有馬記念 2021 予想：本命05ディープボンド

time 2021/12/26

folder 2021重賞まとめ予想

有馬記念2021の予想

中山11R 芝内2500ｍ
馬場想定：良、ややタフな馬場想定
風向想定：北北西4m/s想定

展開予想

　まずは馬場からだが、中山は土曜開催前にそれなりに雨が降っていたようで、稍重まで悪化していた。時計もそこそこかかっていて、9Rのノエル賞が1200で33.8-35.5と単調な競馬で1:09.3。レベルによるところもあるので難しいが、標準よりは時計が掛かっている可能性が高いとみるべきかな。風は北北西からなので４角地点が完全向かい風になる。HSも向かい風に近い。

　展開予想はyoutubeの方にアップロードしましたのでそちらの方もよろしくお願いいたします。そのうえで、やはり逃げるのはパンサラッサと決めてしまっていいだろう。仮にタイトルホルダーが主張してきたとしても大外枠なのでタイムラグが生じるし、そこまでにパンサラッサが押して押していき切る可能性の方が高いかな。ディープボンドも内からこれを見ながらつつきつつ最終的には少し控える。タイトルホルダーがディープボンドとの比較で前を取るかどうかは枠が微妙なので何ともやね。まあこの辺は多少の前後はあるだろう。内からウインキートスも好位を狙ってくるだろうし、エフフォーリアがそれに対してこれより前を取ってタイトルホルダー辺りをマークするつもりでいくかどうか。個人的にはパンサラッサは単騎逃げになると思っているけど、離れた番手のディープ、タイトル辺りでどの程度ペースが上がってくるかによるかな。これがバランス的にどうしても後半が落ちた方が…という感覚だったので、馬場を注視していたがこの馬場状態なら恐らく離れた番手でもそこそこ流れる可能性が高いとみた。パンサラッサが58.5ぐらいで飛ばすとして、離れた６～７馬身後ろぐらいでディープボンドが60前後、比較的全体でも流れるとみている。一応名目上は59-62.5ぐらいになるかなとは思うんだけど、実質的にみても60-61.5ぐらいかな。流れて2:32.0ぐらいを想定。実質ややハイぐらいを想定しておいて一応ややスローぐらいまでの幅は持たせておく。思ったより雨の影響があったので悩んだけど、それでも去年よりは明確に軽いと思っている。

予想

◎05ディープボンド
○？(noteのみ)
★？(noteのみ)
△10エフフォーリア
△15キセキ
×11アリストテレス16タイトルホルダー
３連複：◎軸○▲△×BOX
３連複：◎○軸▲△×流し
３連単Ｆ：◎○→◎○★△→◎○★△×

◎ディープボンド

　本命はディープボンドで勝負したい。馬場が思ったより軽ければ恐らくこの本命は違う馬になっていたんだけど、土曜の馬場と開催中も稍重で使われて馬場が悪化していく感じだったと思うし、回復したとしてそこまでは…という感じ。和田の積極的な強気な競馬に期待する。

　まず評価は天皇賞春になる。これが3200ｍ戦とは思えないほどの前半型の流れで、59.8-73.6-61.3なので中盤も含めてほとんど12秒前半を平均でまとめているし、何よりハイペースで1000通過は60秒を切っていると。これはこのレベルの長距離戦としては異色の速度といっていいし、単騎ではなくこの流れに３馬身ほど後ろで乗ってきていたわけでね。前半の基礎スピード色が強い競馬を自ら展開して、そこから12.1 – 12.0 – 11.9 – 12.1 – 12.3 – 13.0のラップ推移で３～４角で好位の外外から押して押しての競馬で４角で可憐にちょっと離されるんだがそれでもそこから直線で左手前に換えてしぶとく食らいついて上がってきたし、L1でワールドプレミアには前に出られたけどとにかく食らいついて３着以下には２馬身つけた。本来長距離型ってどうしても後半のポテンシャルをとなるんだけど、阪神大賞典も含めてディープボンドは明確に前半の基礎スピードを求められてよさが出た。マラソンランナー的な馬になるし、グループAのカレンとアリストテレスを相手に２馬身差は立派だし、ワールドプレミアは長距離の馬ということだと思う。昨年の有馬比較でみて少なくともカレンを楽に撃破できたのは大きい。

　もともと後半のポテンシャル戦ではさほど…菊花賞では前述のアリストテレスに完敗の４着で、これが62.2-62.6-60.7と前中盤がややスローなんだよね。そこから12.7 – 12.9 – 12.2 – 11.8 – 11.6 – 12.2と仕掛けが遅れてという感じでＬ２最速。これで外からコントレイルやアリストテレスに一気に来られた。まあこの時点ではコントレイルのための先導役だったというのはあると思うし仕方ないけど、やはり後半型過ぎるとよくない。

　前走の凱旋門賞はそういう意味合いで見れば最悪の競馬だったと思う。本場フランスの道悪で極悪に近い馬場、68.40-62.85とバランス的にも超々スローでそこからの13.04-13.05-12.28-12.04-12.44と後半ポテンシャル戦。これで後方馬群の中で進めてフォルスで外から動きかけて一瞬で甘くなったように、この条件がベストといっていい欧州馬相手にきつい形。実際有馬記念を制したクロノですらスローのポテンシャル特化で見劣っての７着なわけでね。まあ早い段階で流したのでそこまで気にしなくていいとは思っているんだけど、結局後半特化で良い馬ではないパワー型基礎スピードタイプだと思う。

　今回は天啓だなと思ったのがパンサラッサの参戦。これが単騎逃げで進めてくれればだし、これが大逃げの状態になれば逃げの形でなくても実質先頭というパターンは作れる。まあディープボンドの場合はフォワ賞で逃げて結果を出している（トップスピード戦だが）ので、少なくとも前に馬がいない状況が悪いということはないし、何より枠が良いからね。長距離で結果を出しているけど春天の59.8の流れに普通に前目で入れているように、質的に基礎スピードで苦労する可能性は低い。後はとにかく逃げてレースを作るのは下手だが、何かがレースを作ってくれれば積極的にポジションを取って行ける和田が序盤から積極的に速い流れに入ってくれれば…やね。母父キングヘイローフィーバーの大トリを飾ってもらいたい。

○？

★？

△エフフォーリア

　まあ戦前にも言ったように、自分はエフフォーリアの距離は心配していない口。普通に菊花賞でもいい勝負だったと思っている。連下にしたのはもうギャンブル的な奴やね。皐月賞は相当強いと思っていて、60.3-60.3で平均ペース、そこから12.1 – 11.4 – 11.9 – 12.1 – 12.3 – 12.6とL5最速。向こう正面でレッドベルオーブが掛かったので仕掛けが早くというところでタイトルホルダーの後ろから４角で内に切って並びかけてからは突き抜ける一方。前半のパワー型基礎スピードと後半のポテンシャルのバランスでどちらも高いレベルだったし、そのうえで同日の２勝クラスが2:02.3と考えても時計的には突き抜けている。天才型でダービーや秋天でもトップスピードが求められて高いレベルで勝ち負けしているし、ギアチェンジもかなり優秀。有馬でも全然いけるとは思っている。ゴールドシップの時の皐月賞と鹿野山特別ほどではないんだけど、それでもこの時点で古馬の２勝クラスとは比較にならない時計・ラップだったからね。強い馬だとは思っているけど、連下にした。正直ここの判断が一番難しかったわ。自分としては本命でも全然いい馬なんだけど、そういう馬が何頭かいて未知数な部分をどう評価するのかってのが一番難しい。追い切りも良く見せたし、正直言って馬場がそこまで重くなければこれが本命だった。それぐらい微妙な難しいレースだな…今年の有馬は自分の中では近年屈指で難しいと思っている。

△キセキ

　あとは展開上全体で流れたときのマラソンランナーさんキセキを連下で。馬場を見たときに結構タフだなと思ったし、そこで前が単騎で進めてディープボンドやタイトルホルダーといったある程度各馬が意識する馬が２，３番手ぐらいかなと考えれば実質でもある程度流れそう。もちろんキセキがポンと出て２，３番手を取れちゃえばそれがベストだけど…。まあいずれにせよ古馬となってからのベストバウトは宝塚２着で、モズベッロを５馬身千切ったわけでね。60.0-61.1とややハイでクロノが６馬身千切ってキセキは１秒後ろ。キセキで見れば60.0-62.1というバランスになるが、それでも中団外から動いてクロノと一緒に上がってきて直線でもクロノには千切られるが３着以下は突き放している。基本的にこのパターンがベスト。後半ロンスパだと有馬記念では過去一度も馬券に絡んでいないことが示しているように甘くなる。前半型の有酸素運動タイプなので、有馬で狙うなら全体でタイトに流れてという中になると思う。実際有馬でも流れたリスグラシューの時の有馬が一番内容的に惜しかったからね。出負けするつもりではいるけど、割と全体で前がやりあってという中で消耗したところで脚を温存していたキセキが流れても引き出せる末脚を活かして直線で突っ込んでくるイメージかな。

×アリストテレス

　アリストテレスは基本的にポテンシャル型だと思っているので、ジャパンカップには気にしていない。キセキが早めに捲って動いての12.3 – 11.6 – 11.6 – 11.7 – 11.6 – 11.5 – 12.2だが、番手以下は離されていて４角から詰めていたので実質はロングスプリント特化だろうと。その中で直線番手からジリジリと伸び切れなかったしすぐに甘くなった。無酸素運動的な競馬はあまり合っていない。まあ全体で流れてどうかだけど、天皇賞春が59.8-73.6-61.3と流れていたし、3200とはいえある程度流れに乗って最後までしぶとく踏ん張れていたからね。ある程度の流れなら対応できると思うし、あとは豊がクロノやエフフォーリアが仕掛けていく中でじっと我慢して直線でバテ差すイメージで３着あればってところかな。

×タイトルホルダー

　タイトルホルダーはちょっと悩んだが結局押さえるところまでにした。正直馬場が軽くてとなれば本命候補の一頭だったんだが、少し時計が掛かりそうなのとこの感じで単騎逃げがいる形だと和田のディープボンドがある程度強気にレースを作っていくかなと。そうなると皐月賞がちょっと甘いんだよね。まあ苦しい形にはなっていて60.3-60.3と平均でも12.1 – 11.4 – 11.9 – 12.1 – 12.3 – 12.6と向こう正面でレッドベルオーブが掛かったことで仕掛けが早く難しかったとは思う。ただそれでもこの流れに楽にエフフォーリアがついてきていて直線で突き放しているように前後半のバランスで明確に見劣った。少なくともエフフォーリア以上の評価はしづらい。まあ菊花賞みたいにうまく中盤で息を入れて４～５F戦ならエフフォーリアやクロノの入り次第では押し切れても面白いと思っていたんだけど、やっぱ思ったより馬場がタフなのと、その中で淀みなくとなると…という感じで×までにした。