2019/02/02
第32回 香港カップ(GI)出走予定馬展望
日程:2018年12月9日(日)
コース:シャティン芝2000m
予想用・出走予定馬一覧
ディアドラ(ルメール騎手)
ドバイターフでもしぶとく脚を使ったが、今年はそこから快進撃で中距離路線の新星となりそうなディアドラが香港カップに出走予定だ。府中牝馬ステークスでは暴力的なトップスピードの持続力を見せてきた。今のこの馬ならサングレーザーとともに日本の二枚看板として香港を席巻しても驚けないぞ。
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ルメールの乗り方が全てを変えてくるかもしれない。枠順として2番枠だが、タイムワープがレースを支配する可能性が高くなったので最序盤のポジションに拘って包まれてしまうと動けないリスクが大きくなる。基本的に3~4角ではエンジンをかけていかないと…というタイプ。最序盤は下げ切ってもいいレベルだと思うし、向こう正面でむしろ一気に勝負を仕掛けても面白いかも。いずれにせよ、少し騎手のアイデアが必要になる。が、強いと思っている。
府中牝馬S(GII)1着
東京芝1800m良 11頭4枠4番
1:44.7 46.4-46.5 M
12.5-11.0-11.4-11.5-11.8-11.7-11.4-11.6-11.8
前走の府中牝馬S勝ちから振り返る。東京の1800m戦で超高速馬場状態。ペースは平均だがこれはカワキタエンカのもので、実際は明確にスローからのTS持続戦だった。リスグラシューをこの展開で差し切ったのは正直言ってびっくりした。
4番枠から五分のスタート、促して行くがポジションは取れず後方からの競馬となる。道中も最後方に下げ切ってからリスグラシューを目標にしながら外目から3角に入っていく。3~4角で2列目以降も離れたカワキタを捕えに仕掛けていく中でリスグラシューを追いかけて直線。序盤で中団やや後方から徐々に伸び始めてL2の坂の上りでは中団まで上がってくる。L1でリスグラシューの外から一気に急追して捕え切った。
とにかく非凡なのがトップスピードの持続力といっていい。上がり3F32.3だけど、やはりインパクトはL1のバテ差しになる。10秒台のラップを踏みながらもL1で11.8と前が落としたところでグンと来た。ここでは流石に11秒台だが、これだけ長くトップスピードを維持できたというのが大きかったと思う。
クイーンS(GIII)1着
札幌芝1800m良 11頭7枠9番
1:46.2 46.4-47.1 M
12.1-10.8-11.5-12.1-12.6-12.5-11.8-11.3-11.5
クイーンSでは札幌の洋芝1800m戦、ペースは結構流れてややハイに近い平均。そこからのL2最速戦で11.3とそこまで速いラップを要求されたわけではないが、フロンテアクイーン相手に完勝を収めた。
9番枠からやや出負け、無理はせずに後方外目でまずは進めていく。道中も前2頭が離してすすめる中でこちらは無理せずに後方で我慢。3角辺りからじわっと促して外目からフロンテアクイーンを目標に、4角で外に出して楽な感じで2列目外に取り付いてくる。序盤で堂々と伸びて先頭列に近いところ。L1で粘るソウルスターリングを捕えてからは独壇場だった。
まあ、相手が楽だったと思うし、トップスピードの質を高いレベルで問われなければフロンテアクイーンはそこまでの強敵ではない、劣化したソウルスターリングレベルなら、というところだったかもしれないが。ただ強かったしL2の最速地点の段階で既にフロンテアクイーンを上回ってきていたわけで、動き出しの良さという点でも今は成長してきているのかもしれない。
ドバイターフ(GI)3着
メイダン芝1800m良 15頭13番枠
1:46.6(+0.6) 47.55-47.12 M
14.02-11.20-11.11-11.22-11.35-11.63-11.91-11.67-11.91
ドバイターフではベンバトルに完敗を喫したが日本の強豪リアルスティールと同着での3着となった。ペースは平均で流れていて、しかもラップが示す通り中盤が最速ラップを刻むというような流れ。タイトな中で持ち味の後半TS持続力を引き出せたかどうか?という面はあったかもしれない。
13番枠から五分のスタートを切ったが二の足が遅く後方に下げながらの競馬となる。道中も後方馬群の外で進めていくが向こう正面地点でどんどんペースが上がっていく中でポジションを上げられず、壁を作って3角へ。3~4角でも後方外々という厳しいポジション取りで進めてタイトな流れで脚を削がれながら後方で直線。序盤でそれでも前のリアルスティールの外からスッと反応してL2の地点では良い脚で伸びてリアルに並びかけて喰う。しかしL1ではヴィブロスに交わされて最後はリアルとの接戦で3着同着をキープまで。
この一戦の評価が難しかったのはあるが、一つはベンバトルが基礎スピード勝負に持ち込んで日本馬としては持ち味である後半のトップスピードの質。持続力といったところを中盤のペースアップで削がれてしまって消耗してしまったのが大きい。その中でも最後まで伸びようとしていたし、この3着は適性が合わなかった中で十分高いパフォーマンスといっていいのかもしれない。ヴィブロスに敗れたのは物足りないが、ここ2走を見ても前半無理のない流れで良さが出ているのは確かだからね。
香港カップ2018への展望
結構チャンスがあるんじゃないか、と思っている。サングレーザーは手ごわいと思うけど、それでも府中牝馬Sのパフォーマンスはかなり高いし、毎日王冠と比較してもむしろインパクトはこちらの方が上かもしれない。後半のTS持続力では牡馬トップクラス相手でも通用していいし、天皇賞秋に出ていたとしても面白かったと思う。馬場も京都記念ほどの道悪になれば別だが、基本的には超高速~普通の馬場ぐらいまでならそこまでパフォーマンスを落とさない。年末香港は基本的に雨が降らない印象なので、良馬場ならチャンスは当然あるだろう。
あとは相手関係との比較、そして展開と乗り方だろう。何と言ってもTS持続が最大の武器で、これならサングレーザーと比較しても互角以上だと思う。動き出しという点でもクイーンSを見る限り結構加速ラップの地点でも動けていたので成長してきたかなと。完成期、充実期に入ってきたので乗り方も案外こだわらないかも。ただ突き詰めれば一番の武器は府中牝馬Sで見せたTS持続を出し切ることが理想。内枠なのとタイムワープが外枠、切り込んで支配すれば番手の馬によっては団子ドスローもあり得る。動けない位置に入り込むリスクは大きいので後半のTS持続を頼って前半は下げ切っても外に出した方が良いかな。タイムワープはギアチェンジを持っているので負けるとすればこれが2F戦に持ち込んできたときに出し抜かれて届かないパターン。出し切れればサングレーザーとともに今年の香港カップのメンツなら結構期待できると思う。ルメール無双が香港でも通用するかに期待したいね。
重賞予想解説者:北条直人
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単勝:87% 複勝:100% 馬連:66.7%
ワイド:91.3% 3連複:54.2% 3連単54.2%
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単勝:79.2% 複勝:95.8% 馬連:45.8%
ワイド:75% 3連複:41.7% 3連単41.7%
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単勝:87.5% 複勝:100% 馬連:62.5%
ワイド:83.3% 3連複:25.0% 3連単25.0%
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平均の約3~4倍、、
さらに、的中を重視したいときには「的中率90%の反則技指数」、高配当を狙っていきたいときは「魅せる穴馬HitMake」と使い分けることができる。このあたりは、その時々のお財布事情次第で使い分けるとよいとは思います。