毎週日曜の22:00からツイキャスでオールカマーなど重賞回顧ライブを行います。ラップや騎手など様々な観点から次のレース予想に繋がる回顧をお届けしますので、ぜひお聴きください。ライブ前にコメントで質問、レースの流れで気になったこと等を書き込んでもらえたらありがたいです！

http://twitcasting.tv/c:nandecas

競馬ナンデトップページからも視聴できます
http://www.keibanande.net

オールカマー(GII)レース回顧・結果

中山11R 芝外2200ｍ

2:11.2 60.5-59.0 S^1
12.6-10.6-12.7-12.3-12.3-11.7-11.8-11.9-11.8-11.5-12.0

展開分析

中山2200らしい、前半がやっぱり上がり切らずという内容。ただその分仕掛けの意識が強く、ミラノにしては一気にではなく分散しながらのＬ２最速で２段階加速的な競馬になった。ただ６Ｆのロンスパなので結構ステイヤー色が強い競馬になったと思うし、その中でもう一段の脚を要求されて引き出せたかどうか。３～４角での立ち回りはそこそこ重要だったと思う。

上位馬＋上位人気馬回顧

１着07レイデオロ（ルメール）

五分のスタートからある程度促しつつ中団馬群の中目で入っていく。道中も縦長気味の中でガンコの後ろぐらいだが前にスペースを作ってしっかりと折り合えている状況。３～４角で中団馬群の中から動けるガンコの後ろをうまくとって押し上げて２列目で直線。序盤で抜けだすアルアインの後ろの進路をとってＬ１で内からしっかりとアルアインを捕えて完勝。

スロー過ぎない程度でロンスパという流れがちょうどいいバランスだったのかなと思うし、３角以降のルメールの判断も良かったから勝ち切れたかな。まず３角で加速していく流れの中でガンコの後ろをとれたのは良かった。ガンコは要所で一瞬は脚を使ってくるので当てにしやすい馬だし、そこを押し上げて上手くアルアインの後ろをとれたから直線での進路取りも困らなかったし上手いな、と思ってみていた。途中までの感じだとアルアインにとって理想的だったからいけるかなと思ったんだが上手くルメールに立ち回られてしまった。内目で上手く出し切ってこられると流石に後半勝負では強いね。ポテンシャル面で上回ってきての勝利だと思う。鞍上のファインプレーに乾杯です。

２着01アルアイン（北村友）

好発を切ってそのまま無理に抑えずにしっかりと流れに乗っていく。最終的にミラノがハナを主張してきたのでこれを行かせて番手と理想的な入り方ができた。３角でいつものようにミラノがペースを引き上げていくが一気にという感じではない中で少し仕掛けを待つ。４角でもまだ少し仕掛けを待つ感じではあるがそれでも外からくるのを見て出口で仕掛ける。序盤でガンコらを出し抜く脚を見せるがレイデオロに食らいつかれる。Ｌ１では甘くなって２着は楽に確保もダービー馬にはしてやられた。

う～ん…まあラップを見ると乗り方としてはこれが妥当だったとは思うし難しい。番手をとったことはファインプレーだったと思う。３～４角の仕掛け、特に４角で一気に行っちゃっても良かったかもしれんけどね。まあこの辺は難しいところかな。ラップを見る限り少なくとも悪い騎乗ではなかったと思う。まあアルアインの場合は対レイデオロで考えるともう少し前半の基礎スピードを活かさないとというのはあるかな。重馬場だと京都記念でもある程度やれたんだけど、やっぱりこの馬場でスローだと後半のポテンシャルを引き出してくるからね。ただそんなに差はないというか、うまくレースを作ってペースを引き上げれば十分逆転できる範囲。こっちも叩き台だからね。

<PR>

３着02ダンビュライト（武豊）

ゲート内で少しちゃかついて伸びあがるようなスタート、五分には出たが無理せず控えて中団内目とスタンスを変える形に。道中も中団馬群の内目で我慢しながら３角。３～４角でもペースが上がっていく中で中団内で包まれて動けない状況、レイデオロの後ろをとるしかない状況で中団。序盤でレイデオロの通ったところを追いかけてしっかりと伸び、Ｌ１で３着争いを競り落としたが前２頭には離された。

ポジショニングが全てになってしまったね。基本的に後半型の馬ではないから前半ある程度ペースを上げていくかポジションをとってしまうかのどちらかが必要だったがどちらもかみ合わなかった。後半の決め手勝負ではアルアイン比較でも見劣るので、レイデオロの後ろをとって進路ができたので３着を拾えたけど、勝ち負けは難しい競馬になってしまった。まあこの辺は運もあるから仕方ないけど、この感じだとやっぱり少し外枠の方が安定しやすいね。そんなにゲートが上手い方でもないから、序盤余裕を持って入れる方がいいかもしれない。

４着11エアアンセム（田辺）

まずまずのスタートも外枠、無理せず控えて中団。道中もレイデオロに近い位置で全く無理せず３角へ。３～４角でも中団馬群の外からの競馬、マイネルフロストの外から動いていく形になってロスの多い競馬で直線。序盤で良い脚を使って一瞬はチャンスをうかがわせるが、Ｌ１で甘くなって最後は内からダンビュライトに差し切られての４着。

かわいそうというか、まあ外枠の時点でかなり難しい競馬になるなとは思っていたのでこの４着はむしろ高く評価していいと思う。この馬の良いところである段階的な加速ができていて外からロスがあってもＬ２の地点では良い脚を使えていた。そこから甘くなるのが早い、という課題は見せたけどこういうタイプだからもう少し前半で良い位置をとって我慢しながら進められたらもうちょっと際どかったかもしれない。少なくともこの展開でのダンビュライトとの差は枠の違いで一気に逆転できちゃうレベルだと思う。まあダンビュライトは外枠の方が良かったかもしれんが。要所ですっと動けるのが魅力で動いてからは甘くなりやすい。段階的に加速もできるから距離の融通もある程度利くと思うけど、本質的には３～４角までに縦の位置・横の位置ともに良いところが欲しいね。上位２頭には流石に完敗だけど要所はいいものを見せたからね。ある程度の流れで前目からスッと出し抜く、というパターンは怖い。GIではどうかなとも思うが、重賞の一つぐらいは獲れていい器。

５着06ショウナンバッハ（三浦）

五分には出たが二の足で苦労してやはり後方から。道中はダンビュライトの後ろから進めて３角。３～４角でも内内でじっとして４角で中目のスペースを拾いながら直線で外。序盤でそこからジリジリとは伸びるけど微妙、Ｌ１でようやく…という感じでなだれ込んでの５着。

まあ、あれしかないかなという感じ。ダンビュライトの後ろからとなるとレイデオロが抜け出した後のダンビュライトのさらに後ろになるから動かないと勝負にならん。持って行く感じで上手くスピードを殺さず直線に入ってきたので個人的には悪くない入り方をしたと思う。このレベルまでくるとなかなか差し込み切るところまでは難しいね。ポジショニングの課題はやっぱりどうしてもある。

７着03ガンコ（藤岡佑）

まずまずのスタートだが少し一歩目が遅くて好位で入っていく。道中もダンビュライトより前で進めて好位の中目で３角に入る。３～４角でも好位の外から動いて２列目まで押し上げて直線。序盤でそこから追い出されてここではまだ抵抗もＬ１で徐々に下がって最後は７着完敗。

要所での一足を使ってはいるんだよね。日経賞に近いようなロンスパからのもう一段という競馬だけど、あの時と違って馬場も軽かったし2200だから前半で苦労している感じはあった。本来ならあれをもう一列前でやりたかったかな。シンプルに相手も強かったし、休み明けでも動きは良かったと思うけどこんなもんかなあ。距離はやっぱりもうちょっとほしい。アルゼンチン共和国杯辺りでどういう競馬ができるか見てみたいね。