2019/02/02
凱旋門賞2021のレース回顧・結果
ブログでは本命のアダイヤー+日本馬+武豊のブルームの回顧を載せたいと思います。ラップや分析を含めた完全版はnoteの記事にありますのでよろしくお願いいたします。
4着10アダイヤー(ビュイック)
好発を決めていて最序盤から抑えにかかっているが、好位の外目で折り合わせたいもののなかなか難しく、ドスローの流れでかなり我慢している状況。外からクロノが上がっていったタイミングで外に出したが結局これが行ききらないのでかえって掛かってしまった感じで仕方なく前に行く。そのままドスローでレースを先導、フォルスでも仕掛けを待ちながら直線で追い出す形。序盤で一気に出し抜きを狙ったが、ここで脚を使い切ってL2以降は差が詰まってくる感じ。L1で1馬身あったリードは一気に捕え切られて離れた4着に終わった。
ん~まあ運が無かったね。正直言って今回は展開一つだったと思うんだけど、ドスローすぎたまでは良いとしても、外から上がってきたクロノが行くと思ってそれに合わせてというところで行ききらなかったから逆に馬の方にスイッチが入ってしまってこちらがハナに立たざるを得なくなった感じ。そのまま直線で一気の加速になったのでそこがフィットしなかったかな。タフな馬場とはいえ13.22-12.32とL4-3のところで踏んでいるし、この加速を一気にしたことで本来のロングスプリントの持ち味を削いでしまったのと、シンプルに目標がいなかったのも響いたかなという感じはした。エプソムは下りだから加速がしやすいというのもあるし、なかなかロンシャンとリンクしづらく難しいなという感覚やね。この馬としてはL2ですでに減速しているわけで。
7着15クロノジェネシス(マーフィー)
出負けして後方から、最初から馬群に近づけない選択を取って馬なりでコントロールしようとしていたが、集団が遅いのでむしろこちらが前に行ってしまうような感じで掛かりながら入ってしまう。最終的には馬群に寄せて掛かってハナに立ったアダイヤーを目標に進める。フォルスあたりまではコントロールしつつ余裕を持って直線。序盤で追われつつオープンストレッチの方に上手く寄せていくが伸びが地味でL2で吸収され2列目。L1は掲示板争いからも半馬身ほど遅れての7着完敗。
まあ、ある程度勝負にはなったなという感じ。一昨年キセキが競馬にはなったという程度、クロノは勝負の土俵には上がったなという程度で評価している。クロノでこのレベルだと、日本の後半の有酸素運動型ってのは欧州と比べると明確に見劣るんだなというのは実感した次第やね。まあ、もちろんクロノにとってはこのペースは遅すぎたし、有酸素運動でももう少し全体でペースを引き上げる馬、ラビットが必要だったと思う。パワー型基礎スピードを活かすには全体のペースが速くないと、後続の後半のポテンシャルを引き出させないようなレースメイクが必要だね。少なくとも後半型の競馬ではクロノレベルでもダメだと現状日本のポテンシャルタイプでは勝負にならん。クロノとかゴールドシップとか、前半からタイトに流れても良いタイプを連れて行って、ペースを引き上げる工夫が必要じゃないかな。欧州勢は前半型でそこまで高いパフォーマンスを見せる馬はいない印象だし、ただただ運を嘆くのではなく運を引き寄せるだけの努力が足りないんじゃないかなあ。クロノジェネシスにとってのベストの戦い方ってのをもう少し見定めた方が良いと思う。ここまで凱旋門賞にこだわるなら、それだけの戦略を描いてから参戦した方が良い。
11着03ブルーム(武豊)
まずまずのスタートから中目、楽な感じでポンと出ていって様子を見ながら進め、途中で掛かりだしたアダイヤーが前に行くのでそれの後ろで2列目の内と絶好位で3角。そこ以降も2列目の内で折り合って進めてほぼ完璧な形で直線で追い出される。ただ序盤で置かれ始めて馬場の良いオープンストレッチに誘導したものの伸びる感じが無くジリジリ後退。L1は中団列の争いから遅れてしまっての11着惨敗。
まあ馬の方がちょっと厳しかったかなという印象。途中までのレースの作り方自体は柔軟に進めて2列目の内という最高の位置は取れていたんだけど、まあ正直言えばこのレベルまできてこういう競馬では素材的に足りなかったかなというのが。豊らしく思い切って逃げて進めてほしかった気持ちも強いかな。凱旋門賞の舞台で日本的な逃げ肩を展開するのも一つの手だとは思っていたんだけど。まあ他がド掛かりするドスローで変に折り合っていたのもあったかもしれんし難しい所。まあやるだけのことはやったと言える騎乗だったとは思うし、参加しなきゃ勝つチャンスは無いというのは当然だからね。豊は豊のやり方でいつか掴んでほしい。
14着02ディープボンド(バルザローナ)
まずまずのスタートから馬場の外目に誘導しつつ中団ぐらいで進めていく。道中も中団馬群の中から少しポジションダウンする形で後方外目で進めていく。3角以降でも我慢しつつフォルスストレートで外に出して押し上げ開始で直線。序盤で追い出されるがここから伸びが無く後退。L2で急に失速しだすと最後は明確に下がって大差の殿負け。
まあ、とりあえず何もなければいいが…という言葉が第一に出てしまうぐらいラストの下がり方は気になったね。フォルスで押し上げたときは一瞬来るか?と思わせる感じはあっただけに、そこからの失速は厳しい現実という奴やね。フォワ賞はレベルもあるが単純に速いラップを求められるトップスピード戦に近い競馬だったし、本場の欧州でこのタフな馬場では…というのはあるのかな。