2019/02/02
第59回 宝塚記念(GI)出走予定馬展望
日程:2018年6月24日(日)
コース:阪神芝内2200m
予想用・出走予定馬一覧
ステファノス(岩田想定)
強烈な末脚は2000mのGIで2着3度で証明済み、ステファノスが宝塚記念に出走予定だ。GIタイトルまであと一歩のところで届かないまま既に7歳と晩年の域に差し掛かってきた。何としてもGI馬となるために、春のグランプリで身上の末脚を引き出したい。
やっぱりタイプ的にはトップスピードタイプではあると思うし、基礎スピードが問われて後半のトップスピードの質が削がれる形は好ましくない。トップスピード戦でTS持続を引き出しL1で食い込むパターンでモーリスやキタサンブラック相手に善戦できているように、メンツや展開次第ではGIにも手が届くところにはいたと思うが、前走の新潟大賞典の内容が良くないので叩いて急上昇できるかどうか。
大阪杯(GI)2着
阪神芝内2000m良 14頭3枠4番
1:59.0(+0.1) 59.6-59.3 M
12.3-11.1-12.1-12.1-12.0-12.2-11.8-11.7-11.6-12.0
まずは昨年の大阪杯2着から振り返っておこう。6走前になるがペースは平均もこれはマルターズアポジーの単騎逃げによるものでキタサンの位置では61秒ぐらい、実質的にはかなりのスローというところ。おそらくそこからのL3最速戦に近い競馬になったかなとは思っている。いずれにせよL1はキタサンのラップで12.0と落としているのでTS持続が問われやすい競馬だったかなと。
4番枠からまずまずのスタートだ二の足は微妙で押して押して追走、好位を確保するという形になる。ただ最序盤で積極的に出していったことでうまくキタサンブラックの後ろぐらいで意識できる位置を確保。3角以降でキタサンブラックがじわっと差を詰めていく、その後ろを通しながらしっかりと勢いをつけつつロスの小さいところを4角で進めて3列目で直線。序盤で抜けだすキタサンブラックに食らいついて1馬身半差、L1でそこからジリッと詰めてきたが3/4馬身差までの2着だった。
まあおそらく実質的にはスローからのTS持続戦だったと思っているんだが、その中でキタサンをマークしながらL1まで差を詰めてきたというのはトップレベルに近いところのパフォーマンスをみせていると思う。JCを勝った時でもそうだがうまくペースコントロールしたときのキタサンはトップスピードの質、ギアチェンジ、TS持続を全て高いレベルで見せてくる。そのキタサンを相手にしてL1でこれだけ詰められたのは個人的には評価していい内容だろうと。この馬の場合はモーリスに2着した天皇賞秋でもそうだが基本的にはトップスピード勝負になって、そこから出し切りたいタイプ。この大阪杯ではそれがかみ合ったものだと思っている。
香港カップ(GI)4着
シャティン芝2000m良 12頭8番枠
2:02.32(+0.69) 63.58-58.06 S^4
26.27-25.12-24.37-23.79-22.08
2走前の香港カップではワーザーとの直接対決となっている。タイムワープがドスローに落として出し抜いた一戦ではあるしおそらく仕掛けが遅かった可能性が高い。ペースは極端に遅い、というのはわかるがFAでみたときにL4-3区間でも11.8、L2-1区間で11.04なので恐らくこの感じだとL2でギアチェンジが問われているんだろうと。ワーザーとの比較は見ておきたいところ。
8番枠から五分には出てそこから様子を見ながらも後方で進めていく形。道中も後方馬群の内目で立ち回って我慢だがペースが上がってこない。3~4角でも内内で包まれつつもスペースを拾いながら押し上げて中団。序盤で追い出されるのだが進路もないしワーザーにはここで少し置かれて3列目。そこからL1ではじりじりとという感じも及ばずの4着。
仕掛けが遅い流れになりすぎた感はあるし、そのうえで包まれてしまったので3~4角でFA11.8程度の速度でコントロールしていて直線でFA11.0レベルのところまで持って行く、となるとギアチェンジ面で少し苦労した感があるかなと。ワーザーなんかは同じような位置にいたがペースが上がってこない3~4角の地点で外から動く選択を取ったし、ここでペースも上がってないので押し上げるのもそこまで苦労していなかった。その分の勢いの差が直線での伸び初めの速さの違いだったと思う。展開的にかみ合わない競馬になったので、この4着はそんなに悲観していない。馬の能力的な面でみれば悪い競馬ではなかったと思っている。この馬にこういう窮屈な競馬で器用さを問わせる騎乗になったことの方が問題かなと。
新潟大賞典(GIII)11着
新潟芝外2000m良 16頭7枠13番
2:00.6(+0.6) 62.3-57.7 S^5
12.8-11.6-12.5-12.5-12.9-12.7-11.9-10.9-10.6-11.6
前走の新潟大賞典が物足りない内容となってしまった。極端なドスローだがそこからのL2最速戦、それでもL3の地点で10.9と速いラップを踏んでいるのである程度やれてほしかったというのはある。香港遠征は本番よりも遠征明け初戦が難しい、というのはあるのでそこは考慮に入れたいが…。
13番枠からまずまずのスタートだったと思うがとにかく行き脚がつかずに下がってしまって後方に近いところからまずは入っていく。道中かなり緩い流れになったのでじわっと外から取りつきながら、一段の馬群の外目で3角。3~4角でも前が壁で進路がない状況で外目を回しつつ直線。序盤で追い出されるがいまいち伸びず、L2の段階では完全に前も開いていたのだが…最後まで良いところなくの11着完敗。
ここでは2つほど不満がある。要所で動きが鈍いのはある程度仕方ない、10秒台の速度的に対応はできてもそこまで速い脚を使えるわけではなくあくまでTS持続。なので半ばまではある程度仕方がないが、L1で来なかったのが一つ。もう一つはやはり最序盤から明らかにポジショニングで苦労していた。前述の通り62.3の入りだし、前半2Fだけでみても12.8-11.6と遅いのでついていけなかったというのはかなり不満がある。ドスローだったので最終的に取りつけたが58kgを考慮に入れても前半のポジショニングで、特に二の足で不満。出来が悪かった可能性も考えたほうがいいかな。
2018宝塚記念への展望
まず前提として状態面が戻せていないと難しい。次に馬場、つまり天気だろうと。仮にこの馬が宝塚記念で好走するチャンスがあるとすれば、ラブリーデイが勝った時のような展開で、馬場がそこそこ良い中でスローからのL3最速TS持続戦。11.0まで速いラップを踏んでそこから減速していく形ならかなり面白い。阪神内回りそのものはTS持続が問われやすい傾向が強いので条件は合うんだが2200mはどうしても前半からペースが上がるときが多いし、ハイペースまで上がっての後半のポテンシャル戦、或いはスローでも向こう正面からのロンスパになりやすい。そうなると根本的にこの馬の適性では難しくなる。一応鳴尾記念でレコード決着の中でのサトノノブレスの2着があるが、相手関係を考えるとあれがベストとはいいがたい。また道悪も極端だったとはいえ天皇賞秋では全く良さが出ず。オールカマーも含めてTS持続がベストだとみているので、宝塚記念でその展開になるにはいろいろな運がかみ合ってこないと思う。加えてやはり自身の状態面。なので最低でも直前追い切りで良い動きを見せることが前提で、そのうえで天気予報や展開次第でという立ち位置だと思っている。マリアライトが勝った時の宝塚記念でもそこそこはやれているので、高速馬場で噛み合った時の怖さは少しあるんだがそれでもまずは前走からの上昇があるのかどうか。イメージ的には激変があるタイプなのでしっかりと判断したい。宝塚記念の傾向なら内枠の方がいいと思うし、出し切りやすい展開なので前半スローからのTS持続という形、馬自体ベストな状況ならこのメンバーで…一発も。
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