第23回 ユニコーンステークス(GIII)出走予定馬展望

日程：2018年6月17日(日)
コース：東京ダ1600ｍ

予想用・出走予定馬一覧

グリム（川田）

前走距離を延ばして東京1600ｍの青竜ステークスに出走してしぶとく競り勝ったグリムがユニコーンステークスに出走予定だ。前走で距離適性の高さを証明したが、今回は相手がGI級ルヴァンスレーヴ含め強敵が揃った。ここでも各馬を競り落として名実ともに中央３歳ダート路線の中心の座を射止めたい。

前走は距離延長がよさそうな感じがあったけど、思った以上に強かった。マイルなら基礎スピードはもう少し問われてもよさそうな感じだが、いずれにせよ東京マイルに必要なギアの上げ下げを対応してきたのは間違いないので。あまり前にこだわらなくても良いと思うし好位ぐらいで進めてくれれば。

青竜ステークス(OP)１着

東京ダ1600ｍ良 12頭８枠12番
1:36.9 47.5-49.4 H^2
12.4-11.4-11.6-12.1-13.0-12.6-11.8-12.0

前走の青竜Ｓから振り返る。東京マイルでペースは２秒近いかなりのハイだが、中盤で13.0とかなり緩んでいる。ここが４角地点なので外から押し上げるタイミングが十分に合ったレース。前半流れに乗って中弛みから再加速とギアの上げ下げを問われた一戦なのは間違いないだろう。

12番枠から好発を切って促しつつも２列目の外ぐらい。雁行状態になっている中で前半の速い流れにある程度乗って折り合って進めていく。３～４角でも好位の外から仕掛けを待ちながら直線。序盤で２列目から追い出されてすぐに反応というほどではないがそれでもじりじりと伸びて先頭列。Ｌ２で外からスマハマとのたたき合いとなるがこれをしっかりと退けての勝利。

ポンと出て折り合って、ペースが速い中に乗っていって中弛みで我慢して直線で加速して。東京マイルのお手本のような勝ち方だったと思う。基礎スピードが問われがちなのでそこが重要だったが、前走の感じなら問題ないと思う。無理にポジションを取らなかったし包まれなかったのは幸いしたかもだがあの感じならポジションの融通はある程度利くだろうと。もうちょっと流れれば少し下げるぐらいの感覚でも良いかな。当日のマイル戦では比較が難しいが、土曜の1000万下が稍重で1:37.5で最速ラップが12.0なのでそれ以上のパフォーマンスといっていいんじゃないかなと。かなり強かったと思っている。

はこべら賞(５下)７着

中京ダ1400ｍ稍 16頭６枠11番
1:27.6(+1.6) 34.4-39.0 H^5
12.2-10.8-11.4-12.6-13.4-12.8-12.8

一方で崩れたのがこのはこべら賞。この時の中京の馬場は結構特殊で、一日通して時計が掛かっていた状況。その中で極端なハイペース。

11番枠からまずまずのスタートだが前がやりあう流れの中で一旦控えて好位の中目で進めていくが３～４角で前がペースダウンする中で好位の外目で包まれながらブレーキしつつ直線。序盤で信がなくて外に誘導するところで一気に下がってしまう。そこから立て直そうとするも脚がなくの完敗。

ペースが速くてついていって３～４角の減速地点でブレーキする形になったので最悪に近い競馬の進め方になってしまったかな。基礎スピード面で少し苦しかったかもしれないけど、スピードをキープして進めたい消耗戦でペースダウンに巻き込まれるのは一番つらいからね。なので力負けとは言えない面もあるが、ただ４走前の未勝利も基礎スピード戦で悪くない、という程度の勝ち方だったので1400で基礎スピード戦がベストという感じは全くしないかな。

500万下１着

阪神ダ1400ｍ良 10頭３枠３番
1:24.5 35.9-36.1 M
12.3-11.3-12.3-12.5-12.3-11.7-12.1

２走前の阪神1400ｍ戦が比較的東京マイル適性の高さを示していた一戦だったかなと。ペースは平均だが阪神1400としては遅い方で、実際Ｌ２最速11.7と速いラップを要求されている。ペースを考えると最速ラップはもちろんだが全体時計は意外と優秀。

３番枠からまずまずのスタート、押して先行策を主張して、最終的にうまく番手の外まで持って行く。道中もペースが落ち着く中でしっかりと折り合って３角。３～４角でも番手外から並びかけるような感じで直線。序盤で２列目勢は問題としない中で逃げるコパノキッキングの出し抜きを許さずしっかりと捕え、Ｌ１で抜け出しての１馬身半差完勝。

離した３着のエングローサーが500万下を東京1400ｍ戦で勝ち上がっているし、時計・ラップ的にみてもかなり高いパフォーマンスだと思う。1400ｍ戦でゆったり入ることで後半の鋭さを引き出せていることもあったし、これまで1400の基礎スピード戦でいまいち高いパフォーマンスではなかったことを踏まえても距離自体はもっとあっていいなというのは感じた一戦。

2018ユニコーンステークスへの展望

今の段階では本命候補で、東京マイルで戦うだけの武器を一番持っていると思う。芝スタートでのゲートの上手さ、コントロールしてギアの上げ下げが上手い、直線で鋭く11秒台の脚を使ってくる。基礎スピードもマイルなら２秒近いかなりのハイでも問題ないレベルには持っていると。上がり切ったら微妙だし不安があるとすればオーバーペース。前半無理しなくても良いかなと思うのはそこで、前走を見てもかなり高いレベルでトップスピードの質、持続力を見せてきたしこれを信じて中団ぐらいからの末脚勝負でもいいんじゃないかなと。３着のオメガパフュームが1000万下で相当強い競馬をしたのも大きい。決め手勝負で見劣らないし、基礎スピードも持っているとはいえやはり重賞の激流に入っていくのが一番危険な感じはする。ゲートは上手いので様子を見ながら好位から中団ぐらいの意識で入ってくれれば能力的にはこれが一番かな、という感じは正直している。あとはルヴァンスレーヴの枠次第。本命に一番近い馬になると思う。

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