2019/02/02
第85回 日本ダービー(GI)出走予定馬展望
日程:2018年5月27日(日)
コース:東京芝2400m
予想用・出走予定馬一覧
アドマイヤアルバ(丸山想定)
9戦して全て馬券圏内に入ってしまっている謎の馬、京都新聞杯でも外から正攻法で押し上げ2着と強さが読めないアドマイヤアルバが日本ダービーに出走予定だ。これでもかというほど勝ち切れず、初勝利も4戦連続2着から5戦目でようやく。そこから2勝目も8戦目と時間がかかった。辛うじてダービーに間に合った中、2枠4番と絶好枠を得て失うものは何もない、苦労人が大仕事を成し遂げるか。
適性的にみるとトップスピード戦でもTS持続がそこそこある。マイルでも基礎スピードでそこそこあるというようにある程度なんでもできてしまうから適性が読みにくかったという感じはある。ただ突き詰めると京都新聞杯2着がやはり一番強い競馬。本来ある程度前にも行ける馬なので、かみ合い切ればという点ではステイフーリッシュと比較しても面白いレベルだと思う。
500万下1着
阪神芝外1600m稍 13頭1枠1番
1:34.5 45.8-48.7 H^3
12.4-10.8-11.2-11.4-12.1-11.8-12.4-12.4
まずは2走前の500万下勝ちを見ておきたい。この時は稍重でもそこそこ時計が掛かってはいた。それでも1000万下で1:34.1なのでそれよりは内容的にも低い。このレベルまでくれば大したレースではない、と。ただもちろんだがマイルでの基礎スピード面は求められているし、流れに乗っていって最後までしぶとかったのは一定の評価はしたい。
1番枠からまずまずのスタート、そこから促しつつ追走して好位の内目で入っていく。前が単騎で進める中で好位の中目で我慢しながらだがその位置でも速い流れ。3~4角でも好位の中目で進めながら逃げ馬が下がったので2列目で直線。序盤でそこから壁を割って伸びて先頭列。L1で内のバトルマイスターに食らいつかれるが勝利をもぎ取った。
厳しい流れに乗って何とかねじ伏せたなという感じの内容。ただ、正直前述の通りで時計的にはさほどでもないし、厳しい流れの中で時計を出し切ってのものなので少なくともマイル路線では流石にちょっと難しいかなという感じ見せていたと思う。距離を延ばしてパフォーマンスを上げてくることができれば…?というところで前走に繋がると。
京都新聞杯(GII)2着
京都芝外2200m良 17頭4枠8番
2:11.3(+0.3) 58.5-59.3 H^1
12.5-10.5-11.7-11.7-12.1-13.2-12.6-12.1-11.3-11.4-11.9
前走の京都新聞杯ではここでも2,3着に来るのか?とシルコレ界では話題になったかもしれないが、やっぱり来てしまったかという感じ。余談だが自分は3着ぐらいには来るんじゃないかなと思っていたがそれを上回ってきた。相手を選ばんというか適性的にマッチしていたんだと思う。ペースはややハイ、そこからのL3最速で基礎スピードとTS持続が問われた一戦。4角の立ち回りが重要だったと思う。
8番枠からまずまずのスタートを切ったが無理はせずに控えて中団。道中もユーキャンスマイルをマークするような感じで外目から進めて3角へ。3~4角でも中団の外から押し上げながら一気に2列目で直線。序盤で前との差が広がってしまっているがこれをしぶとく詰めて2番手に上がる。それでもL1はちょっと甘くなって前との差は詰め切れず、それでも2着は死守した。
この2着で賞金を積み上げることでダービーへの切符になったわけで面白いもんだが、ここまで苦労してダービーに行く馬というのもなかなか珍しいと思う。そういった思いは抜きにして、これは普通にダービーでもかみ合えばワンチャンスあるかもという内容。もちろんそこまで速いラップを要求されているわけではないが、それでもL3の4角地点で11.3と最速ラップを踏んでいる。ここでかなり外を回していて、パトロールでみても前で勝負に行ったステイフーリッシュとは2頭分ぐらい差があったからね。結構ロスがある中でL1まで脚を使ってきたし、基礎スピードも内包しているタイプなので最序盤でもう少しポジションをとっていたらわからなかったかもしれない。そういったことを踏まえてもダービーに向けて可能性を残してきたのは大きいなという感じ。
千両賞(5下)3着
阪神芝外1600m良 9頭1枠1番
1:34.9(+0.1) 49.1-45.7 S^3
13.0-11.4-12.3-12.4-12.1-11.1-11.1-11.4
4走前の千両賞が3着と結果的に良さが出なかった。ペースが3.4で超スロー、そこからのL3最速タイ。L1でも11.4と落ちていない中でトップスピードの質を高いレベルで問われているとみていいだろうと。
1番枠からまずまずのスタート、そこから押して先行策でハナを?というところから結局は控えて2列目ポケットという形で3角に。3~4角でも2列目のポケットで我慢しながら、4角で前が仕掛ける中で前にスペースが生まれてそこを詰めて直線。序盤でそこからスピードに乗って最内に入っていくがなかなか突き抜けられない。L1でもしぶとく食らいついているが最後までじりじり、辛うじて3着と馬券圏内は確保したという程度。
トップスピードの質を相当高いレベルで問われたと思うし、2列目からスペースをとって直線入りの下りの地点では勢いに乗ってきたと思うし内からというのはあったにせよやはり上位2頭には決め手の質で見劣ったかなと。トップスピード戦でもそれなりにはやれていて、勝ち上がるのは遅れたといっても戦ってきた相手がフロンティア、アマルフィコースト、タイムフライヤーらと強敵が多い。ただトップスピード戦ではやはり上記の面々でもクラシック戦線でみると足りない馬たちなので、この3着が示す通り瞬間的な切れ味では足りないとみるべきだろう。
2018日本ダービーへの展望
ステイフーリッシュは京都新聞杯で勝負をする競馬で見事勝ち切ったが、このアドマイヤアルバはどちらかというと距離を延ばす中で試すような感じの走り方だったと思う。結果L3の4角地点で最速という流れをかなり外から押し上げる形になったのでここでのロスは京都の外回りの性質を考えても痛かった。L1まで差を決定的に詰めるところには至らなかったが、2200で問題なく長く脚を使えたという点は大きな材料。加えて、本来はステイフーリッシュよりもゲートが上手いしマイルでも流れに入っていける基礎スピードを持っている馬。このダービーで勝負をする競馬、ということは十分考えられる。それと、何といっても2枠4番という枠がいい。今回は恐らく前目で勝負したい馬が多く、流れる可能性も十分にある。その各馬牽制し合ってドスローのリスクもあるのがダービーだが、この馬としては当然リスクを考える立場にない。積極的に良い位置をとって、好位の内目を狙えるのであれば当然狙ってしまいたい。強敵が多い今回、さすがにトップスピードの質的には苦しいが前走の京都新聞杯で見せたようにTS持続力をあのペースから引き出すことができているというのは大きい。上がり自体は34.3とさほどでもないが、あれだけ外を回してのものなのでこれは良い材料。ペースも仕掛けも早いという中で内からうまく立ち回って直線で出し切れれば馬券的にワンチャンスあっても良い。ステイフーリッシュとの比較でそこまで差はないと思うし枠がいいのでダノンを意識できれば3着までとしてみれば怖さは増してくると思う。あとは丸山元気がどこまでやれるか…今年はここ数年でも勝ち星を良いペースで重ねている。流石にダービージョッキーに簡単には届かないだろうが、苦労人が報われている今年のGI戦線、馬券圏内を目指して頑張ってもらいたいね。
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過去10年は皐月賞組(8勝)、京都新聞杯組(1勝)、NHKマイルC組(1勝)と圧倒的に皐月賞組から優勝馬が出ている。連対馬は皐月賞組[8.7.3.62]、京都新聞杯組[1.1.1.14]、NHKマイルC組[1.0.1.28]と連対馬20頭中15頭が皐月賞組でもあり皐月賞組中心のレースと言える。
過去10年の皐月賞馬がダービーを勝ったのはドゥラメンテ、オルフェーヴルの2頭のみで、オルフェーヴルは3冠馬に。今年の皐月賞優勝馬エポカドーロは2冠達成なるか?また、注目は皐月賞を回避した無敗馬ダノンプレミアム。一頓挫あって間隔は開いたが、果たして無敗でのダービー制覇なるか。1980年以降、無敗のダービー制覇はシンボリルドルフ(5戦5勝)、トウカイテイオー(5戦5勝)、ミホノブルボン(5戦5勝)、フサイチコンコルド(2戦2勝)、ディープインパクト(4戦4勝)と5頭のみ。ダノンプレミアム(4戦4勝)が優勝すればディープインパクト以来13年振りの無敗馬誕生となる。
また、別路線組みからの無敗馬ブラストワンピース(毎日杯組・3戦3勝)の存在も忘れてはいけない。毎日杯を使う前から皐月賞には向かわずダービー直行を断言していた陣営。気性面の問題もあるが、ゆったりとしたローテで1冠獲りを狙っている。鞍上はオルフェーヴルでダービージョッキーとなった池添。開業11年目で悲願のダービー制覇のチャンスが巡って来た大竹厩舎だが、GⅠ初勝利がダービーとなる可能性も十分ある。
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