競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

安田記念 2018 出走予定馬:レッドファルクス&田辺想定

time 2018/05/30

安田記念 2018 出走予定馬:レッドファルクス&田辺想定

第68回 安田記念(GI)出走予定馬展望

日程:2018年6月3日()
コース:東京1600m

予想用・出走予定馬一覧

レッドファルクス(田辺想定)

強烈な末脚で幾度となくスプリントGIタイトルを手中に収めてきたレッドファルクスが安田記念に出走予定だ。ここは何としてもマイルのGIを制覇し2階級の王者となりたいところ。中長距離路線の雄、香港の刺客、マイル路線の強敵が居並ぶ豪華メンバーを破り、マイル王の座も射止めたい。

昨年の安田記念でも強い競馬を見せているように、マイルも全く問題ない馬だがベストのレベルでとなると若干長いかもしれない。持ち味は異次元のレベルで維持できるトップスピードの持続力の高さで、これをもってスプリント路線を制してきた。

スプリンターズS(GI)1着

中山芝外1200m良 16頭4枠8番
1:07.6 33.9-33.7 M
11.9-10.8-11.2-10.9-11.1-11.7

ベストバウトといっていい4走前のスプリンターズSから見ていこう。ペースは平均だが中山1200のGIということを考えると緩いのは間違いない。ラップ推移で注目すべきはL3最速で10.9。コーナー地点が丸々最速地点となっていることからもここでの立ち回りがかなり重要だったのだが、一頭だけ違う競馬をしてきた。

8番枠から五分には出てそこから促して追走、前がペースをコントロールしてきたのでいつもよりは楽に中団を確保して馬群の中で進めていく。3角では中目で我慢しつつ4角で前のスペースを詰めながら直線。序盤で進路確保で少し待たされたがL1の手前でさばききる。L1でそこからぐんぐんと伸びてきて一頭だけ違う脚で完璧に乗ったレッツゴードンキをのみ込んだ。

L1の地点では6馬身ほどの差があったと思うし、それを11.7の地点で捕えている。ここで10秒台の脚は確定かなと。ラストで伸びてきている感じで、この馬自身でみてももしかしたら加速しているかも?と思わせるだけの脚を見せてきたのは立派。この馬のいいところはとにかく3~4角で速いラップを踏んで、それを外からロスを作りながら進めても最後まで維持してくるという異次元のTS持続力にある。これがマイルまでこなせる所以だと思うし、高速馬場でこそこれは活きてくる。基本的にトップスピードが高いレベルで問われて、そこからの惰性を活かすというのがイメージとしてはある。ギアチェンジ自体は京王杯SC勝ちで見せているが、ベストは勢いに乗ってからだろう。

高松宮記念(GI)8着

中京芝1200m良 18頭3枠6番
1:08.9(+0.4) 33.3-35.2 H^2
12.0-10.3-11.0-11.4-11.5-12.3

前走の高松宮記念は末脚不発に終わった。この時は良馬場だが結構時計が掛かっていた状況で1.9とかなりのハイペースでよどみない消耗戦でも1:08.5と勝ち時計も遅い。その中で前後半で2秒近いハイペースがこの馬を苦しめた。

6番枠からやや出負け、内枠でもありなかなかポジションを取れずに後方からの競馬となるが、ハイペースなので言うほど悪い位置ではない。3~4角でも後方馬群の後ろで進めて最内を立ち回りながら徐々に外目に誘導しつつ中目で直線。序盤で最後方近くから中目を追走も進路がなくなり途中で外に持って行く。ラストまでそれなりに伸びてはきたがジリジリで8着完敗。

進路確保の拙さもあったとは思うが、前がL1では相当落としていたことを考えるとこの馬のバテ差しがそこまでのインパクトを生み出せなかった、というのもある。この馬自身は後傾バランスで入れているし、前が出し切った中でパワー型基礎スピードで押し切られた形にはなるが、恐らくこの流れでこの馬の良さである後半のTS持続が少し削がれたとみていいと思う。1200は本質的にはちょっと短いはずで、高速馬場で後半の末脚を極限まで高めることで良さが出てきた感がある。高いレベルでのベストは1400ぐらいかなと個人的には感じているが。

安田記念(GI)3着

東京芝1600m良18頭3枠6番
1:31.6(+0.1) 45.5-46.0 M
12.2-10.6-11.1-11.6-11.6-11.0-11.3-12.1

昨年の安田記念3着をしっかりと振り返っておきたい。ペースは平均、中盤の緩みもほとんどなく11.6で若干息が入った程度。そこからL3最速と仕掛けが早く、基礎スピードを問われたうえでの後半のTS持続力勝負。

6番枠からここでは五分のスタート、じわっと促す程度で中団馬群の中で進めていたが、道中はそこからじわっと下げながら後方まで落としていく。3~4角で若干息が排他っところで前が凝縮する中でうまく内のスペースを立ち回って押し上げながら中団で直線。序盤で進路を外目に誘導するが壁になって追い出せず、L2の坂の上りで外に誘導するところで少し置かれてしまう。それでもそこから1馬身半あったサトノアラジンとの差を半馬身まで詰めての3着だった。

ある程度かみ合った面もあるが、完璧というほどでもない。L3の最速地点で進路確保ができずに勢いに乗せきれず、外へ外へと誘導するロスがあったし、この馬としては前を向いて直線に入った段階で進路を確保できている、という状況が望ましい。トップスピードに乗ってから直線で勢いをできるだけ削ぎたくない中で、そこがちょっとだけかみ合わなかったかなと。L2の地点でさばけていたらもしかしたら?というレベルの脚をラストで使っていたからね。もちろん待たされたからこその脚かもしれないが、L2に入るまではサトノよりこちらの方が前にいて下げながらL2の地点でサトノに2馬身近く前に出られてしまったわけでね。やはりここはロスがあったと思っている。

2018安田記念への展望

今年は結果が出ていないし、鞍上もデムーロではなく田辺に代わっているのでそこがどうか。ただ、ここ3走は言い訳できる材料が多く、マイルCSはタフな馬場で平均ペース、最速も11.5とこの馬の得意としているトップスピード戦ではなく、こうなるともろい。また2走前の阪急杯は後方からの競馬になりすぎたし、もうちょっと早めに動いてもというところで仕掛けを待ちながらL1では流石の伸びを見せてモズアスコットに急追。宮記念は前述している通り力の要る馬場での2秒近いハイペースでは良さが出にくかった。超高速馬場の府中マイルなら45秒半ばで入っても平均ペースで収まるし、スローになったとしてもトップスピードの質も結構高いレベルで持っている馬。TS持続は超高速馬場では破壊的なレベルにある馬。確かに今年はサングレーザーやモズアスコットは手ごわいけど、少なくとも既存のマイル路線での活躍馬というくくりでみれば一番だと思う。ペルシアンナイトなんかは高速馬場のマイルでどこまでやれるかといった不安もあるし、パンパンの良馬場なら基礎スピードの不安がない中で強烈な末脚を持つこの馬を軽視はできない。あとは追切を見たいところかな。あまり追い切りで目立たないほうだから判断が難しいけど、まともな状態ならここも十分勝負になると思うし、トップスピードの質・持続力のバランスだけでみればサングレーザーと比較しても負けない。サトノアラジンとの差を詰められるレベルの脚を持っているわけで、人気もおそらくそこまでしないだろうし現時点では強めに狙っても良い一頭かなと。雨が降っても京王杯SCみたいにスローのトップスピード戦なら良いが、できればパンパンの良馬場がいい。

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■第68回 安田記念(G1)■

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過去10年、上位人気馬の成績は、1人気[4.1.0.5]、2人気[2.1.0.7]、3人気[0.2.2.6]。1人気で勝利したのは15年モーリス(海外G1・3勝含むGⅠ・6勝)、14年ジャスタウェイ(海外G1・1勝含むGⅠ・3勝)、13年ロードカナロア(海外G1・2勝含むG1・6勝)、09年ウオッカ(G1・7勝)の名馬4頭。G1で主役を張る実力馬ばかり。

昨年の1人気イスラボニータは8着に敗れ7人気サトノアラジンが優勝し3連単28万馬券。一昨年は8人気ロゴタイプが優勝し3連単15万馬券。15年はモーリスが1人気で優勝も12任期クラレントが3着に入り3連単12万馬券。14年も16人気グランプリボス2着、10人気ショウナンマイティが3着で37万馬券と波乱となっている。過去10年でも10万馬券以上の決着が8度と人気馬同士の決着にが少ない荒れるG1である。

過去10年の年齢別の成績では6歳馬4勝を挙げている。6歳馬の優勝馬は昨年のサトノアラジン、16年ロゴタイプと2年連続で優勝。5歳馬ではジャスタウェイ、ロードカナロア、ウオッカなどの優勝馬がいる。出走頭数の多い5.6歳馬の活躍が目立つ。

昨年は7人気◎サトノアラジンから馬連1万0480円の万馬券をズバリ的中!
今年は、大阪杯の連対馬ペルシアンナイト、スワーヴリチャードが参戦。昨年のマイルCSの覇者ペルシアンナイトは春秋マイル王に輝くことができるのか?スワーヴリチャードは大阪杯に続きG1連勝なるか?強力馬2頭の対決は注目だ。その他ではマイラーズC組みからモズアスコット、サングレーザー、京王杯SC組みからムーンクエイク、キャンベルジュニア、ヴィクトリアM組みからは2着馬リスグラシュー、アエロリットや、レッドファルクスなどG1馬4頭が参戦。昨秋のマイル王はペルシアンナイトに輝いたが、今年の春のマイル王は果たして?

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何悪。分析note2023



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