スプリンターズステークス 2019 出走予定馬：ファンタジスト＆武豊騎手想定

time 2019/09/26

folder 2019重賞まとめ出走予定馬

第53回スプリンターズステークス(GI)出走予定馬展望

日程：2019年9月29日(日)
コース：中山芝外1200ｍ

予想用・出走予定馬一覧

ファンタジスト（武豊騎手想定）

　前哨戦のセントウルステークスでは果敢に先行策を取って見事２着、ファンタジストが再び武豊とのコンビでスプリンターズステークスに出走予定だ。前走は和田の積極的な競馬が功を奏しただけに、これを武豊がどう考えてどう乗ってくるかが最大のポイント。中山の1200、３歳馬の成長力であっと言わせるか。

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　前走は正直かなり意外な強さだったかな。和田がこれを引き出してきただけに、とは思うが豊としてもここでこの馬の良さを再度見つめなおして本番でベストの騎乗をしてほしい。馬自体は超高速馬場だったセントウルＳも正攻法であの競馬ができた、最序盤のポジション取り、内目で反応できるという点を含めても枠次第では怖さは十分にあるね。

セントウルＳ(GII)２着

阪神芝内1200ｍ良 13頭５枠６番
1:07.2(+0.5) 33.0-33.7 H^1
11.9 – 10.3 – 10.8 – 10.8 – 11.3 – 11.6

　まずは前走のセントウルＳから振り返りたい。超超高速馬場でペースはややハイという程度。Ｌ３まで10秒台を踏む質の高い基礎スピードは求められていて、その流れに積極的に乗ってしぶとく踏ん張り2着確保は立派。

　６番枠からまずまずのスタートを切って、そこから積極的に押して先頭列の外まで絡んでいく。最終的にはイベリスよりも前で進めて２列目の外。３～４角でも前２頭を追いかけながら４角では外から２番手に上がって直線となる。序盤で逃げ粘るマテラスカイに並びかけてくるが、一気に外からタワーオブロンドンに来られる。Ｌ１では２着争いが焦点、その中で思った以上にしぶとく踏ん張ってイベリスの追撃を振り切っての２着確保。

　超々高速馬場で質的に高いレベルで基礎スピードを求められたが、その中でしっかりと自身でも33.2を出してついていくことができた。また３～４角も２等分外を終始回していたので先行勢の中ではロスが大きかった部類になるし、正直かなり意外な強さだったと思っている。小倉２歳Ｓでやれたとはいえあの当時であの馬場であの時計はさほど評価できるものではなかったと思う。それでも超高速馬場に成長もあったと思うが、先行策でこれほどしぶとく踏ん張れたのは大きな収穫だろう。これで本番でも噛み合えば怖さが出てきたなと。

北九州記念(GIII)14着

小倉芝1200ｍ良 18頭４枠８番
1:09.1(+0.9) 32.7-35.5 H^3
11.5 – 10.1 – 11.1 – 11.7 – 11.7 – 12.1

　２走前の北九州記念では超ハイペースの流れに最後方からの競馬でこれといって目立つことはなかった。ラップ的にも淡々とした流れで、後ろからなら流石にもう少し脚を使ってほしいとは思っていたが、休み明けの影響もあったのかな。

　８番枠から出負けして後方からの競馬となる。道中もあまり二の足が良くなくて最後方付近まで下がって３角。３～４角でも最後方から進めて中目から外目を通して勢いをつけつつも単独の最後方。そこからは直線でばてた馬を交わす程度の伸びで14着惨敗。

　ゲートも良くなかったし促していたが二の足も良くなかった。休み明けの影響もあるが、1600～2000を中心に使ってきたことで馬の方が1200の流れに対応しきれなかったのかも？という点もある。いずれにせよ、ここでは流れについていけなかったし超ハイの流れで前が落ちてきたところでのバテ差しという点で見ても物足りなかったと。ただこの時の小倉はそこまで極端な高速馬場ではなかったし、この距離では高速馬場の方がいい可能性もあるのかなと。

京王杯２歳Ｓ(GII)１着

東京芝1400ｍ良８頭１枠１番
1:24.7 38.0-33.5 S^5
12.9 – 12.2 – 12.9 – 13.2 – 11.7 – 10.8 – 11.0

　京王杯２歳Ｓが面白いので振り返っておきたい。まあレベル自体は正直低かったと思うが、その中で極端なドスローからの２Ｆ戦、ギアチェンジを高いレベルで問われているしＬ２最速は10.8とトップスピードの質も求められた。絶対的に速いラップを踏めているというのは面白い材料だったのかなと。

　１番枠からまずまずのスタート、そこから控えて２列目のポケットで進めていく。道中も前にスペースを置いてコントロールしながら３角へ。３～４角でも仕掛けを我慢して後ろのアウィルアウェイを牽制しながら直線。序盤で仕掛けを待っていてＬ２で追い出されるとすっと反応してここで先頭に立つ。Ｌ１で食らいつくアウィルアウェイとの接戦をハナ差制した。

　勝った負けたというのもあるが、重要なのは内で包まれて直線で加速が求められてもすっと反応できたこと。この馬は恐らく頭がいいタイプの馬で、鞍上の意図にしっかりと反応できるのが強みだと思う。この馬自身北九州記念では1200を走るつもりではなかったのかもしれないし、だから序盤でそんなに急がさなくても…と思いながら走っていたかもしれない。それの影響もあって前走では1200を走るんだというスイッチが入っていたので和田が激しく押したのもあるだろうがゲートも良かったし二の足も速かった。余力があればこのレースのように要所ですっと反応できるしトップスピードの質もある程度高いレベルで見せてきたと。もちろんこれがそのまま今回に当てはまるというわけではなく、内で包まれた状況でも動けるのがいい材料。

スプリンターズステークス2019への展望

　前走のセントウルＳを見た後だと、やはり評価を上げざるを得ない。超超高速馬場で自身でも33.2-34.0とややハイのバランスで踏ん張れているし、３～４角でロスの多い競馬の中でしぶとさを見せた。時計的にも７秒台前半には入れてきたわけで、タワーオブロンドンがまともなら強敵だが、こちらもロスがなければもう少し時計を延ばす余地はある。それと、前走でしっかりとゲート、二の足の速さを上げてきたからね。馬の方も北九州記念を使われて1200モードに切り替わってきた可能性はあると。今の中山は開幕週の時ほど極端ではないが、それでも超高速馬場の範囲内。良馬場なら７秒前後の時計にはなると思うし、そこに対して明確に33-34で走れるというめどが立っているのは大きいだろう。

　今回はモズスーパーフレアがある程度は飛ばす可能性が高いので、その中で上手く前目を取って３～４角で内を立ち回ることができればだし、滅多にないが仮にＬ３で息が入ったとしてもこの馬なら要所で動くことはできると思う。内枠ならば評価をもう一段上げても良いんじゃないかなと。後は武豊がしっかりと前走の和田の騎乗を踏襲するような選択を取ってくれるかどうかやね。イメージ的に後ろから脚を温存したいという感覚でいると思うし、前走みたいにゴリゴリの競馬を果たして取ってくるかどうか。コメントでしっかりと判断したいね。