競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

関屋記念 2018 出走予定馬:ワントゥワン&M.デムーロ想定

time 2018/08/07

関屋記念 2018 出走予定馬:ワントゥワン&M.デムーロ想定

第53回 関屋記念(GIII)出走予定馬展望

日程:2018年8月12日()
コース:新潟芝外1600m

予想用・出走予定馬一覧

ワントゥワン(M.デムーロ想定)

強烈な末脚ははまれば不気味、中京記念でも5着と存在感を発揮したワントゥワンが関屋記念に出走予定だ。牝馬らしい切れ味が身上もなかなか重賞ではあと一歩が届いていない。その殻を打ち破り、母と同じ重賞馬となることができるか。

個人的に1400がベストだと思うけどね。マイルだと末脚の絶対量的にそこまででもない。まして新潟のマイルだと直線までのポジション取りが結構重要になるし、リライアブルエースの方が評価としては上かな。しかも結構穴人気するからね…。少なくとも後方一気では難しいと思う。

雲雀ステークス(16下)1着

東京芝1400m良 13頭8枠13番
1:22.0 35.4-34.3 S^2
12.4-11.1-11.9-12.3-11.4-11.2-11.7

4走前の雲雀S勝ちから見ていきたい。ペースは1.1でかなりのスロー、ラップ推移的にはL2最速戦で11.2とそこまで速いラップを踏んでいるわけではないがその中で1頭だけ違う脚を使ってきた。

13番枠から出負けして最後方からの競馬となる。道中も前がスローの流れに落ち着かせる中で最後方で3角に入っていく。3角で中目から仕掛けを待ちつつ、4角で軽く促しながら中目から外目を意識しつつ直線。序盤でまだ前に壁を作りながらだが徐々に外に持ち出しL2で外に出すと一気に伸びてここで2列目付近まで。そのまま一気にL1まで伸びての完勝だった。

このメンツではトップスピードの質で圧倒してきたというのはある。前半のゲートの拙さは相変わらずだし、このペースでもついていけなかったという感覚だが、一頭だけ違う脚をL2-1で使ってきた。ただし、スローのトップスピード特化戦としてはそこまでハイレベルではなく、2着のレインボーフラッグも阪神1400で良さが出ているように基本は基礎スピードが問われたほうがいいタイプ。スターオブペルシャにしても流れた中で良さが出てきたわけで、トップスピード戦の適性が微妙な馬が上位にいたことを考えると微妙なところ。

中京記念(GIII)5着

中京芝1600m良 16頭6枠11番
1:32.7(+0.4) 45.3-47.0 H^2
12.1-10.7-11.0-11.5-11.7-11.7-11.6-12.0

前走の中京記念ではマイル戦でかなりのハイペースの流れの中で脚を引き出してきた。ただし道中は終始ロスなく立ち回ってのものだったし、そこからL2で少し窮屈だったとはいえしっかりとさばけてのものなので、このあたりをどこまで評価できるか。

11番枠から出負けして最後方近くからの競馬。道中も前がかなり速めに進めていくのもあるが、それでも最後方グループで3角に。リライアブルエースが中目から外目に誘導していく中でこちらは最短距離の最内を立ち回って直線で馬群の中を割る。序盤で少し窮屈になったがうまくさばききってL1でしぶとく伸びたかったがここではリライアブルエースの方が上、5着までだった。

ここでは3角で中目、4角では大外に近いところまで持って行ったリライアブルエースに対して我慢して直線勝負に賭けた中でL1でリライアブルエースと比較して甘くなってしまったのはあるかなと。正直ミルコとしてもできるだけ脚を使うのを我慢してうまくさばくところで脚を使えたけど、L1での踏ん張りは物足りなかったという感じじゃないかなと。単純なトップスピードの持続力という観点で見るとリライアブルエースの方が上だと思う。

ヴィクトリアマイル(GI)9着

東京芝1600m稍 18頭7枠13番
1:33.0(+0.7) 46.8-45.5 S^1
12.4-11.3-11.5-11.6-11.5-11.1-11.2-11.7

2走前のヴィクトリアマイルでもスローの決め手勝負の中で結局位置取りの差を挽回できるほどのトップスピードの持続力を引き出せなかった。もちろん突き詰めればゲートが最大の弱点なわけだが、マイルで非凡なTS持続力があればもうちょっとは食い込めたはず。3~4角の地点ではそこまで遅くない、そこからのL3最速戦なので。

13番枠からここではやや出負けという程度、それでも二の足が遅く後方まで下がってしまうという感じ。道中も後方3番手で中目から3角に。3~4角でも大きく淀まず11秒台半ばとある程度流れている中で後方馬群の中目から直線に入ってくる。序盤で軽く促されつつ進路を外に誘導、L2でそれなりに伸びてL1でもそれなりには伸びてくるがソウルスターリング辺りとの比較でも脚色で見劣っての完敗だった。

ここでも結局スローの流れでそこから挽回できるほどの強烈な末脚を発揮してきたとはいいがたい。1400である程度流れても瞬間的に鋭く脚を使えるのはあるが、マイルでとなるとこの程度の瞬間的な脚では届かない、他の馬は自身より前から長く脚を使ってくるからね。ハイペースで流れてくれれば前が甘くなる、自身はある程度基礎スピードを持っているから相対的に脚を使えるけど、スローの流れではなかなか難しいのはその辺だろう。

2018関屋記念への展望

これまでは条件級で素質が違ったのでこなしてきたがマイルは長いと思う。理由はゲートが拙いうえに末脚の絶対量がマイル路線で重賞レベルでは足りないから、というのが現実的かな。基礎スピードは1400で流れてもやれるぐらいなのである程度持っていると思うし、実際前走の中京記念でも後方で脚を残していたとはいえ全体ではハイペースの流れの中で脚を使ってはきた。それでもそれでバテ差し決め込むレベルでもなかったし、そういう方向性ならリライアブルエースの方が上だと思う。この馬が変わるとすればゲートが良くなって来ないと…というのはどうしてもあるかな。少しリスクがあっても前をとってこないとこの馬の決め手であの位置からまとめて差し切るのは難しい。ハイペースの前走でも追走に苦労して後ろ過ぎだし、スローでも後ろからトップスピードの質的にはそれなりに通用してもL1のTS持続区間では足りないからね…。現状過剰人気気味なのは間違いないし、前走中京記念の内容でも5着なら今回は手を出しづらいかなと思っている。あえて言うなら内枠で中団ぐらいまでつけられてややスローぐらいなら内から結構反応良く伸びてくる馬なので少し怖さはある。ただそれぐらい限定的だと思うので、人気しそうなことを考えると軽視したほうがいいかな。

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