秋華賞 2021 出走予定馬：ステラリア＆武豊騎手想定

time 2021/10/12

folder 2021重賞まとめ出走予定馬

第26回秋華賞(GI)出走予定馬展望

日程：2021年10月17日(日)
コース：阪神芝内2000ｍ

予想用・出走予定馬一覧

ステラリア（武豊騎手想定）

　今回の舞台と同じ阪神芝内2000ｍの忘れな草賞で完勝したステラリアが武豊とのコンビで秋華賞に出走予定だ。オークスでは果敢に先行したがまさかの13着と大敗を喫してしまった。名手とのコンビでリズムを守って春の勢力図を塗り替えられるか。

※この記事はnote,ブログ無料公開対象です。

　結構面白い条件ではあると思うが、前半のペースは鍵になるかな。これまでの競馬を見ても後半型の競馬の方が良いと思うし、あまり前にこだわるよりはロングスプリントを引き出すイメージで余力を持ちつつ３～４角での勝負で外過ぎずに追いかけられるところを取れるか？というところに注目したいかな。

忘れな草賞(L)１着

阪神芝内2000ｍ良 11頭５枠５番
風向き：北西1.2m/s(豊中市14:30)
1:58.0 59.3-58.7 M
12.4 – 10.9 – 12.0 – 11.9 – 12.1 – 12.0 – 11.8 – 11.3 – 11.5 – 12.1

　まずは２走前の忘れな草賞勝ちから振り返りたい。ここでは結果的にローズＳでも２着したエイシンヒテンをしっかりと撃破してきたからね。ペースは平均だが後半はＬ３最速で４角地点が最速となったし11.3というラップからも後半はロングスプリントとみて良いだろうと。風は北西からなので３角地点が完全追い風だが1.2m/s程度なので何とも。

　５番枠からまずまずのスタート、そこから狭くなったのでコントロールして好位の中目で進めていく。道中も好位の外目で進めて２列目の後ろで我慢しながら３角。３角で前のタガノディアーナの外からロスを作りつつ４角で手が動いて４列目で直線。序盤で外からジリジリという感じで伸びてきて前のタガノディアーナを交わして２番手。Ｌ１で２馬身ほど前にいたエイシンヒテンをしっかりと捕えて3/4差の完勝。

　ひとまず今回の秋華賞でも面白いなと感じるだけの競馬ができているとは思う。エイシンヒテンが４角で勝負に行ってロングスプリント。こうなると４角地点でのロスはある程度響く形になるし、こちらはタガノの外からで３～４頭分ぐらいロスがあったからね。それでもタガノディアーナとの比較でみてもラストで明確に伸びの違いを見せてきたし、後半のロングスプリントの素材面という点で見てここでは確実に１枚上だったと思う。またエイシンヒテンがローズＳで強い競馬ができているし、その点でもこれを正攻法でロスがあっても捕え切っただけでなく3/4差というのは良いね。正直武豊に良い馬が来たなと久々に感じた馬。

オークス(GI)13着

東京芝2400ｍ良 18頭８枠18番
風向き：南4.7m/s(府中市15:40)
2:24.5 59.9-59.4 M
12.5 – 11.1 – 11.8 – 12.3 – 12.2 – 12.6 – 12.6 – 12.4 – 12.1 – 11.3 – 11.7 – 11.9

　２走前のオークスでは13着と大敗を喫してしまった。ペースは平均だが中弛みが顕著。そこからのＬ３最速で後半はロングスプリントだがあまりに伸びなかったし、原因は前中盤にあると考えるべきかな。風は南からなので３～４角中間地点が完全追い風。

　18番枠から五分のスタート、大外から促していきながらソダシの外から絡みつつ、２角でカットするような感じで番手に持って行く。そこからはペースも落ち着いて息を入れる流れをコントロールして進めて３角。３～４角で番手外から４角で手が動くがここでの反応が悪くて置かれて直線。序盤で２列目からすぐに３列目まで下がってしまう感じ。Ｌ２でも中団馬群に呑まれると、ラストまで良いところなくの13着惨敗。

　このオークスの負け方はちょっと嫌なんだけどね。ただ、流れとしては前半は実は速いし、そこからの中弛みではあった。そういう出していってペースを落としてというギアの上げ下げを前半で求められていいタイプではないかもしれんね。忘れな草賞もペース自体は平均だが中団で無理をしなかったしそこから後半要素のロングスプリントを高めてきたという感じだからね。価値に行く競馬で仕方が無かったとは思うが、前半３Ｆが自身でも35.5と距離を考えてもちょっと忙しかったかもしれんね。もちろん純粋な距離の問題も無くはないんだけど、ここまで伸びあぐねるとなると主要因は前半の入り方かなという気持ちが強い。

ベゴニア賞(1C)２着

東京芝1600ｍ良 10頭１枠１番
風向き：南東1.5m/s(府中市13:20)
1:35.2(+0.0) 48.8-46.4 S^2
12.9 – 11.4 – 12.0 – 12.5 – 12.3 – 11.6 – 11.3 – 11.2

　４走前のベゴニア賞を振り返りたい。これが個人的には結構面白いかな。ペースはかなりのスローでそこからのＬ１最速で11.2と仕掛けが遅い形。キングストンボーイとの接戦での２着だった。風は南東からなので４角地点が完全追い風となる。

　１番枠から五分のスタート、そこから促しつつ楽に先行して２列目の内で進めるが少し掛かり気味。そこからはコントロールして前にスペースを保って進めていくが、ここをトーセンマッシモに取られてしまったことで少し窮屈。３角で外に出して好位列の中でスペースを確保しつつ４角で２列目の後ろからでぐちで外に誘導。序盤で進路が無いままＬ２で諦めて中目に誘導するが少し追いづらいところもあってそれでも伸びて先頭列。Ｌ１で外から伸びていたキングストンボーイに抵抗して食らいついてのクビ差２着。

　緩い流れから直線で加速していく競馬となったが、進路を外にというところから内に切ってそこからしっかりと加速ラップに食らいつけたというのは評価していいだろう。最後まで脚色でキングストンボーイを上回るところまでは持って行けなかったけど、後半型の競馬で加速しつつしっかりとＬ１で11.2のラップにタイム差なしで食らいついた天は評価できるポイント。この馬はここまでドスローでなくてもいいと思うけど、自身では後半型の競馬を展開した方が良いタイプだと思うし、その点ではしっかりと脚を残して後半で勝負を仕掛ける豊とは手が合いそうな馬ではある。もちろん開催序盤の阪神なので、外から勝ちに行ってねじ伏せ切れるかは未知数だし３～４角での立ち回りはある程度良いところを求めたい。その辺ではバランスは重要になるかな。

秋華賞2021への展望

　忘れな草賞を見ても後半のロングスプリント性能が高いし、59.3-58.7と結構高いレベルの平均ペースに中団で対応できているので基礎スピード面も一定レベルでは見せている。ただオークスみたいに前半で流れている中で前を取って中盤で息を入れて良いタイプとかそんな感じでは無いかな。しっかりと前半はタメを作って、そのうえで一つの仕掛けでロングスプリントに持って行く感じに持って行ければ面白い素材面は見せている。オークスだけパフォーマンス的に落ちているし、自分のリズムを守ったクイーンCでは46.5-46.8と平均で流れても後方外からラストまでしぶとく差し込んできていたからね。ただマイルでは少し忙しいというのはどうしてもある。

　今回は相手が手ごわいけど、正直言うほど抜けては無いと思っている。ソダシは札幌記念で古馬の一線級を撃破したと言っても、有酸素運動の競馬ではあった。後半のロングスプリントが強めに求められた場合はまだ何ともで、桜花賞でもラストはちょっと甘くなったからね。ユーバーレーベンはオークスでは中弛みが噛み合った一頭ではあるし、後ろからロングスプリントで素材面も高いレベルではあるけどフローラＳみたいに仕掛けが遅れて後ろから届き切るほど質は無い。ステラリアはソダシよりは後ろで進めた方が良いし、ユーバーレーベンよりは前で競馬ができる出足を持っていると思う。そのあたりを豊が上手く判断して前半無理なくちょうどいい位置を取り、外から仕掛けてくるユーバーよりは前目内目で待てる形なら面白いんじゃないかな。まあこの２頭だけでなく前哨戦を勝ったアールドヴィーヴルとファインルージュも面白いとは思っているけど、個人的には今回は豊にもチャンスがあるかなという感じで見ている。できればソダシを目標に２列ぐらい後ろで好位～中団内目を取れるようだと早仕掛けのユーバーの出方次第で噛み合いそうなので一発期待してもと思っているけどね。重い印も視野に入れたい。