競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

府中牝馬ステークス 2018 出走予定馬:ジュールポレール&幸騎手想定

time 2018/10/11

府中牝馬ステークス 2018 出走予定馬:ジュールポレール&幸騎手想定

第66回 府中牝馬ステークス(GII)出走予定馬展望

日程:2018年10月13日()
コース:東京芝1800m

予想用・出走予定馬一覧

ジュールポレール(幸騎手)

重賞未勝利、8番人気の立場ながら今年のヴィクトリアマイルで波乱を起こしたジュールポレールが府中牝馬ステークスに出走予定だ。ここからはGI馬としての走りが求められるが、戴冠の舞台となった府中でGI馬の威厳を見せてもらいたい。

56kgを背負うことになるので、リスグラシュー辺りとは今回2kgの差がある。ヴィクトリアマイルでは上手く良い位置からすっと抜け出せてリスグラシューの追撃を封じたのは評価できるし、要所の反応はトップレベルで府中が合うのもこの辺だと思う。1800でも東京なら面白いけど、56kgと1800への延長、ヴィクトリアマイル組でも逆転可能な馬が出てくるかなと感じる。

ヴィクトリアマイル(GI)1着

東京芝1600m稍 18頭2枠4番
1:32.3 46.8-45.5 S^1
12.4-11.3-11.5-11.6-11.5-11.1-11.2-11.7

前走のヴィクトリアマイル勝ちから。東京マイルで雨の影響もあったがそれ以上に騎手の意識が下がった感じで、全体のペースがそこまで上がってこない競馬になった。L3最速なのである程度早い段階でトップスピードに乗る競馬になったが、その中で好位からスッとL2で抜け出す競馬ができたのはこの馬の強みかなと。

4番枠から五分のスタート、そこから追走しつつ好位の外目でレースを進めていく。道中も好位の外目で折り合いを我慢しつつ3角へ。3~4角でも好位の外目で仕掛けを我慢しつつコーナーワークで中団に下がって直線。序盤でそこから追い出されるとL2でスパッと切れてここで一気に2列目までくる。L1でもしぶとく伸びて最後にレッドアヴァンセを競り落とし、リスグラシューの追撃を封じ切った。

マイルでややスローと上がり切らなかったこともこの馬にとっては良かったと思うが、その中でもL2でまだ11.2とそこまで落ちていない中でしっかりと切れて押し上げてきた。L1でレッドを捕えたし、そのうえでリスグラシューのTS持続を封じ切った。直線入りの段階ではリスグラシューより1馬身ちょっと前にいてL2の地点ではまだ末脚で見劣っていなかったけど、やはりTS持続ではリスグラシューの方が上だった、というのはあるかな。1800でとなるとリスグラシューの決め手の絶対量が厄介になるけど、府中で坂の上りでの加速の良さを見せているのはやはりいい材料。

阪神牝馬S(GII)5着

阪神芝外1600m良 13頭1枠1番
1:35.0(+0.2) 49.1-45.7 S^3
12.9-12.0-12.3-11.9-11.9-11.0-11.1-11.7

2走前の阪神牝馬Sでは良馬場だがこれも雨の影響があってそこまで高速馬場ではなかった。その中で3.4と超スローからのL3最速でTS持続戦。ただし府中と違って4角~直線前半が下り坂と各馬ある程度トップスピードに乗せやすいコースではあると。

1番枠から五分のスタート、そこから押しての先行策で2列目のポケットに入っていく。ただ道中もドスローなので他の有力馬もある程度前、という中で前にスペースを置いて2列目ポケットのまま3角。3~4角でも内内で包まれて直線。序盤で外に出してからしっかりと伸びては来るが前2頭との差があまり詰まってこない。L1で甘くなると今度はリスグラシュー、アドマイヤリードにも差されての5着と物足りない結果になった。

相手関係を考えると悪くはないんだけど、この競馬でしかも阪神外回りとギアチェンジがあまり活きにくい舞台でとなると要所の反応も差ほどだったし、L1で甘くなってと決め手勝負で出し切られると微妙に足りなかったかな。前半の位置取りでもいいところを取ったがここまで遅いと他も結構いい位置をとってきてしまう。阪神マイルだとギアチェンジで出し抜けずに終わったのかなと。なので要所で上り坂という自力加速が問われる府中の方がいいとは思っている。

秋風ステークス(16下)1着

中山芝外1600m良 14頭2枠2番
1:34.8 48.6-46.2 S^2
13.2-11.8-11.7-11.9-12.0-11.6-11.4-11.2

秋風Sがこの馬らしい競馬だったので振り返っておこう。中山マイルでペースは2.4とかなりのスロー、そこからの3F戦だがL1の坂の上りが最速となる。この形で内で包まれていると坂の上りで急加速しないといけなかったわけで、ギアチェンジの性能の高さを発揮してきたなと。

2番枠から好発を切って押して押しての先行策、2列目のポケットに最終的には落ち着く。道中もスローの流れの中で前にスペースを置きながら我慢。3~4角でも前にスペースを置いて我慢しながら直線。しかし直線まで進路確保で苦労して2列目で待たされる。しかしL1手前で捌ききると坂の上りですっと加速し、外からのフロンテアクイーンの強襲をしっかりと封じての勝利だった。

直線最後が最速ラップという流れの中で内で包まれて勢いをつけられない状況だったと思うが、それでも坂の上りでしっかりと自力で加速しそのまま押し切る競馬というのは立派。機動力の高さを見せたのと、坂の上りで自力加速するのがこの馬にとっては良いのかなと。なので相対的に下りで勢いをつけていく競馬になりやすい阪神外回りはちょっと合わない感じではあると。

府中牝馬ステークス2018への展望

1800への距離延長でもある程度対応できるタイプとは思っているけど、末脚の絶対量というよりはどちらかというと要所のギアチェンジを活かしてくるタイプだと思う。距離というよりも仕掛けをしっかりと待てる位置で競馬ができるかどうかだろう。例えばリスグラシューやアドマイヤリードといったところを相手に同じような位置で競馬をしてしまうと、途中までは優位を保ててもL1では甘くなってしまう可能性が高い。ミスパンテールとの比較でみて単純なトップスピードの質・持続力でみれば上だと思うけど、ミスパンテールは前をとっていくこともできる馬。この馬も本来はある程度前で競馬ができる馬だし、有力差し馬に対して直線までのリードをとって入りたい。阪神よりは府中の方がいいとは思うし、坂の上りでいつも伸びてくるのでこれは良い材料。東京1800への延長で相対的に評価を少し下げたいのと、56kgを背負う立場になるというのもリスグラシューとの比較では難しくなる条件ともいえる。ギアチェンジが得意な馬なので出来れば内枠を引いてしまいたい。そうすれば多少ゲートが甘くても折り合い面をそこまで気にせず出していくこともできる。枠の並びも含めて2,3列目ポケットを取れるようなら警戒度を上げたい。現時点では連下候補としておく。

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何悪。分析note2023



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