紫苑ステークス 2018 出走予定馬：サラス＆田辺騎手確定

time 2018/09/06

folder 出走予定馬紫苑ステークス2018

第3回紫苑ステークス(GIII)出走予定馬展望

日程：2018年9月9日(土)
コース：中山芝内2000ｍ

予想用・出走予定馬一覧

サラス（田辺騎手確定）

夏には500万下を制し、前走の京橋特別でも重馬場の中後方からしぶとく脚を引き出して２着となったサラスが紫苑ステークスに出走予定だ。2000で長く脚を使って良さが出てきた馬だが、やはり課題は前半ペースが上がって戦えるかどうか。オルフェーヴル産駒、父のように秋にもう一段の成長をみせられるか？

エンジンがかかってからは良いタイプ。ただし、やはり前半ゆったりした中でのものなので、前述の通り基礎スピードが問われた中でも脚を引き出せるかどうかだろう。

城崎特別(５下)１着

阪神芝内2000ｍ良 10頭５枠５番
2:00.7 62.2-58.5 S^4
12.7-11.6-13.0-12.6-12.3-12.2-11.8-11.6-11.3-11.6

まずは２走前の城崎特別から。阪神の2000で内回りだがペースが極端に遅かったこともあってＬ２最速11.3と４Ｆ戦でもそこそこ速いラップを要求された。後半特化で仕掛けが早めで分散しているので極端ではないがＴＳ持続面を問われたかなと。

５番枠からタイミングはそうでもないが飛び上がるようなスタートとなって二の足がつかずに後方。道中も後方でゆったり入って３角でもまだ仕掛けず。３～４角中間で中目からそれでも仕掛けを待つ。４角で中目から外目に誘導しながらだが反応はイマイチで実質最後方で直線。序盤でじりじりと伸びて２列目、Ｌ１早い段階で楽にまとめて差し切って１馬身ちょっとの完勝。

前半の二の足の拙さというか、父譲りの気性なのか、スムーズにスピードに乗っていけず、飛び跳ねるような入り方になってしまった。ペースが遅かったので位置取りの差がそこまで生まれなかったのと３角以降でペースがじわっと上がったことで分散した中で長く脚を使えたという点を引き出せたのかなという感じ。ただポジショニング面、実質的な基礎スピード面の両面でペースが上がっての不安を残した一戦なのは確かだろう。

京橋特別(10下)２着

阪神芝内2000ｍ重 11頭５枠５番
2:04.6(+0.3) 64.3-60.0 S^4
13.2-11.9-13.6-13.0-12.6-12.6-12.0-11.8-11.4-12.2

前走の京橋特別でも２着と頑張ったともいえるが、極端なスローバランス。重馬場ということもあって各騎手の意識が下がった中で、実際馬場はそこまで悪化していなかったというような感じの競馬。4.3の超超スローからの４Ｆ戦に近い。馬場の差はあるけど城崎特別と近い競馬だったと思う。

５番枠から五分には出たがここではかなり挟まれてしまって窮屈になり下げるしかない、というような状況となる。最後方からレースを進めて向こう正面で１頭交わすが後方２番手で３角へ。３～４角でも後方から城崎特別の再現、中目から外目で追走、４角で促されるが加速でそこまで優位性を取れず後方のまま。序盤での伸びは地味で後方のまま。Ｌ１で前が落ちてきたところで大外からしぶとく伸びて２着を拾ったが完敗。

まあここの場合はスタート後に挟まれたのはちょっとかわいそうなところがあったし、城崎特別の時ほどではないがそれでも前半のポジショニングの拙さだけでなく加速過程での動きがそんなに良くないので前が段階的に仕掛けて本仕掛けを遅らせてしまうとＬ２で置かれるリスクは高いレベルでは出てくるんだな、という感じ。仮にペースが上がってやれたとしても超高速馬場の中山2000で前哨戦だとどうしてもＬ２でもう一段、となりやすくなる。そうなると不安がある。

福寿草特別(５下)５着

京都芝内2000ｍ良８頭７枠７番
2:02.9(+0.6) 62.7-59.6 S^3
12.6-11.0-13.0-13.0-13.1-12.4-12.1-12.2-11.2-11.7

３走前の福寿草特別が一つの負けパターンになると思う。ペースは遅くても良い馬だが、２段階加速でＬ２でもう一段、という競馬になっている。こうなると要所の反応の鈍さが顔を出す。

７番枠から五分には出て促しながら先行争いに加わるものの壁ができたので控えて中団外。道中も中団の外で少し掛かりながら、コントロールしているうちに外からラルムドールが上がっていったところで１段階目のペースアップ。ここでも我慢して中団馬群の中で進む。３～４角でも上がり切ってない田舎で前が壁、４角で促しながらだが下がりながらで最後方列。序盤の反応で苦しみながらもＬ１までじりじりとは食らいついての５着。

これがこの馬の弱点の一つといっていい。要所で加速するところで一気に動けないからどうしても置かれる。ここの場合はＬ３－２で12.2-11.2と１秒のギアチェンジを要求される競馬で馬群の中に入ってしまうと苦しくなった、というところ。実際映像的にみても４角以降で苦労しているし、まずギアチェンジ面だと思う。これをフォローしながら戦ってやる必要がある。

紫苑ステークス2018への展望

松若との相性はあまりよくないタイプだと思う。後半流れた中でタイトに立ち回っての競馬は良いけど、ペースが上がった段階で上がり切ったと判断してタイトにと思ってしまうともう一段加速してしまうようなケースになった時に対応できない。田辺に変わるので仮にそういう競馬になったとしても向こう正面からの動きの意識を持ってくれると思うのでそこは良い。ただし馬自体に不安があるのは間違いなくて、前半のポジショニングも怪しいし、基礎スピード面でも課題が大きい。ここ２走はいずれもS^4レベルなので極端に遅い。さらに後半特化でもトップスピードの質でというよりＴＳ持続でばて差すのが持ち味。このあたりを踏まえても超高速馬場の中山2000という前提ではなかなか狙えないだろう。個人的にはここでは手を出さないほうがいいかなと思っている一頭。

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