2019/02/02
第51回 マイラーズカップ(GII)出走予定馬展望
日程:2020年4月26日(日)
コース:京都芝外1600m
予想用・出走予定馬一覧
ヴァルディゼール(北村友騎手想定)
昨年のシンザン記念、そして今年の洛陽ステークスと京都マイルで勝利を収めているヴァルディゼールがマイラーズカップに出走予定だ。京都マイルでは3戦3勝と抜群の相性を誇っているが、高速馬場でも鋭く末脚を引き出せるかが焦点だ。
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時計が掛かる京都マイル戦とは条件がフィットしているという感じはある。一方でトップスピード面が求められたときにどこまでやれるのか?というのが大きなポイントとなりそうかな。
洛陽S(L)1着
京都芝外1600m稍 13頭5枠7番
1:34.2 47.0-47.2 M
12.3 – 11.1 – 11.5 – 12.1 – 12.1 – 11.7 – 11.3 – 12.1
前走の洛陽S勝ちから振り返りたい。基本的にはこのイメージで良いかなとは思っている。稍重で時計も少し掛かっていた。ペースは平均で収まっているものの中盤では12.1-12.1と緩んでいて中弛みからの一足勝負というところ。
7番枠からまずまずのスタートを切ってそこから様子を見ながら好位の中目に収めていく。道中もそこから前にスペースを保ちながら好位をキープ。3角付近でペースが落ち着いてここでじわっと取り付くが、4角で手が動くも少し置かれ気味で中団。直線で前が加速する中でジリジリとは伸びてくるがまだ3列目付近。L1で2馬身ほどあった差をしっかりと捕え切った。
ラストでしっかりと伸びてきた点は高く評価できるけど、やはり気になるのは加速過程になる。L4-3-2と徐々に加速してという流れだったが、4角辺りで結構早めに手が動いていてL2の直線前半最速地点での反応も地味目だった。力の要る馬場だったしL1が12.1まで落ち込んだのでしっかりと差し込むことができたけど、トップスピードの質という点では地味だったと思う。これが軽い馬場だと前もなかなかL1で落ちてくれないので、もう少しスッと動いてほしいというのが本音だったかな。
NHKマイルC(GI)6着
東京芝1600m良 18頭4枠8番
1:32.8(+0.4) 45.8-46.6 H^1
12.0 – 10.4 – 11.5 – 11.9 – 12.0 – 11.3 – 11.3 – 12.0
3走前のNHKマイルCでは6着と完敗ではあった。ただここは結構ハイレベル戦だったとは思うし、その中でそれなりには最後まで伸びを見せてきたと思う。ペースはややハイ、中弛みから最速ラップは11.3でL3地点から踏んでいる。割と出し切りやすかったのと、中弛みが生じていたというのもあるかな。
8番枠からまずまずのスタートを切ってそこから促しつつも序盤は難しく中団まで下がる。道中も中団馬群の中目でコントロールしながら3角に。この辺りで中弛みが生じていて徐々に馬群が凝縮していく中で中団の外から少し下がりながら直線に入る。序盤で後方付近から外に誘導して追われるが反応が地味。L2の地点でもアドマイヤマーズの後ろから必死に追われてL1でジリジリと伸び始めていたが6着まで。
ここも前が落ちてきたところでの伸びが目立った。一方で中弛み地点で馬群の中に入って巻き込まれていた感じだったし、その分もあったにせよ直線序盤で加速していくところでの反応は鈍かった。この辺が不安材料ではあるが、出し切れれば長く脚を使えるというのはあるかな。その点でも我慢させたがる北村友一とのコンビがいまいちフィットしていない感じもする。高速馬場で動き出しの差が出易い状況だと展開が紛れたときに不安があるなと。素材面は結構良いものを持っていると思うんだけど。
アーリントンC(GIII)8着
阪神芝外1600m良 18頭2枠3番
1:34.4(+0.2) 47.4-46.8 M
12.4 – 11.2 – 11.4 – 12.4 – 12.4 – 11.5 – 11.0 – 11.9
ちょっと不利はあったんだがアーリントンC8着も振り返っておきたい。ペースは平均で収まっているが、これまでと比べても中弛みが顕著で12.4-12.4と中盤でかなり遅いラップを踏んでのL2最速で11.0。トップスピードの質をある程度求められて少し苦戦した。
3番枠からまずまずのスタートを切って流れに乗ろうとしていたが、外の各馬を行かせてコントロールしようとするも掛かり気味。徐々にポジションダウンして好位中目で3角。3角でさらにペースダウンしたところで中団馬群の中目に巻き込まれて直線。序盤で進路確保で苦労するが何とかスペースは確保。それでも伸びは地味でまだ中団付近。L1で少し狭くなったがラストまで地味で8着完敗。
L1では窮屈になったので伸びきれなかったという言い訳はできるんだけど、L2の地点では進路確保で若干後手を踏んだと言っても前にスペースがあった状態。その中で11.0の地点では伸びることができなかった。トップスピードの質という観点で見るとやはり物足りなかったし、ここは正直全体のレベルとしてみると微妙だったとは思う。こういう競馬になると難しいと思うので、トップスピード勝負にならないようなレースメイクができればいいんだけど我慢したがるからなあ。
マイラーズカップ2020への展望
ゲートは結構安定しているし、ある程度前を狙えそうな馬なんだがいつも我慢して馬群の中に入れている。脚を温存しても結局鋭くトップスピードの質を引き出してくるわけではないし、ギアチェンジも微妙なレベル。動けなくて届かないパターンが基本的には負けパターンになるかな。L1が平坦な方が合っている印象ではあるが、それでも基本的にL2の最速地点では伸びが地味でL1のバテ差しでというタイプの競馬をしているので、ポジションは重要かな。個人的にはある程度前で外から勝ちに行くような競馬で良いと思っているんだけどね…。
見せているパフォーマンス自体は結構高く、NHKマイルCでも決して楽な展開ではなかったがL1でバテ差して来ていたし、素材面は良いものを見せている。また前走の洛陽SでもL1での伸び方は一枚上で、アストラエンブレムを正攻法で撃破できているしオープン特別レベルなら違いは見せてきた。今回は馬場が軽くなる想定のほうが良いと思うし、そうなるとどうしてもラップの偏差が大きく速いラップを要求されやすい傾向が強いので信頼は置きづらい。前が早めの仕掛けを展開してくれれば北村らしく内で我慢してラストでというイメージは出来るんだけどね。素材は通用しそうなので展開が嵌れば、というところかな。例えばベステンダンクやワイドファラオがある程度飛ばして縦長になり追いかける展開になれば面白い。それでもできれば馬場は高速化しないでほしいね。