2019/02/02
阪神大賞典2018の出走予定馬展望
第66回 阪神大賞典(GII)
日程:2018年3月18日(日)
コース:阪神芝内3000m
予想用・出走予定馬一覧
クリンチャー(武豊想定)
昨年の菊花賞では不良馬場で2着、前走の京都記念でダービー馬を撃破し重賞初制覇を成し遂げたクリンチャーが武豊とのコンビで阪神大賞典に出走予定だ。今回は菊花賞と同じ3000mで前走の強さが本物かどうかを問われる一戦となる。強敵も多いが持ち味のポテンシャルを武器にここも連勝で本番、春の盾に臨みたい。
鞍上の交代に関しては個人的には思うところもある。今回はそれよりも少し軽い馬場状態なのでキレ負けしないかどうかがポイントになる。阪神大賞典はそういう競馬にはなりにくいし早めに勝負に行く形なら大丈夫かなとも思うが、菊花賞も前走の京都記念も非常にタフな馬場でのものなので…。
京都記念(GII)1着
京都芝外2200m重 10頭4枠4番
2:16.3 63.0-60.7 S^2
12.5-11.5-13.3-13.0-12.7-12.6-12.2-12.2-12.2-11.8-12.3
まずは前走の京都記念だが、言うまでもなく重馬場で非常にタフな馬場状態だった。ペースは2.3でかなりのスローだが、後半5Fは12.2を連続しつつL2最速11.8。緩い流れからロンスパ気味でポテンシャル勝負というところだろう。
4番枠から五分には出てそこから押して先行策を取ろうとするが、行き脚がつかずに中団馬群の中で進めていく。道中もスローの流れの中で前のスペースをついていって、最終的には2列目のポケットまで押し上げて3角。3角以降はレイデオロが外からいった影響でじわっとペースアップの中2列目ポケットで押して押して追走、2列目で直線。序盤の加速ラップでは流石にスッと伸びてこなかったが、L1で2列目から先頭列をしっかりと捕えて抜け出し完勝。
ここではやはりポテンシャル特化の競馬になったのが大きかったと思う。かなりタフな馬場だったので、速いラップを問われないので必然的にギアチェンジもあまり問われなかった。そうなったからこそこの馬の持ち味であるポテンシャルを最大限に引き出せたとみるべきかな。なので、この馬にとってベストな条件だったとみて、これをそのまま当てにするのは些か危険だと思っている。もちろん単純なポテンシャル戦ならトップレベルではあるが。
セントライト記念(GII)2着
中山芝外2200m良 15頭3枠4番
2:13.8(+1.1) 61.8-58.1 S^4
12.3-11.1-12.4-13.1-12.9-12.8-12.1-12.0-11.7-11.3-11.0
逆にセントライト記念ではこの馬の良さを微塵も出すことができなかった。ペースは3.7で超々スロー、ラップ推移的に見てもわかるように段階的な加速だがL1最速11.0と坂の上りが最速でトップスピードの質を非常に高いレベルで問われた一戦。
4番枠からまずまずのスタートを切って押して押して、鞭も入って追走するんだがハナには行けず、それでも2列目の外にはつけてついていく。道中もドスローの流れで2列目外のまま進め、3角辺りから先頭列にプレッシャーをかけに、4角でも激しく追われて先頭列で直線。しかし序盤から後退、L1では下がってしまっての9着惨敗だった。
3~4角ではまだついていけたがこれはラップ的にまだ11秒台後半までだったから。直線では更にもう一段の脚を要求されてしまって明らかにキレ負けを喫していた。休み明けなのでその辺りも影響していたとは思うが、基本的に速いラップでトップスピードを要求されると難しい馬なのは間違いないと思う。
菊花賞(GI)2着
京都芝外3000m不 18頭2枠4番
3:19.2(+0.3) 64.1-68.8-66.0 H^2
13.2-12.6-12.0-13.1-13.2-13.5-14.5-14.3-13.5-13.0-13.1-12.9-13.4-12.7-13.9
菊花賞は空前絶後の泥んこ馬場であまり参考にはしづらいが、そういった消耗する展開だったからこそこの馬の持ち味であるポテンシャルが活きたということはできるはず。ラップ推移でみても前後半で1.9とかなりのハイペースで、中盤は14秒台に入るなど少し息が入ってL3-2では加速ラップを踏みつつもL1は13.9と大きく消耗している。
4番枠からやや出負け、そこから押して押して追走という形だがなかなか前には行けずに結局後方から入る形になる。スタンド前で外に出してそこから向こう正面にかけてじわっと押し上げていく形で3角では好位の外に取り付く。そのまま3~4角では泥んこ馬場の中で外々から一気に先頭列に取り付いて直線。序盤で堂々と先頭に立つが内のダンビュライトも手ごわい。L1ではキセキに捕えられたがそれでもしぶとく踏ん張り、2着争いを制しての2着となった。
まあここまでタフだと加速も糞もない、というような感じだがそれでもL3-2で加速していく中で外からしっかりと勢いをつけていけたのが良かったと思うし、これだけの馬場で外から動いても最後まで踏ん張れるポテンシャルはやはり魅力だと思う。個性的だがだからこそ条件をしっかりと見極めたい。
2018阪神大賞典への展望
意外と馬場次第では危ないかも…とは思っている。もちろん阪神大賞典の傾向的には問題ないというか、3角手前から分散しながらポテンシャル戦になりやすいのでステイヤー要素の強いこの馬としては理想的。それでも今の馬場だとL3-2辺りで11秒前半のラップを要求される可能性は十分にある。トップスピードの質的にはまず足りない馬なので、例えばアルバートあたりとの比較となると結構微妙なところ。それと、菊花賞でもいき脚がつかなかったぐらいなので、この距離でといえども前目につけられるかどうかは枠次第。内枠を引いて包まれてしまうとなかなか最序盤でポジションを上げていくのは難しい。どこかで動く必要も出てくるが、スロー団子でとなると動けないリスクもある。その辺を踏まえて考えていきたい。雨が降れば全く心配はいらないが、先週の馬場からパンパンの良馬場なら多分前述の不安が出てくると思う。豊に替わるのは何とも言えないが、それよりも馬の適性的に不安が多いので少なくとも絶対視はしたくないかな。連下でということも考えている。京都記念は条件が最高に噛み合ったものなので、あの結果をそのまま当てにしすぎるのは危険。レイデオロにとっては適性的に微妙だった可能性も結構あると思うからね。
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シュヴァルグランがジャパンCを
制してGI5勝目を上げた
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