2019/02/02
今週のツイキャスは都合のためお休みさせていただきます。ご了承ください。
中山金杯2019のレース回顧・結果
中山芝内2000m
1:59.2 59.9-59.3 M
12.4 – 10.7 – 12.5 – 11.7 – 12.6 – 12.2 – 11.6 – 11.7 – 11.4 – 12.4
展開分析・総評
すみません、前から言ってはいましたが、6日は1日通して所用がありまして、回顧の方は時間の合間でできるだけやりますがシンザン記念は恐らく遅れると思います。なお、ツイキャスの方もお休みさせていただきますのでご了承ください。
展開的には平均ではあるんだが少し淀みがあって4F目が11.7だったり5F目が12.6だったりとちょっとリズムが崩れるような流れ。そこから後半の4F戦で分散してポテンシャル戦というのは確かかな。一応L2最速だが11.4とそこまで速くない。馬場は高速状態にあったはずなので、時計は平凡なほうだが、前述の通り少し展開的に紛れがあってラップが波を打っているのも影響したかもしれない。
1着11ウインブライト(松岡)
まずまずのスタートを切ってそこから無理せず楽に好位をとっていく。そこから少しコントロールしながら中団外に近い位置で進めていくが、向こう正面で外から一気にステイフーリッシュやタイムフライヤーらが上がっていったので相対的に下げて中団外目で3角。3~4角でも中団の外目から促しながらタイムフライヤーの後ろぐらい、そこから4角でもその後ろを通して中団で直線。序盤はジリジリでまだ3列目。そこからL1までじりじりと伸び続けて最後は体半分ほど出ての勝利。
向こう正面での動きで我慢する形になり、ペースが上がってきた3~4角で外目を回す羽目になったので昨年より流れとしては難しいかな?とも思ったんだが強かった。全体で流れたのも功を奏したのかな。基礎スピードを持っている馬なので結果的に前半平均ペースまで上がったことと、そこからのポテンシャル戦になったのが良かったと思う。総合的に良さを見せての勝利といえそう。ゲートも上手いしそこからスッと無理なく下げて好位~中団という競馬ができるのもこの馬の強みだけど、58kgを背負ってこの競馬で勝ち切るところまでは驚きもあるし、こちらの想像より1段階上だった。
2着15ステイフーリッシュ(藤岡佑)
五分のスタートから中団外目ぐらいでとりあえず様子を見ていく。向こう正面でペースが上がり切る前に一気に捲って2列目の外で3角。3~4角では2列目の外で少しロスはあるが強気の仕掛けで先頭列に並びかけてくる。直線でタニノフランケル相手に最初は少し苦労していたがL1でしぶとく伸びてきてこれを交わすもその外からウインブライトに交わされた。
正直中山2000でちょっと最近物足りなかった藤岡兄でどういう競馬をしてくるか、前目は取れないなと思っていて実際中団からの競馬になったが向こう正面で動いていったのは正解だった。ちょうど直線地点で12秒台に落ち着いていたからね。そこを感じ取ってしっかりと動けたこと、そして3角までにはある程度捲って2頭分外までで済んだことも大きいと思う。
この馬はやっぱり前半からある程度流れた方が良いんだろうなあ。京都新聞杯がかなり強かったのは間違いなくて、今回は馬場が軽かったのも良かったと思うけど平均ペースの中でポテンシャルを引き出してきた。ウインブライトには完敗だと思っているけど、これなら今後も展開一つかな。スローではポテンシャル戦になったとしてもちょっと足りないと思うので、今後も全体である程度流れる、ある程度軽い馬場でという条件で狙いたいかな。この馬の2着に関しては正直失敗したというか印を打てなかったのはミス。
3着01タニノフランケル(内田博)
まずまずのスタートから二の足は微妙だがかなり促されてハナを何とか取り切る。1~2角で少し離して1馬身半ほどのリードで向こう正面。ここで少し息を入れるのだが外からステイフーリッシュが捲ってきたのに呼応して3角手前から促してペースアップ。コーナーで速いラップを連続させる形で外に脚を使わせながらクビ差ほど出ている状況で直線。序盤ではまだかなりしぶとく踏ん張っていたが、L1で流石に減速して最後は外差しに屈して3着争いを何とか踏ん張った、という形。
全体的にみれば良い騎乗だったと思う。ゲートは良かったけど二の脚がイマイチでかなり促してでもハナを取り切ったし、そこから少し息を入れたところで捲られたが捲りに対してのカウンターで3角でペースを引き上げていったからね。タニノフランケルも3角からの仕掛けで分散して良さが出ていた馬なので、馬の適性や展開面も含めて上手く乗ってくれたと思う。軽い馬場だったのもこの馬にとってはプラスだったかな。
53kgの軽ハンデも恵まれたとは思うし、上手く乗られてのものなのでこの路線ではまだ重賞で安定的に結果が出るとは思わない。ただ、軽い馬場の中山2200は本来合うと思うので、AJCC辺りで見てみたいね。距離的にはもうちょっとあった方が前半が進めやすいと思うし、3~4角である程度分散しながらというのは合うので中山外回りそのものは合うと思うんだよなあ。京都記念とかでもいいけど馬場が微妙だし。距離は微妙に2200とか延ばした方が良いと思っている。
4着02アドマイヤリード(横山典)
まずまずのスタートを切ってまさかの先行策をとる。道中も3列目の内内でタイトに立ち回って平均ペースに乗っていく。3~4角で2列目の内のスペースをとりながら直線で最内。序盤でタニノフランケルの直後を狙いつつ、下がったジェネラールウーノのスペースをとってL1しぶとく食らいつくがわずかに圏内に届かず4着まで。
着順はともかく、こんな競馬ができるんや…と驚かされた一戦だったかな。まだ前走のディセンバーSでは後ろから後半勝負の中でポテンシャルを引き出してきた、という意味ではそこまででもなかった。ただ今回は前半から平均で流れている中でのものだし、この馬自身GI馬で56kgは実質トップハンデタイ。その中で3~4角ロスなくが噛み合う展開とは言え、この馬のこれまでにない適性面、ポテンシャル面と前半の基礎スピードのバランスを見せてくれたのは良い材料だったかな。これだけやれればエリ女とかでも先行させた方が良いんじゃないかなと思う。まあ、そう簡単でないのが競馬なんだけど、こういう競馬で目途を立てられたのは今後に向けて良い材料といえそう。
5着12タイムフライヤー(和田竜)
五分には出ていたが、無理せず後方でという感じで序盤は進めていく。向こう正面で先にステイフーリッシュが動いていったのでその後ろをついていく形で3角に入っていく。3~4角でも好位列の外目ぐらいでステイの後ろで追走しながら直線。序盤で追い出されるがイマイチ伸びきれない。L1で各馬がバテ差す中でジリジリと伸びずばてず、なだれ込んでの5着完敗。
ん~…。来るならこういう展開だとは思っていたんだが、来なかったという感じ。もともとホープフルSは嵌ったという認識ではあるんだが、基礎スピードが要求された中でのポテンシャル戦が理想だとは思うし、今回はその流れで緩んだところで押し上げることもできた。ステイを目標にもできたし条件的には悪くなかったはずだが、前にいたステイより良い脚を使えず、後ろにいたウインブライトに差されている次点でやはり完敗だと思う。シンプルに力負けじゃないかな。この馬はスローロンスパでも難しくなっているし、基礎スピード面をある程度問われてもステイフーリッシュに見劣ったので、現状そういう位置づけをとるべきだと思う。しばらく馬券的には手を出さない方が良いんじゃないかな。
7着06エアアンセム(田辺)
五分には出ていたが最序盤から消極的で中団やや後ろからという競馬。そこから向こう正面で捲りがあったのでポジションを下げながら3角と最悪の入り方。そのままペースが上がった3~4角では内内をロスなく立ち回って直線に賭けるが後方から直線ジリジリ、L1でそれなりに伸びてくるがスペースもなく、という7着完敗。
敢えて言うこともないかな。展開的には前目を取れていたらチャンス大だった。この馬の持ち味である基礎スピードも行かせる展開だったし3~4角で早いラップと立ち回りの良さも活かせたと思う。最初の入り方は難しかったと思うが、流石にサンマルティンよりは前に行かないとという感じだし、捲りが起こった時に絶望的な位置まで下がってしまったからね。もちろん向こう正面の捲りの展開は運の問題もあるのである程度仕方がないんだけど、エアアンセムという馬の能力・適性面を考えると結局最序盤でもっとポジションの意識が無いと話にならない、というところ。エアに関してはもっとちゃんと良い位置をとる騎手の方が良いね。AJCCに出てくれば面白いので、田辺以外でしっかりとポジションをとれる騎手でしっかりと前受けしてほしい。この馬で後方からでは基本的に難しい。
8着04ランガディア(北村宏)
まずまずのスタート、そこから序盤のうちはある程度促しつつ好位で入っていく。道中も好位の中目で進めていたが、外からの捲りに呼応して鞍上の手が動いて好位の中目をキープしつつ。3~4角でも内目で立ち回っていたが4角で置かれて直線。序盤で追い出されるが反応イマイチ、最後までそれなりには食らいついているがそれでも掲示板争いでは外差しに見劣った。
ん~まあ…悪くはないんだけど、やっぱりこうやって平均ペースで仕掛けも早くなって分散する、という形になるとこの馬の持ち味があまり活きていないという感じはするかなあ。1周コースよりトップスピードを引き出せる舞台の方が良いのかなと思う。
12着08マウントゴールド(武豊)
五分のスタートを切ったが外の各馬が切り込んでくる中でポジションを取れず、好位から最終的には中団馬群の中での競馬を強いられる。道中も中団馬群の中目で進めながら3角へ。3角で少し下がって後方、そこから外目のスペースに出して後方外で直線。序盤で追い出されるが伸びはイマイチ。最後までジリジリとなだれ込む程度の12着完敗。
最序盤のポジショニングが悪くてしかも中弛みに巻き込まれて下がってしまったという感じの競馬になった。エアアンセムと同じような負け方で、最序盤のポジショニングの意識をもっと強く持たないと、という内容だった。まあもともと力的にはちょっと足りない馬ではあると思うし、最後の伸びがイマイチだったことからも後半ポテンシャル面であの位置からどうこうという馬ではなかったからね。余計にポジショニングの悪さが響いたと思う。日曜は豊も爆発しているけど、この金杯に限っては拙い競馬だったのは間違いない。