2019/02/02
第54回 新潟記念(GIII)出走予定馬展望
日程:2018年9月2日(日)
コース:新潟芝外2000m
予想用・出走予定馬一覧
ブラストワンピース(池添騎手想定)
3歳世代からは日本ダービーでももったいない5着、毎日杯で強い勝ち方をしてきたブラストワンピースが新潟記念に出走予定だ。ダービーでも少し待たされる形になりながらも2着争い僅差のところまで食らいついてきた。ワンターンの2000m戦となるが、この世代の強さを証明する競馬となるか。
毎日杯のレベルはかなり高いとは思うし、ダービーもちょっと不運があった。世代最強まではともかくとしてもその椅子を争うポジションにはいると思う。今回は相手関係的にかなり恵まれたと思っているので、正直勝ち負けしてくれないと困る。敢えて言えば基礎スピード面がカギで、長距離型の競馬をしているので2000でも58-59.5とかになった時に課題が出てくる。特に今回は逃げ馬候補でそういう馬が少なくないからね。リズムを間違えなければ大丈夫だとは思うがそこら辺だけかな。
毎日杯(GIII)1着
阪神芝外1800m良 10頭1枠1番
1:46.5 48.0-46.2 S^2
12.9-11.6-11.5-12.0-12.3-12.1-11.5-11.1-11.5
2走前の毎日杯を見ていきたい。阪神の1800m戦で1:46.5と時計的にもまずまずだし、スローバランスからL2最速11.1、L1を11.5でまとめている。距離は違うが同日の天神橋特別と比べても時計・ラップを総合してみれば明確に上だったかなという感じ。3F勝負でL2最速だが、この馬場でL1を11.5でまとめた点を一番評価したいかな。
1番枠から五分のスタート、様子を見ながらじわっと追走して先頭列近く、そこから行かせて番手で進めていく。道中も団子状態の流れで2列目のポケット。3~4角でも前にスペースを保ちつつじわっと追走し、4角でも待ちながら直線で最内に入る。序盤ですっと切れてここで先頭に立つ。L1で外から伸びてくるギベオンを相手に寄せ付けずしぶとく2馬身差の完勝。
ギベオンがNHKマイルCでも強かったし、NHKマイルCのレベルもプリモシーンが関屋記念を勝ったり、ダノンスマッシュがキーンランドC2着だったり結構ハイレベルだったとは思う。ここで楽に前につけて楽に抜け出しL1で寄せ付けなかったのはかなり高いパフォーマンスといっていいと思う。数値的にみてもあの時の馬場で3F勝負、L1を11.5でまとめているのはなかなかのインパクトだし、このペースであの位置で入っても末脚の絶対量で互角以上にやれている。中距離でもやれる目途は立てたと思う。
日本ダービー(GI)5着
東京芝2400m良 18頭4枠8番
2:23.8(+0.2) 60.8-58.3 S^2
12.7-11.0-12.3-12.4-12.4-12.3-12.2-12.0-11.7-11.2-11.2-12.2
前走の日本ダービーはかみ合わない中で大接戦の2着争いの5着。かなり頑張ったと思う。ペース自体は2.5でS^3超スローに肉薄レベルのかなりのスロー。ラップ推移的にはL1で落ち込んでいてL4から11.7なので4Fで分散している感じかな。
8番枠から出負けしてしまい、中目のスペースを何とか押し上げながらリカバーを狙うも1角では窮屈な感じで中団やや前目。そこからペースがスローに落ち着く中で好位中目のスペースをとっていく。道中はコズミックフォースの後ろぐらいで我慢しながらだがちょっとかかり気味。3~4角でも好位の中目で進めていて少し促しつつ、4角でコズミックの後ろを狙って直線。序盤で手ごたえは良いが進路がなく2列目でまごまご。L2の坂で置かれながら外に誘導し、L1でしぶとく伸びてきたが2着争いちょっと足りない5着まで。
ここでは直線でかなりもったいない競馬になった。2列目にいたのは良かったが直線で進路のイメージができずにそれでもついていった、L2の地点で外に誘導する段階でスピードを維持するための前のスペースがなかったので減速して置かれた感じ。そこからのL1の伸び自体は悪くなかったのでそこの進路取りがスムーズだったら2着は十分狙えた範囲だと思う。非常に際どいところだけど、逆に言えばL1で出し切りやすい流れでトップスピードに乗ってからの惰性が少し削がれたのにL1まで来ていたからね。TS持続はやっぱり世代でもかなりいいものを持っているんじゃないかなと。
ゆりかもめ賞(5下)1着
東京芝2400m稍 14頭7枠12番
2:27.6 61.6-60.8 S^1
12.7-11.5-13.1-12.1-12.2-12.6-12.6-12.9-12.5-11.9-11.8-11.7
3走前のゆりかもめ賞はここであてになるとは思わないが、強い競馬。この時は力の要る馬場でペースも0.8とそれなりに流れていた。そこからの3F戦だがポテンシャル勝負、という中で一頭だけ違う脚だった。
12番枠からやや出負け、ある程度促しつつだが無理せず後方での競馬となる。道中も前が離して引っ張る中で後方馬群の中で我慢しながら3角。3~4角でも後方馬群の中目で仕掛けを待ちながら直線となる。序盤で進路を内に切っていってすっと伸びて2列目、L2で捌ききると一気に1馬身ちょっと抜け出し先頭に立つ。最後は独壇場で一気に千切って4馬身差の完勝。
ここでは力の要る馬場でどこまで末脚を発揮できるか?という状況だった。ペースもそこそこ流れていたし、その中で一頭だけ直線入りから最後に至るまで違いを見せつけた形になる。要所でも結構動けていたし、L2の地点で抜け出す脚も良かった。L1では減速ラップでも良いところで加速ラップを踏んでいる。もちろんこの馬のラップで見れば流石に減速しているが、それでもこの馬場でこの破壊力はすさまじいの一言。低レベル戦ではなく上位勢も500万下を勝ちあがっている馬は多い。色々な選択肢を高いレベルで残せている馬。
2018新潟記念への展望
正直適性面ではまだはっきりとはしていない。長距離的な競馬でゆりかもめ賞が強かったし、超高速のダービーでもL2で外へ出すときのロスがなければ…というレベル。世代的にはトップレベルにいるのは間違いないし、TS持続が高い。また毎日杯でも速かったわけではないがそれでもある程度の流れを楽に先行してしっかりと鋭く、またTS持続でも優位性をキープしての完勝だったことからもワンターンの中距離適性も示せている。前述している通り、敢えて言えばやはり高いレベルでの基礎スピード面は見せていないのと、ゲートが不安定でそこが不安材料。新潟記念は傾向的にみても馬場の悪化等がなければなかなか後方一気が決まりにくい。TS持続は底知れずの魅力はあるが、毎日杯までは行かなくてもある程度のポジションは欲しいかな。前が離して逃げるのを追いかける必要はないが、離れた好位集団ぐらいには付けてほしい。そうなればこのメンツ相手なら勝ち切れると思うんだけどね。ステイヤー色も強いけど中距離への対応もしてきている。楽しみの方が大きいね。
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“大魔神”の愛称でお馴染み!
≪GI馬主・佐々木主浩≫
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