2019/02/02
第14回 オーシャンステークス(GIII)出走予定馬展望
日程:2019年3月1日(土)
コース:中山芝外1200m
予想用・出走予定馬一覧
ラブカンプー(三浦騎手想定)
昨年夏から秋にかけての準主役、スプリント戦線に新風を巻き起こしたラブカンプーがオーシャンステークスに出走予定だ。ただ、今年初戦となったシルクロードステークスでは18着とまさかの殿負け。何とかそこから巻き返して今年もスプリント戦線を引っ張れるか。
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昨年秋までのパフォーマンスは高く評価すべきだと思っているが、それでもベストは時計がかかっている馬場状態でのセントウルS、スプリンターズSだと思う。なので一つは今のそこそこ軽い中山がどうか。もう一つは前走のシルクロードSの内容が悪すぎたのをどう考えるかかな。昨年夏に使い続けた反動は考慮しないといけないと思う。短期間でどこまで立て直せているか。
スプリンターズS(GI)2着
中山芝外1200m稍 16頭5枠9番
1:08.3(+0.0) 33.0-35.3 H^3
11.7 – 10.3 – 11.0 – 11.3 – 11.5 – 12.5
2走前のスプリンターズSでは強い競馬で粘りこんでの2着。ペースを見てもわかるように2.3と超ハイ。中山1200らしい前傾の流れだが、稍重で馬場もややタフだったので時計もかかっていたという感じ。力のいる馬場でパワー型基礎スピードに特化した競馬。
9番枠からまずまずのスタート、二の足良く押してハナを主張できるレベル。最終的には内から競ってきたワンスインナムーンを行かせて少し離れた番手でレースを進めていく。3~4角でも2馬身ほど後ろから2列目一つ外から追い出し1馬身差に詰めて直線。序盤ではまだじりじりとした伸びだが徐々に差を詰めL1で先頭に立つ。しかし大外からファインニードルに最後の最後にかわされて2着惜敗。
力のいる馬場で前半の間にいい位置をとり主導権を握った。ペースもこれだけタイトに流れているとなかなか後ろから末脚を引き出してくるのは難しい。もちろんファインニードルは力のいる馬場でのハイペースで追走に足を使わされずに最後まで伸びてくる馬なので差されはしたが、3着以下を完封する2着という内容を考えてもかなり強かったと思う。実際ナックビーナスをこの展開で撃破するのは簡単ではないはずだからね。3歳馬で斤量の恩恵もあったとは思うが、このスプリンターズSでは強かった。
シルクロードS(GIII)18着
京都芝内1200m良 18頭5枠10番
1:10.8(+2.5) 33.3-35.0 H^2
11.9 – 10.3 – 11.1 – 11.4 – 11.7 – 11.9
前走のシルクロードSは厳しい流れではあったが少し離れた番手では進めていたし、不可解なほどに崩れた。ミルコが最後はあきらめたのはあるにせよ、力のいる馬場で1.7とかなりのハイ。京都1200がスピードタイプには難しいコースとはいえ、ちょっと負けすぎかな。
10番枠からまずまずのスタート、押して主張し様子を見ながら外のセイウンコウセイが行き切ったので行かせて離れた番手で進めていく。そのまま3~4角では2列目の内から進めて直線。ただ序盤からあまりミルコが追う感じはなく、失速しての殿負け。
直線入りの段階でミルコが諦めていたのが引っかかるなあ。4角出口で促したところでの反応がなかったというのもあるかもしれないが、4角で動けなかったので進路がなくなり、脚色に関係なくミルコが控えたのか…というところ。詰まるのを予感して下げた可能性もある。実際パトロールを見ても絶望的だったからね。それでも4角の段階で反応がなかったことが痛かったし、いい状態にあったかどうかは疑問かな。なので、やはりある程度悲観的に受け止めたい。
北九州記念(GIII)3着
小倉芝1200m良 17頭5枠9番
1:06.9(+0.3) 32.4-34.2 H^2
11.6 – 10.2 – 10.6 – 11.2 – 11.3 – 11.7
4走前の北九州記念では夏の小倉の超高速馬場で質の高い基礎スピード戦になった。その流れの中に乗って踏ん張っての3着と立派だが、ダイメイプリンセスには内容的に完敗だった。ペースは1.8でかなりのハイ、最後まで11秒台でまとめる競馬で前傾ではあるが前半の質の高い基礎スピードでは
9番枠から好発、二の足良く楽々先行争い、様子を見ながら内の2頭を行かせての2列目から最終的には3頭先頭列雁行状態の外となる。3~4角でも楽な感じで先頭に立ってしまって直線。序盤で堂々と半馬身差先頭も、L1で甘くなったところを内からアレスバローズに、さらに外からダイメイプリンセスに差し切られての3着だった。
厳しい流れの中で3~4角で終始外を通していたのは痛かったと思うし、強い3着なのはこれも確かだろうと。ただ、ダイメイプリンセスも外目の枠から3角の地点で外、そこから4角でさらに外外でラブカンプーよりも2つほど外だったからね。その形で好位外から追走されて差し切られている、しかもハンデ差が4kgあったと。このダイメイプリンセスはスプリンターズSでは逆転しているが軽い馬場のこの北九州記念とアイビスでは内容的に完敗。軽い馬場での1200m戦でそこまで消耗させられないと、ダイメイプリンセスは手ごわいと思う。
オーシャンステークス2019への展望
どの程度人気が下がるかによってはギャンブル的に狙うのもありな範囲ではある。前走のシルクロードSは進路がなかったことも下げた要因にはなるし、反応が鈍かったのも確かだがスプリンターズSを見ても4角地点での反応よりL1の踏ん張りが目立った馬。前走を嫌って評価が下がってくれば馬券的には狙ってもいいと思う。それでも好意的に前走をノーカウントとしても、昨年夏に使い続けてきた反動をどう考えるか。前走は良くも悪くも参考外で、こういうタイプの馬は人気が落ち切るときに狙うか、結果が出てからのほうが良いかな。
仮に昨年秋通りだとしても、スプリンターズS、セントウルSが示すように少し時計がかかったほうが強い馬相手に互角以上に戦えていると思う。良馬場で先週の馬場を想定すると恐らくこのメンバーなら7秒台半ばは出ると思う。まあ、極端な高速馬場ではないけど、それでも高速状態にはあると思うのでそうなるとこの馬としては前半の基礎スピードで押したとしてもダイメイプリンセスは手ごわいかな。またダイメイはシルクロードSの内容が悪くないから同じ叩き2走目でも…というところはある。斤量差も今回はなくなるからね。そういったところを総合的に判断して…というところ。ナックビーナスをスプリンターズSで撃破できているのは大きいし、判断が難しいところだね。まともなら面白い馬なんだけど。