競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

新潟記念 2018 出走予定馬:セダブリランテス&石川裕騎手想定

time 2018/08/28

新潟記念 2018 出走予定馬:セダブリランテス&石川裕騎手想定

第54回 新潟記念(GIII)出走予定馬展望

日程:2018年9月2日()
コース:新潟芝外2000m

予想用・出走予定馬一覧

セダブリランテス(石川裕騎手想定)

昨年夏のラジオNIKKEI賞、今年は中山金杯を制したセダブリランテスが新潟記念に出走予定だ。中山金杯以来約8か月ぶりとなるだけにどこまで出来上がっているかが焦点。この馬のペースで進めてしぶとさをしっかりと引き出せるか?

緩い流れでの決め手勝負では今の段階では分が悪いと思う。ただし、新潟2000はペースが上がることも結構あるし、しかも4F戦になることもある。L2最速で11秒前後というのは流石に問われるが、意外と前半の基礎スピード・ポジショニングは重要になる。その点ではこの馬は良いものを持っているので、石川裕紀人があとはバランスよく乗れるかが全てかな。正直今回は騎手に依るところが大きいと思う。

中山金杯(GIII)1着

中山芝内2000m良 17頭3枠6番
1:59.8 61.5-58.3 S^3
12.3-11.0-13.2-12.3-12.7-11.3-11.7-11.5-11.6-12.2

まずは前走の中山金杯からだが、このレースは割とステイヤー色が強いレースだと思っている。3.2と超スローだし、そのうえでL5最速11.3、そこから11秒台をキープしつつL1で12.2と減速している。ポテンシャル特化戦とみてしまっていいだろう。

6番枠からまずまずのスタートを切って先行争いに屈わっていく。そこから様子を見ながら最終的には番手で。道中もドスローの流れで無理はせず、というところ向こう正面で一気に外からマイネルミラノが捲っていったので3番手に下がって3角。3~4角で押しながら追走しつつも3番手で中目、4角でそこから徐々に差が詰まってきて2列目に並びかけて直線。序盤でじりじりと伸びるがウインブライトが内から伸びて1馬身差ほど。それに対してL1でしぶとく伸びて捕えての勝利となった。

スローロンスパの流れで3~4角でのロスも響いていたと思うし、ウインブライトに対してこれだけやれたというのは一つ良い材料といえそう。ただ、ウインブライト以外との比較でみるとそこまでハイレベルだったか?といわれると便表なライン。ウイン以外はその後あまり結果が出ていないからね。ただこの馬自身が後半特化の競馬でしぶとく5Fロンスパを戦い抜いたというのは事実だし、後半のポテンシャル戦での強さは確かかな。要所では伸びきれなかったのでその辺りをどう考えるかだろう。

ラジオNIKKEI賞(GIII)1着

福島芝1800m良 12頭8枠11番
1:46.6 47.5-47.1 M
12.6-10.9-11.8-12.2-12.0-11.7-11.9-11.6-11.9

前走だけなら長距離向きといえるんだがそれだけではない。ラジニケ賞では平均ペースの流れからしぶとく脚を使えている。中距離的な基礎スピードを見せたといっていいだろう。

11番枠から五分には出て二の足ですっと先行、最終的にはコントロールして2列目の外で進めていく。道中もウインガナドルが引っ張る流れを2列目で追走、3角で外から徐々に動いて4角では2番手に上がって直線。序盤で粘るウインガナドルとの差をジリジリ詰めて並びかける。L1でそのまましぶとく競り落としての勝利。

ウインガナドルがペースを作って中距離らしい競馬になったがこの流れに楽に乗れていたし、普通に基礎スピード面は1800~2000である程度高いレベルでも通用していいと思う。ここでは3~4角でじわっと動いてねじ伏せているわけだし、また序盤は外枠でポジショニングでも少し苦労しながらも2列目を取れていた。普通に1番強い競馬をしてきての勝利。

早苗賞(5下)1着

新潟芝外1800m良 11頭5枠5番
1:47.9 48.9-46.3 S^3
12.7-11.7-12.0-12.5-12.7-12.4-11.4-10.5-12.0

4走前の早苗賞は勝つには勝っているが、やや低調な一戦。レースレベルも低かったと思うし、その中できっちり勝ち切ったけどこれをどこまで評価できるかだろう。ぺp-巣は2.6で超スロー、ラップ推移的にも3F勝負だがL1が結構落ちている。5月で標準ぐらいの馬場、高速状態ではなかったがそれでもドスローで決め手勝負に特化した中で、このメンツでと考える必要はあると思う。

5番枠から五分のスタート、様子を見ながら先行策で最終的には前が少し離して進めていくので3列目ぐらい。3~4角で馬群の中で包まれた状態から直線。序盤ですっと捌いて2列目勢の一角、L2で追い出されてそこからの伸びでジリジリと先頭に立つ。L1は少しラップ的にも落としているが、後続の追撃を封じ切っての勝利。

映像的にはかなり楽な勝ち方をしているし、L2の最速地点で伸びてきたので思ったよりはトップスピードの質的にも対応はできていた。ただしあくまで低調なレベルでの話だし、L1も寄せ付けなかったが3F戦として考えると12.0はかなり減速している(10.5-12.0で1.5の減速度)。まだ3歳だしそこからの成長の可能性はもちろんあるが、この一戦だけで見ると適性的にはここが弱い、という可能性はあるかな。上位勢が読めない面もあるが(ドンリッチはその後2走完敗も適性的に合ってない可能性もある、3着馬はその後全く走ってない)。

2018新潟記念への展望

適性面ではまだ見えない面が多いし決めつけは危険だが、現時点で武器になるのは基礎スピード面。トップスピード戦でどこまでやれるかは未知数で、少なくとも早苗賞のパフォーマンスでは足りないと思う。あれ以上の成長が必要だろう。今の時点では、トップスピード特化戦にならないように持ち込めるかが肝要だと思う。ドスローでも切れる可能性は否定しないが、現時点では前半の基礎スピード面の方がはっきりと高いレベルで見せられているわけで、前半前がある程度飛ばすならそこの流れに乗っていく必要があると思う。早苗賞は石川裕紀人が乗っていたが、あの感じで好位列で包まれてとなるとこのメンバー構成では微妙。トップスピード戦で強い馬はブラストワンピースだけでなくメートルダールもいるからね。ここに入ればブラストワンピース以外とは地力で一枚上なので消すのは怖いけど、石川がレースの流れに合わせて離れた好位でスローで馬群の中、とかになると危うさ倍増。ムーアリスペクトの石川だとそうする可能性が高いからね。その辺をどう考えるかかな。逃げ馬からは離れていても良いけど、ある程度単騎気味に進めて前半のうちにペースをある程度作って入ってほしい。良馬場なら自身で59-58.5ぐらいの感覚で良いと思うんだけどね。馬はまだ底知れない面があるので押さえるべきかなとは思っているけど、勝ち負けするなら最序盤のポジション・ペースにこだわった方がいい。

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