2019/02/02
2018皐月賞の出走予定馬
第78回 皐月賞(GI) 中山芝内2000m
日程:2018年4月15日(日)
予想用・出走予定馬一覧
ステルヴィオ(ルメール想定)
朝日杯では絶対王者ダノンプレミアムの2着に屈したが、前哨戦のスプリングステークスでは鮮やかに差し切り勝ちを収めたステルヴィオが皐月賞に出走予定だ。サウジアラビアRCでも敗れた強敵ダノンプレミアムが回避で一気にチャンスが到来。ロードカナロア産駒が桜花賞に続き皐月賞まで制してクラシック戦線を席巻するか。
評価が難しい一頭で、ダノンプレミアムに内容的に完敗を喫していながら前哨戦のスプリングSでは外から正攻法で差し切ってきた。特に力の要る馬場の中山1800で後半型の競馬で差し切るところまでいくとは正直思っていなかったし、ベストバウトはサウジ戦だと思っていて軽い馬場であれだけ維持できていた、力の要る1800のスロー、早め仕掛けの流れででねじ伏せた前走も踏まえると距離は問題ないような感じはする。どうしても血統的に2000まで行くと不安はあるけど、あまり気にしないほうがいいかも。朝日杯がいまいちなのでそこをどう考えるかだが、出し切った方がいい可能性は高い。
スプリングS(GII)1着
中山芝内1800m良 13頭6枠8番
1:48.1 47.8-48.5 M
12.4-11.3-11.9-12.2-11.8-12.1-12.4-12.2-11.8
まずは前走のスプリングSだが、正直これがこの馬にとって一番強い競馬だったかどうか、に関してはまだ疑問がある。それでも賞金は余裕で足りている立場、叩き台のトライアルでこれだけの競馬ができたのは流石というところ。ペースは平均で流れているがこれは単騎のコスモイグナーツのもので、実質的に離れた位置で進めていたエポカドーロで測ればS^1~S^2ぐらいの感じでおそらくスローからの後半勝負、3~4角で前も落としているとはいえ結構差も詰まっていたのでコーナーでもそれなりに脚を使っているのかなと。
8番枠から五分には出たが二の足はそこまで速くないので押して追走、中団の外ぐらいには付けていく。道中も単騎でコスモが進める中で中団の外目である程度促しながら追走して3角に入っていく。3~4角でも外々から押して追走、勢いをつけて3列目で直線。序盤でしぶとく伸びて2列目に並びかけるとL1の坂の上り他を突き放すエポカドーロを一頭だけ差を詰めて最後は際どき差し切った。
エポカドーロとの比較でどうなのか?という点ではともかく3着以下は全く問題としていない。3~4角で外目から早めに前を捕えに行くエポカドーロの後ろの列からしっかりと動いて直線最後まで伸びてきたように後半の末脚の絶対量では最上位だったといえる。1800への延長、実質的には後半特化の競馬で一番の末脚だったというのは大きいし、比較的力の要る馬場の1周コースでそこまで速いラップを問われなかった中で引き出せたのも大きい。たたき台の立場でエポカドーロを捕えたという点でも高い評価が必要。これだけ脚を使えれば2000でもと感じる内容だったかな。
朝日杯フューチュリティS(GI)2着
阪神芝外1600m良 16頭5枠10番
1:33.9(+0.6) 47.2-46.1 S^1
12.6-10.8-11.8-12.0-12.1-11.3-11.0-11.7
朝日杯では個人的にはダノンのパフォーマンスに圧倒されてしまったなという認識。ただし、次に触れるがサウジ戦ではそこまで悪くなかったし、個人的にはこの2着の内容がどうなのか?というのが少し引っかかるところかな。何に原因があったのか。ペースは1.1でややスローという程度、L2最速戦でトップスピードの質が要求された一戦だが極端な後半勝負というほどではない。
10番枠から五分のスタートを切ってそこからある程度様子を見ながら中団から徐々に下げて後方で進めていく。道中も促しながらケイアイノーテックの後ろから外目を通して3角。3~4角でも後方馬群の中で包まれた状態で直線。序盤で追い出されるがここで窮屈になって先に内のケイアイノーテックのほうが伸びて反応で見劣る。しかしL1でしぶとく伸びてくると最後は何とか差を詰めて2着は確保した。
このレースで評価が難しいのはL2の最速地点で伸びてこなかったという点にある。これがキレ負けなのか、それとも窮屈な状況で加速していくのが難しかったのか。この馬の場合これまでも基本的には大味でスプリングSでもそうだがスムーズに外から出し切る形で良さが出ていたのもある。これがこの馬にとってはゆったりとして後半加速する、という流れとかみ合っていなかったのか?と。L1では伸びてきていたので少なくともTS持続では2着争いの中で1枚上だったわけでダノンが突き抜けて11.7のL1地点でダノンとの差も少し詰めてきていたと思う。となると出し切れなかった、加速していく過程に問題があったのかも?という感覚かな。
サウジアラビアRC(GIII)2着
東京芝1600m稍 18頭8枠16番
1:33.3(+0.3) 46.1-46.9 H^1
12.3-10.6-11.4-11.8-12.2-11.5-11.5-11.7
3走前のサウジ戦がおもしろい内容。稍重ではあったが高速馬場状態。ペースはややハイで中盤少し息が入っての3F勝負でL1も11.7と落ちていない。その流れの中でこの馬は強烈な末脚を使ってきた。
16番枠から五分のスタート、そこから促しながら追走も後方での競馬となってしまう。道中も終始ある程度追走の意識を持ちながら3角で外々。3~4角でも外から追走しつつ直線に入ってくる。序盤で追い出されるが前にいたテンクウのほうが伸びていてエンジンのかかりが遅い。しかしL2で顕著に伸び始めるとL1は一頭だけ違う脚を使っての完勝だった。
ここでもある程度感じてはいたが、結局出し切った方がいいタイプなんだろうと思う。アーモンドアイもそうだがロードカナロアの仔は自身の成績から考えると意外とスプリント色が薄い感じで、マイルでの勝ち上がりが多い。この馬もマイルですらこのサウジ戦のようにやや追走に苦労している面はあった。このレースでは前半が速かったし少し中弛みがあったので取りつけたのもあるが、突き詰めれば前半のポジショニングに課題があったと思う。それはゲート面というより純粋に質的に前目でついていくだけの基礎スピードが足りなかったのかなという感じ。
2018皐月賞への展望
とにかく自分の中で自信を持って言えるのは、血統的に2000が不安と思われているなら逆に積極的に狙ったほうがいいんじゃないか、という点。弱点はおそらくエンジンのかかりの遅さで、サウジ戦で強烈な末脚を引き出せたのはシンプルに流れていて中弛みも小さい中で外から取り付けたから。それでも直線入りで加速する地点では少し置かれていたことを考えると動いてく過程はあまりよくない。スプリングSでは前のコスモが単騎の競馬になったことで流石に番手のエポカドーロが動いて行く形になったのでそれについていけば自然とエンジンがかかっていったという感じでL1で届いたというイメージ。なので距離は問題ないと思うし、むしろ高速馬場だとマイルでは短いなと感じたぐらいなので先週ぐらい顕著な高速馬場を前提にするなら2000ぐらいあってもいいと思う。不安は距離というよりも道中ペースをコントロールされて仕掛けが遅れるパターンだろうと。ルメールの場合これが当てはまる。桜花賞で鮮やかに差し切ったので今年のかみ合わない競馬から脱却するかもだが、距離を怖がったりして後ろから我慢しているうちに動けないままエンジンのかけ遅れ、というのが一番嫌かな。馬に自信を持ってくれていたら良いし、逆に陣営が距離を意識したり後方で折り合いをというような形になると、前が平均で息を入れてきてL2最速で出し抜き食らって反応で見劣る、という方がリスクはあると思う。能力的には高いけど、それはサウジ戦、スプリングSともに出し切った時に限定される。皐月賞ではそういうパターンもあり得るので、不安を挙げるとすれば距離よりも出し切れるか。ペースが上がって単調な流れ、スローでもいいが仕掛けが早い展開ならば素直に最上位だと思うし、ゲート自体は普通に出るので距離が延びればもうちょっといい位置を取れてもと。重い印を打つ可能性もあるがコメントなどから最後まで見定めたい。我慢の競馬だと展開次第では置かれると思う。
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3月10日 阪神11R
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3月3日 中山11R
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