第32回 セントウルステークス(GII)出走予定馬展望

日程：2018年9月9日(日)
コース：阪神芝内1200ｍ

予想用・出走予定馬一覧

ラインスピリット（森一騎手想定）

短距離重賞路線で存在感、今年も淀単距離ステークスを制しているラインスピリットがセントウルステークスに出走予定だ。安定感こそ光るものの重賞ではワンパンチ足りない状況が続く。阪神1200は相性のいい舞台、それを活かしてひと押しを利かせたい。

タイプ的には怖い一頭だし、立ち回りも結構うまい。能力的には流石に上位勢との比較でちょっと足りないと思っているけど、好位内目からの競馬がかみ合えば。再加速する競馬に強いイメージなので、そういうパターンも多い阪神1200だと警戒は必要。

淀短距離Ｓ(OP)１着

京都芝内1200ｍ良 11頭８枠10番
1:08.8 34.7-34.1 S^1
12.2 – 11.2 – 11.3 – 11.5 – 11.0 – 11.6

今年の淀短距離Ｓから。ペースは0.6でややスローに入っていて、コーナーでも緩め、Ｌ３では11.5からＬ２で11.0に加速する競馬になった。アクティブミノルの勝ちパターンを捕え切った。

10番枠から好発、押して押してだがアクティブミノルが速く、番手で進めていく。道中もある程度促しながら追走して番手で３角。３～４角でもアクティブを見ながら番手外、４角でパンと合図して追い出しアクティブを追いかけながら直線。加速する段階で一気にアクティブが出し抜きを決め１馬身半差まで差が広がる。しかしそこからＬ１でアクティブが甘くなったところをきっちりと捕え切った。

高速馬場ではない状況でペースもコントロールされ、４角出口から加速していく流れでアクティブの一足を最大限に引き出せる状況だったと思うが、それを捕えてきたのは一定の評価が必要。もちろん今のアクティブが情けないので難しいところだけど、ゆったり仕掛けを遅らせて一気のギアチェンジでというアクティブミノルの勝ちパターンだったのは間違いないのでそこは評価したいかな。

京王杯スプリングＣ(GII)５着

東京芝1400ｍ良 18頭２枠４番
1:19.7(+0.2) 34.2-34.1 M
12.3 – 10.9 – 11.0 – 11.2 – 11.2 – 11.2 – 11.7

意外と頑張ったな、というレースが３走前の京王杯ＳＣ。1400自体は問題ないと思っていたけど、ペースも平均でよどみなく進んで11秒前後を連続しつつＬ１は11.7と少し落ち込むという程度。そこで結構やれたので今は1400の方がいいのかなという感覚もある。

４番枠から好発を切って思い切っての先行策、番手を確保して進めていく。道中もある程度促しながら前を追走、３～４角でも積極的に促してついていって直線。序盤で２列目から追い出されてジリジリ、Ｌ２でもしぶとく食らいついて先頭列に並びかけてくる。Ｌ１でも２番手にはいたがそこから最後の最後でちょっと甘くなっての５着。

内容的には完敗とまではいかないし、かなり頑張った５着だったなという感じ。1400の超高速馬場で1200で戦ってきていた基礎スピード面が活きた、という感覚もあるし1200では武器になっていたＴＳ持続を引き出してきた。結構強敵が揃っていたと思うし、その中で強気の競馬でここまでやれたのは収穫といっていいと思う。ただ1400が良くなってきた、という言い方もできるかもしれないと。

函館スプリントＳ(GIII)６着

函館芝1200ｍ良 16頭２枠３番
1:07.9(+0.3) 33.1-34.5 H^2
11.8 – 10.4 – 10.9 – 11.3 – 11.3 – 11.9

２走前の函館スプリントＳでは厳しい流れの中で好位から伸びあぐねた。ペースは1.4でかなりのハイ、ラップ推移的にもよどみなく進んだ。昨年と比べると極端ではないがそれでも高速馬場だったのは確かだろう。その流れの中で不利を直線で受けたこともあるので、着順ほど悪くない。

３番枠から五分のスタート、そこから押して押しての追走で好位の内目を確保と悪くない競馬。道中も押し通しで食らいつく。３～４角で前とのスペースが詰まってきたので狭いところを通しつつも好位３列目をキープ。序盤から進路がなくジリジリ、Ｌ１手前で不利を受けつつ最後までじりじりと食らいついての６着だった。

不利がなければというぐらいには頑張っていたし、終始押っ付けながらで基礎スピード面で少し苦労したところはあるが、それでも最後まで踏ん張ったのは一定の評価が必要だろう。物足りない着順が続くが、内容的には決して悪くない競馬が続いているのは確かだと思う。

セントウルステークス2018への展望

基礎スピード的に前走のアイビスＳＤは明らかに足りなかった感じだし、1200でもハイペースだと前半の基礎スピードで追走に苦労している感じ。ゲートも安定しない馬なので、宮記念のように大外枠で流れてとなるとなかなか難しかった。ただ淀短距離Ｓでも比較的緩い流れの中で追走が楽になりポジションをとってＴＳ持続で最後まで伸びてきたり、1400なら平均ペースの流れに乗っていけるという感じ。今は若干1200が短い可能性があると。なのでそういう点で見たときに、３角までの入り方が重要な阪神1200だと枠次第では面白い面も出てくるかもしれない。内枠でとなると二の足で優位に立てない馬なので下げながらとなるリスクはある。一方で３角を過ぎるとそこまで上がることはないので外からじわっとポジションを上げて２列目外ぐらいで運べれば怖さも出てくるかなと。ダイアナ、ネロ、ラブカンプーにレジーナフォルテといった速い馬が揃っているので、これらの動向を窺いつつうまく３角に入れるような枠の並びになれば一気に怖さは増すかな。時計的には1200の高速馬場で、となるとちょっと足りない馬で前述の通り前半の追走で苦労しがち。ある程度の位置で運ばないと難しいレースでもあり、前半はあまりペースが上がりすぎないで欲しい。

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“大魔神”の愛称でお馴染み！

≪ＧＩ馬主・佐々木主浩≫
【セントウルＳの最終結論】

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