2019/02/02
第68回 京都金杯(GIII)出走予定馬展望
日程:2019年1月5日(土)
コース:京都外1600m
予想用・出走予定馬一覧
ロードクエスト(福永騎手想定)
昨年秋のスワンステークスでモズアスコットを撃破し久々の重賞制覇を成し遂げたロードクエストが京都金杯に出走予定だ。前走のマイルチャンピオンシップでは17着とブービー負け。マイルでは近走物足りなさが残るが、この舞台で払拭できるか。
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まあ、今のこの馬にはマイルは長いんじゃないかな。スワンSでも力の要る馬場で流れて良さが出た。1200はちょっと短いし、マイルはちょっと長い、1400で全体で平均~ややハイぐらいで流れて良さが出ていることからも、マイルだと完全に流れないとという感じで、京都マイルは条件的に合わなさそう。
スワンS(GII)1着
京都芝外1400m良 11頭7枠8番
1:21.5 34.7-35.5 H^1
12.4 – 11.1 – 11.2 – 11.3 – 11.9 – 11.5 – 12.1
何といっても2走前のスワンS勝ちから振り返るしかない。休み明けとはいえ安田記念馬モズアスコットを撃破した一戦。この時の淀は標準ぐらいの馬場で、ペースも速い。L3で11.9と落ちてからのL2再加速ではあるが、L1は12.1と消耗している。
8番枠から出負けして最後方からの競馬となる。道中も前があるややハイのペースで飛ばす中で後方内目からじわっと押し上げながら3角。3角の地点では最内を立ち回って仕掛けを待つ。4角でペースダウンしたところで外目に誘導しながらモズアスコットの後ろをとって直線で外。序盤で追い出されてからの反応は地味だがL1でしぶとく伸びてくると最後はモズの外からハナ差差し切っての勝利。
まあ、結果的にみてもモズアスコットは高速馬場巧者だった可能性が高いのは確かなので、これを破ったことをどこまで評価できるか…というのはある。それでも力の要る馬場で全体で流れた、そこで基礎スピードを多少要求されても後半の末脚を引き出せた、というのが本質かなという感じはする。モズアスコットなんかは超高速マイルで全後半を45-45の流れでしっかりと鋭く脚を使えるが、こうやって力の要る馬場で前半のウエイトが強くなると少し甘くなる。この馬はそこで良さが出るんじゃないかな。逆にマイルで高速馬場だと質的に高いレベルのものが求められて苦しくなっていると。
関屋記念(GIII)5着
新潟芝外1600m良 15頭5枠8番
1:32.1(+0.5) 45.7-45.9 M
12.4 – 10.6 – 11.2 – 11.5 – 11.5 – 11.2 – 11.0 – 12.2
4走前の関屋記念がそんな感じ。マイルでも全体で流れたが、それでも後半も45秒台でまとめてくる、というところでいまいちb伸びきれなかった。悪くはないんだが。
8番枠からやや出負け、そこから促しながら好位につける選択をとる。道中も45秒台に入ってくるタイトな流れで中団に近いところで我慢しながら3角。3~4角でも中団外目から追走しながら行為に近いところで直線。序盤でそこからじりじりと伸びてL2の段階では3列目から2列目に近いところ、そこから少し狭くなったのはあるが後退、ジリジリとした伸びで5着まで。
平均で流れたことでそこまで後半特化の決め手勝負にはならなかったが、それでも直線半ばぐらいからキレ負けしていた印象。どうしても2歳時の鮮烈なイメージがなかなか抜けきれないとは思うんだが、あの時のロードクエストの切れ味はもう見せられないと思う。その中で、前半もこれだけ流れるとあのポジションまでだし、あのポジションをとって後半も45秒台の決め手を要求されて、L2の最速地点で伸びあぐねているように高速マイルで正攻法ではちょっと難しい。むしろ少しスローだったが京成杯AHみたいに内内でうまく立ち回って小細工できた方が今は良いだろう。後半の決め手勝負では分が悪い。
マイルCS(GI)17着
京都芝外1600m良 18頭8枠17番
1:34.2(+0.9) 47.1-46.2 S^1
12.4 – 11.1 – 11.5 – 12.1 – 11.7 – 11.6 – 11.2 – 11.7
前走のマイルCSではやっぱりマイルの決め手勝負では微妙だなと感じた一戦。スワンS同様である程度力の要るややタフな馬場状態。ペースはややスローで4F戦ではあるもののL2最速戦という違いがあった。
17番枠から五分のスタート、二の足がイマイチで無理はせずに後方からの競馬。道中も後方外目で脚を残しながら3角。3~4角でじわっとペースが上がる中で、エアスピネルの外ぐらいから正攻法で押し上げて中団外で直線を向く。序盤でそこから最速地点となるがここでまずキレ負けして置かれ気味。ラストまで良いところなく下がっての17着ブービー。
後半各馬が余力を持っていた状況、前半の基礎スピードが問われなかったことで末脚の絶対量勝負となった。そこで外から動いたのは4F戦を考えると確かにロスもある程度あっただろうが、それならそれでL2の最速地点で伸びてくれないと、というのはある。ワンテンポ早く仕掛けているのでばてるのも早くなるが伸びるのも早くなるはず。それを感じられず最後までジリジリだとやはりマイルの決め手勝負は合ってないと見るべきだろう。
京都金杯2019への展望
個人的には1400がベストで、それもある程度全体で流れてという感じ。マイルだと流れても各馬の脚を削ぐ感じではないし、後方から脚を使っても決定的なものを見せられていない。具体的に言えばやはりトップスピードの質で近年は見劣ってしまっている。TS持続、ポテンシャル面はそれなりにあるが、負けパターンとしてはパラダイスSみたいに1400でもスローからの決め手勝負で動けずジリジリ。前走のマイルCSでも後方からになったとはいえ早めに動く形になって質・持続力ともに足りなかった。
京都マイルはどうしても3角の上りでペースダウンすることが多いし、単調な流れにはなりにくい。スワンSは1400ということもあって割と淡々とハイペースだったが、そういう展開にならないとマイルでは難しいんじゃないかな。スワンSではグァンチャーレを差し切っているけど、グァンチャーレのキャピタルSの感じ、そして京都でのギアの上げ下げの上手さを踏まえると今回は評価を逆転させるべきかな。今の段階では狙いたくない一頭。それと我慢したがる福永とのコンビもあまり合わないと思っているので、あとはペースが上がってくれるか、3~4角で早仕掛けを内内で我慢して直線減速でバテ差しが嵌るか。それでもスローだと難しいと思うし限定的かな。穴人気するなら嫌いたい。