2019/02/02
第21回ドバイターフ(GI)
日程:2018年4月1日(日)
発走予定時刻:日本時間00:35
コース:メイダン芝1800m
予想用・出走予定馬一覧
リアルスティール(バルザローナ想定)
一昨年のドバイターフでは見事にGI初制覇を成し遂げたリアルスティールがドバイターフに出走予定だ。昨年も毎日王冠で鮮やかに差し切り勝ちを収め、まだまだ中距離路線では存在感を見せている一頭だ。天皇賞秋では不良の中での激闘で4着、反動が心配だが立て直して2度目のGI制覇となるか。
ワンターンでペースもそこまで上がりにくい、という傾向ではあると思うのでトップスピードの質を活かしたいこの馬としては良馬場なら再度制覇を狙うチャンスなのかなと。どうもこのドバイターフはそこまで各国の一級品の馬が出てこない印象だしね。
毎日王冠(GII)1着
東京芝1800m良 12頭6枠8番
1:45.6 47.8-45.6 S^2
12.8-11.0-11.8-12.2-12.2-12.1-11.1-10.7-11.7
まずは2走前の毎日王冠勝ちから振り返りたい。ペースは2.2でかなりのスロー、ラップ推移的に見ても中盤は12秒前半とやや緩めのラップを踏みながら直線3F勝負となっていると。またL4-3で12.1-11.1と結構なギアチェンジも問われた。
8番枠から五分のスタート、そこから無理はせずに中団の外目で進めていく。道中も好位集団から少し離れた中団の前目で進めて3角。3~4角でも中団の中目からウインブライトの後ろを通して直線。序盤でそこから追い出されて一気の反応はなかったがL2地点でぐんと伸びて先頭列、L1までしぶとく伸びての勝利だった。
内容的にはさすがリアルスティールだなという内容だったと思う。直線で追い出されてから若干のタイムラグはあったがL2の最速地点でしっかりと伸びてきたし、L1までトップスピードを維持してサトノアラジンの強襲をふさぎ切った。府中でワンターンの1800mだとゆったり入って中団ぐらいから鋭さを引き出せる。速いラップを問われるのでそこがかみ合っているとみていいだろうと。
天皇賞秋(GI)4着
東京芝2000m不 18頭2枠4番
2:09.5(+1.2) 64.2-64.1 M
13.2-12.5-12.9-12.5-13.1-13.0-12.4-12.0-12.7-14.0
前走の天皇賞秋では不良ばばでタフな流れになり、最速でも12.0と速いラップを踏めずにポテンシャル面を問われた一戦となった。前半のバランスで見ても前後半でフラットなのでそこまで消耗したわけではないが、この馬の持ち味である切れ味を活かせる馬場ではなかったか。
4番枠から後発を切ってそこから控えて行為のうち目で進めていく形になる。前半もそこまで速くはないが、それでも平均的なバランスの流れで好位の中目で我慢しながら進めていく。3~4角でも好位の中目で様子を見ながら、外過ぎないところを回して3列目で直線。序盤でそこから追い出されるが一瞬は反応も徐々にレインボーラインにも離される。最後は甘くなったが4着は確保した。
枠もよかったしゲートもよかったのですっといい位置をとれたが、やはりこの流れでとなると強烈な切れ味を武器とするこの馬としては簡単ではない条件だったかなと。菊花賞でもやれているように単純なポテンシャル面もそこそこ持っているので崩れなかったとは思うが、キタサンブラックとの比較でみれば大きく離されていることを考えてもそのあたりが響いたとみるべきだと思う。また、今回のドバイターフのことを考えるうえでもこの反動がなかったかどうか?というのは結構重要な要素だろうと。
ドバイターフ(GI)1着
メイダン芝1800m良
1:47.14 49.30-45.98 S^2
26.19-23.11-23.73-22.41-11.70(1F)
もちろん一昨年のドバイターフの勝ち馬なわけで、そこを振り返っておきたい。ペースは概算、日本式に補正してだが大体2.3ぐらいでかなりのスロー。ラップ推移的にみるとL3-2がFAで11.2なので4角から直線前半に速いラップを問われたかなと。トップスピード戦となっていることには注目したい。
14番枠から出負けしてそこから押してリカバーしつつ好位列の外目から最終的には2列目の外で進めていく。そこから道中は折り合いを意識しつつも前に壁が作れない状況で割とかからず進めて3角。3~4角では一旦少し下げて好位列で前に壁を置く。そこから徐々に促しつつ直線で外。序盤で3列目からすぐに伸びて2列目で単独2番手に上がり、L2の地点で先頭に立ってしまう。そこからL1まで追撃するユーロシャリーンを半馬身差ぐらい、しのいで撃破した。
このドバイターフでは毎日王冠みたいな感じになったのかなという感じ。前半は割とゆったりとした流れの中で出負けからムーアが積極的にリカバーしてきたと。ただそこで掛かるリスクもあったと思うが思ったよりもしっかりと折り合えたし、3~4角では仕掛けを少し待って直線勝負でしっかりと鋭く伸びてきたといえる。この馬はやはり本質的には鋭さ勝負が合っているんだろうと。
2018ドバイターフへの展望
日本での力関係的にみても一昨年の天皇賞秋の切れはトップレベルにある。軽い馬場で最速地点での切れ味は現役屈指。安田記念のように流れてしまうと難しいタイプだが、前半余力を持てて直線での切れ味勝負なら昨年の毎日王冠、一昨年の秋天、ドバイからも間違いないはず。適性的にも不安は少ないだろうと。もちろんドバイターフを勝っているわけでね。不安があるとすれば上対面。休み明けでぶっつけというのもあるが、やはりあの秋の天皇賞、不良馬場での競馬で体力を消耗していなければいいが、というのは意識しておきたいところ。香港カップを回避したというのもおそらく反動があったとみていいと思うし、中山記念を叩いて向かうことができた一昨年と比べるとそこは不安かな。あとは日本馬も結構手ごわく、ネオリアリズムは厄介な相手になる。それでもワンターンでの決め手勝負ならこちらのトップスピードの質の高さは決定的な武器になると思うので、この条件なら日本馬ではこの馬を一番に押したいかなあ。ただバルザローナなんだよなあ。最初スミヨンという記事が出ていたのでちょっと期待したんだが。馬は適性・能力の両面で見て高く評価できる。
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