2018年6月2日(土)
コース:阪神芝内2000m
予想用・出走予定馬一覧
トリオンフ(ルメール想定)
今年は連勝で小倉大賞典を勝って重賞馬となったトリオンフが鳴尾記念に出走予定だ。大阪杯では果敢に動いて甘くなり8着、前走の新潟大賞典ではスローの決め手勝負に屈しての4着とここ2走は物足りない結果に。鞍上にルメールを用意し盤石の今回、積極的な競馬で結果を出してGI戦線への足掛かりとしたい。
前走が騎乗的に酷かったし今回は恐らく積極的にペースを引き上げてくると思う。その中で良さが出る馬だしルメールに替わればやはり怖いね。上位勢の選択は展開や枠次第でと思っているが、できればマルターズアポジーにある程度ついていく意識が欲しい。
小倉大賞典(GIII)1着
小倉芝1800m良 16頭7枠13番
1:46.1 47.1-46.6 M
12.3-11.1-11.8-11.9-12.4-12.1-11.6-11.1-11.8
重賞初制覇の舞台となった3走前の小倉大賞典から見ていきたい。ペースは平均、前がある程度話していたというのはある。そこから向こう正面で少し緩んでそこからL2最速トップスピード戦となっている。ある程度流れた中での一足の鋭さを要求されたというところ。総合力勝負となっている。
13番枠から五分のスタート、そこから軽く促しながら先行争いに加わりつつ、流れそうなので無理はせずに控えて好位の外。道中も前がある程度離している中で好位の外で仕掛けを待ちながら3角へ。3角で2列目の外からじわっと並びかけて先頭列、4角でもタイセイサミットの外、2頭分ロスがあって直線で外目。序盤で一気に出し抜いて勝負を決める。そのまま後続を寄せ付けずの完勝だった。
ある程度流れた中で良さが出やすいクインズミラーグロ辺りが2着に来れているように、やはり全体である程度流れて完全な決め手勝負でなかったというのが大きい。楽なレベルだったとは思うけど、その中でこれだけ鋭く脚を使えたのは評価。ただこの鋭さは絶対的な速度ではなくあくまで相対的な速度。他の馬にとってはこのペースでは鋭く脚を使えないのだが、この馬はこの流れの中で余裕で脚を引き出せた。ここがこの馬の強みだと思っている。基礎スピードとそこからの鋭さ。
大阪杯(GI)8着
阪神芝内2000m良 16頭5枠9番
1:59.2(+1.0) 61.1-57.1 S^4
12.8-11.3-12.4-12.4-12.2-11.8-11.2-11.1-11.4-11.6
ここ2走はそこが全くかみ合わなかった。まず大阪杯だが見ての通りで4秒の超超スロー。極端なドスローからの極端な早仕掛けで後半のTS持続特化戦、しかもコーナーで速い脚を要求される特殊な流れになった。
9番枠からやや出負け、窮屈になって後方からの競馬となってしまう。道中もドスローでかみ合わず最悪の流れで中団の外までとりあえず押し上げて向こう正面。スワーヴのまくりが終わってから外から押し上げる形で、スワーヴの外から早いラップを踏む3~4角でロスを作りながら直線。序盤はまだ抵抗できていたがそれでも後退気味。L1では完全に甘くなった。
脚を残しても使える末脚の絶対量がそこまで無い。それなのに後半特化でスワーヴが動いてからの仕掛けで3~4角でスワーヴの外を回す形ではそりゃ甘くなる。ゲートが拙かったのである程度仕方ないけど、仮にスワーヴの競馬をしていたとしてもラストは甘くなったと思うし、結局は前半のペースが遅すぎた。この馬としては前半のレースメイクに関与していかないとだめで、こういう極端なドスローで溜めて鋭さを増すタイプではない。8着だけど一番やってはいけないパターンだと思うし悲観するほど悪くはない。
新潟大賞典(GIII)4着
新潟芝外2000m良 16頭5枠10番
2:00.2(+0.2) 62.3-57.7 S^5
12.8-11.6-12.5-12.5-12.9-12.7-11.9-10.9-10.6-11.6
まあここまでくれば前走の新潟大賞典で言いたいこともわかると思う。ペースは見ての通りドスロー。後半も3F戦みたいなもんで、L2最速10.6。相対的な鋭さしか持っていないこの馬で溜めてこういう速いラップを引き出させる競馬ではね…。
10番枠から五分には出てそこから促して楽に先行争いに加わっていくのだがそこからは抑えてコントロール。道中もドスローの団子状態で我慢して好位外。3~4角で前がじわっと引き上げる中で追走して3列目で直線。序盤で追い出されるがそんなに切れる脚を引き出せずジリジリ。L2の段階でもまだ2列目の一角で苦しい。L1でようやく前との差を詰めてきたが3着も確保できなかった。
松田はひどい騎乗といっても良いレベルで、この馬で一番やってはいけない競馬をしでかした。車だったら飛ばせるのに馬だったらびびるんかいって。帰ってこなくていいけどね別に。いずれにせよドスローの流れになって全馬が脚を残している中での直線勝負、という絶対的に脚を使える中でこの馬の良さは出ない。ゲートはともかくあの位置まで上げることができたわけだし、もっと突かないと話にならなかった。
2018鳴尾記念への展望
今回は松田から比べると圧倒的に鞍上強化となるルメールになるのでもちろん楽しみは多いし、須貝師自身が積極策を示唆するコメントを出している。まあ何でもかんでも前に行けばいいというわけではないし、この馬の場合自身平均のバランスではまだやれていないので単調な流れでどうかというのはある。それでも、少なくともややスローぐらいのバランスでは入ってもらいたい。2~3秒ぐらいスローになると他の馬の脚が削げないからこの馬の武器である、ある程度の流れから鋭く脚を引き出すというのが活きない。前半ある程度の基礎スピードも武器になる馬なので。今回は前がやりあう可能性はそこそこあるので、必ずしも先行にこだわる必要はない。好位ぐらいから入って流れ次第でという入り方をしてほしいかな。寿Sでもそうだがかみ合った時の要所の鋭さは群を抜いているし、大阪杯でもコーナーで速いラップを踏む中でそこでは互角にやれていた。これを引き出せればこのメンバー構成なら楽しみは多い。理想は前がハイペースで飛ばす中、少し離れた好位外。これが叶えば最右翼だろう。この馬も重い印候補で、本命にしても良いかなと思える馬。あとは枠の並びでマルターズアポジーとどちらを選ぶかという感じかな。この時期なので天気も読みにくいが、雨が少し降るようならこちらの方が信頼しやすい。
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