競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

フィリーズレビュー 2018 出走予定馬:モルトアレグロ&田辺想定

time 2018/03/05

フィリーズレビュー 2018 出走予定馬:モルトアレグロ&田辺想定

第52回 フィリーズレビュー(GII)

日程:2018年3月11日()
コース:阪神芝内1400m

予想用・出走予定馬一覧

モルトアレグロ(田辺想定)

前走の紅梅ステークスでは先行策から鮮やかに抜け出して完勝したモルトアレグロがフィリーズレビューに出走予定だ。阪神ジュベナイルフィリーズでも5着の実力馬だがやはり1400で良さが出た感はある。今回は流れやすい阪神1400の舞台、厳しい流れに対応して重賞初制覇のチャンスを活かしたい。

ここは普通に楽しみな一戦で、強敵もいるとは思うけど信頼度は高そうかな。普通に今の段階で阪神1400なら弱点は少ないと思う。後は前半無理せずに入ってきっちり捌ければ権利は確保できる可能性は高い。後は勝ち切れるかどうかだが、そこは面白い馬が何頭かいるので何とも。

紅梅ステークス(OP)1着

京都芝外1400m良 9頭8枠8番
1:22.7 35.3-35.1 M
12.1-11.2-12.0-12.3-11.5-11.9-11.7

まずは前走の紅梅Sから振り返りたい。当時は良でも雨が少し残っていて時計が掛かっている状況、ペースは平均だが前が少し話していた状況、そこからのL3最速なので仕掛けが結構早かった。

8番枠からまずまずのスタート、ある程度促しながら進めるが結局は前2頭から離れた3番手で進めていく形になる。3~4角で2列目ポケットの位置からある程度促しながら2列目内で直線。序盤でラブカンプーが粘り込んで詰まらず1馬身半差程。しかしL1ではこれを楽に捕えて1馬身半の完勝だった。

やや行き脚という観点では物足りなさもあったがしっかりと先行、そこから直線で加速して突き抜けたという形。L3最速という仕掛けが早い中で直線前半までの脚という点で見ればラブカンプーが思ったより手ごわかったが、L3-2で減速ラップで差が詰まらず、L2-1の加速ラップで差し切っているのでこの馬自身は意外とエンジンの掛かりが遅かったのかも、という感じはある。11.7の地点で1馬身半近くの差を差し切っているのでこの馬自身は恐らく11秒半ばの脚を使えているはず。トップスピードを問われなかった中で、ポテンシャル面で実は底を見せていない。

阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)5着

阪神芝外1600m良 18頭8枠16番
1:35.0(+0.7) 47.7-46.6 S^1
12.4-11.3-11.6-12.4-12.2-11.9-11.0-11.5

2走前の阪神JFでもそこそこやれていたのが面白いところ。高速馬場でペースは1.1とややスロー、そこからのL2最速戦。L3の地点ではそこまで速いラップを踏んでいないので仕掛けが比較的遅いレースだった。その分ギアチェンジやトップスピードの質が高いレベルで問われている。

16番枠からまずまずのスタート、そこから無理はせずに様子を見ながら外の各馬を行かせつつ中団の外で進めていく。道中もラッキーライラックの後ろを進めながら3角。3~4角では中団馬群の中で進めてラッキーの後ろを目指しながら直線。序盤で追い出されるが流石にラッキーには質で見劣るものの良い脚を使って好位列まで取りつく。L1では甘くなってトーセンブレスに差されたがそれでも5着は楽に確保した。

ここでは高速馬場適性がどうかというのが判別しやすいと思うが、少なくとも後半の決め手勝負に一定レベルでは対応してきたといっていいだろう。このレースではスローだったのでより後半のトップスピードの質やギアチェンジというところが問われたが、このレベルでこれだけ脚を使えたならそう悪くはない。もちろんチューリップ賞に出ていたら馬券に絡むことは難しいかっただろうが、トップレベルの路線でトップスピード戦でもそこそこやれたのはこの距離では強みになる。

すずらん賞(5下)2着

札幌芝1200m良 15頭4枠7番
1:11.1(+0.3) 34.2-36.6 H^3
12.1-10.7-11.4-12.1-12.4-12.1

もう一戦、すずらん賞を見ておきたい。札幌の最終週なのでどうしても時計がかかるかなりのタフな馬場状態。ペースは2.4で超ハイ、ラップ推移的にはL2で前が失速して、L1で再加速のラップだがこれは余力があったリュウノユキナが刻んだものなので実質的に見ても消耗戦とみて良かったと思う。

7番枠から出負けしていき脚も微妙で後方からの競馬となってしまう。道中も押して追走、3角辺りでスーッと押し上げて中団に取り付く。3~4角でそのままの勢いで大外をぶん回して直線。リュウノユキナの後ろから直線伸びたいところだがL2で突き放されてしまう。L1では再び差を詰めていたが完敗、それでも3着以下は離した。

実はこのレースは密かにハイレベル戦だと思っていて、ハッピーグリンはもちろんだが4着のオジョーノキセキでもマーガレットS2着。その中で消耗戦とはいえ最後までしぶとく伸びたのは立派だし、1200でやや基礎スピード的に苦しい感じだったがこれで最後まで伸びてきたなら1400で流れるという競馬にも対応できるかなと。ただし、要所での反応はそんなに良くないなとは感じる。ここでも取り付いてから減速ラップ地点でリュウノユキナに離されてL1で加速ラップ地点で逆に差を詰めている。JFの時は意外に動けたが、要所で下り坂がある方が良いのかもしれない。

2018フィリーズレビューへの展望

高速馬場自体はJFでクリアできたと思うし、トップスピード戦でも高いパフォーマンスを見せてきたのは大きい。またすずらん賞を見てもついていくのに苦労してはいたが、しっかりと後半減速ラップで脚を使って消耗していない様に単純な基礎スピード自体は高いレベルにあると思う。阪神の1400ならひとまずハイペースで流れても追走で脚を使わされるということはないかなと。ゲートに関しては近走安定してきているのでもう少し良い位置を取れると思うが、基本的に流れる傾向のレースなのであまり無理に行かずに中団ぐらいで進めてほしい。それよりも3~4角で下手に我慢せずにしっかりと外から勢いを削がずに入ってほしいかな。JFでは流石に見劣ったがそれ以外は基本的にL1のしぶとさで良さが出ている。このメンバー構成ならこれは武器になるし、流れに乗ってしっかりとしぶとく差し込んでくるイメージで。一応重い印も視野に入れるが見ていても何頭か気になる穴馬も多いので連下まで下げる可能性も考えておきたい。最内を引くよりは適度に中目~外過ぎない枠の方が良いと思う。

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