2019/02/02
第65回 大阪杯(GI)出走予定馬展望
日程:2021年4月4日(日)
コース:阪神芝内2000m
予想用・出走予定馬一覧
グランアレグリア(ルメール騎手想定)
昨年は安田記念、スプリンターズステークス、マイルチャンピオンシップを制して最優秀短距離馬に選出されたグランアレグリアが大阪杯に出走予定だ。これまで1200~1600mの距離だけで走ってきているだけに、この2000mへの偉大なる挑戦を成功させることが出来るかが最大の焦点。三冠馬を筆頭に強敵が揃うが、この舞台でも先頭でゴール板を切り大歓声を浴びたい。
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まあ正直言ってやってみないとわからないレベルではあるね。何せ全くの初距離になるわけで。ただ、タイプとして見たときにロングスプリントで圧倒的にという感じではないかな。マイルCSで強かったので対応してきそうかなとは思っているけど、スローからの後半速いラップを連続となったときにこの条件でどこまで戦えるか?という観点で見たいかな。
マイルCS(GI)1着
阪神芝外1600m良 17頭2枠4番
風向き:東南東1.3m/s(神戸16:00)
1:32.0 46.9-45.1 S^2
12.5 – 11.0 – 11.4 – 12.0 – 11.6 – 11.0 – 10.8 – 11.7
前走のマイルCS勝ちから振り返りたい。1.8でかなりのスローからのL2最速で10.8。トップスピード戦の中でインディチャンプに常に外から蓋をされるような形でワンテンポ遅れた仕掛けになっているが、L1で強烈に延びて捕え切った。風向は東南東の風で1.3m/sほど(阪神競馬場自体は宝塚市にあるのだが、気象庁の過去のデータから宝塚・三宮は風速が取れない…。)。風向き的にはHSで追い風。
4番枠から五分のスタート、そこから促しながら好位馬群の中目で進めていく。道中もラウダシオンの後ろぐらいで進めながら3角へ。3~4角でも好位の中目で我慢しながら包まれて直線。序盤で3列目にいたが、外のインディチャンプが完全に蓋をしてくるのでそれが伸びてからの外への誘導で1馬身ちょっとの差。L1の坂の登りでしぶとくインディチャンプを捕えて3/4馬身差の勝利となった。
ここは正直負けても仕方ないだけの流れだったんだけど、これで勝ち切っちゃうというか楽に抜け出すあたりは力が違ったね。3列目で直線に入っていて、外から蓋をしてきたインディチャンプがL2で先頭列まで上がってくれたので、この馬自身も2列目には上がっているけど、L1の坂の登りまで仕掛けを待つ形になっているしそれでもぐんと伸びてというのは立派。まあ正直インディチャンプは一瞬の脚が売りなので、L1ではアドマイヤマーズ比較で見ても食らいつかれているのでそこは相手の問題もあったかもしれない。それでもトップスピード戦でL1の減速で余裕をもって捕えてきているしスローの決め手勝負で量的に戦えたのは距離延長の面で良い材料といえると思う。出して行って好位の中目で折り合えているのも良いし、この一戦を見る限りそこまで距離を不安に感じない方が良いかな。明確に高速馬場でも強かったのは良いね。個人的には1600までなら標準に近い馬場の方が良いと思っていたので、この流れであっさりだったのは良い意味で意外だった。
安田記念(GI)1着
東京芝1600m稍 14頭7枠11番
風向き:南南東3.7m/s(府中16:00)
1:31.6 45.7-45.9 M
12.1 – 10.9 – 11.2 – 11.5 – 11.6 – 11.4 – 11.0 – 11.9
3走前の安田記念ではアーモンドアイ、インディチャンプといったGI馬たちを子供扱いしている。ここが個人的にはベストバウトだと思っているので、比較的前半の基礎スピード面を要求されたほうが良いのかなというのはあるかな。ペースは平均で進んでいて、この時の府中は雨の影響もあってやや高速馬場~標準ぐらいのレベルだったと思う。風向は16:00の時点では南南東からで、4角地点で追い風になっている。
11番枠からやや出負けしていたが、そこから促しながらの追走で中団の外目で進めていく。道中も中団馬群の中目で進めながら3角で外目に。そのまま3~4角で中団外で仕掛けを少し待ちつつ4角で外外に誘導してスピードに乗せながらケイアイノーテックと一緒に直線。序盤でそこからするすると伸びてきて2列目、L1で並ぶ間もなく先頭に立って一気に1馬身3/4ほどのリードを取ってくる。そのままラストまで差を広げての2馬身半差完勝。
ここではラストまでアーモンドアイを寄せ付けなかったが、シンプルに前半部分でペースが速くて脚を使わせる形が出来たというのが大きいと思う。アーモンドアイの上がりが33.9なので、馬場の問題もあっただろうが本来の鋭さが引き出せなかったとみるべきだろう。この馬場で全体のペースが強めに流れたことでアーモンドやインディチャンプとしては末脚を削がれているという中で、グランアレグリアは削がれずL4の4角からの仕掛けで動いてL3-2の地点で勝負を決めてきた。個人的にはこのパフォーマンスは距離短縮で良さが出そうだなと感じた(流れた中で伸び始めが早かった)一戦なんだが、L1までアーモンドやインディを寄せ付けないパフォーマンスはシンプルに高かったので難しいところやね。ただ、流れた中で削がれないのが最大の持ち味ではあると思っているし、そうであればやはり2000でゆったり運ばれてしまうと…という問題は出てくる。
阪神カップ(GII)1着
阪神芝内1400m良 18頭3枠5番
風向き:西北西3.0m/s(神戸16:00)
1:19.4 33.9-34.2 M
12.3 – 10.5 – 11.1 – 11.3 – 11.4 – 11.3 – 11.5
5走前の阪神カップが1400ではあるが内回り阪神で器用さを見せた一戦。というか正直かなりのインパクトだったかな。この時点ではNHKマイルCの甘さから、流れて良くないタイプだと思っていたのでたまげた記憶がある。この時は西北西からの風が吹いていて、これはもろにBSで向かい風となる。
5番枠からやや出負け、そこからじわっと促しながらじわっと好位の内目に入っていこうとする。ただ3角手前で窮屈になって最終的に中団の内で我慢しながら。3~4角でも中団やや前目で最内を通しながら4角で上手く内のスペースが空いたところで仕掛けを待ちながら直線。序盤で3列目から縫うように捌いてここで前のメイショウショウブに並びかけると、L1の坂の登りでぐんと伸びて突き抜けての5馬身差圧勝、流していた。
個人的にはこの一戦はすさまじいなと。こういうタイプでは無いと思っていたのでね…このレースは字面上は平均なんだが、グランが千切ったからで2着以下で考えれば33.9-35.0とかなりのハイペースバランスになる。この流れで入っても後半を34.2でまとめることが出来るのがインパクトとしては強烈だったかな。レシステンシアの阪急杯も結構良かったなと思うけど、当時の衝撃度愛という点ではこのグランアレグリアのインパクトのほうが大きかった。ただこれも距離に関しては長めがいいというよりは、流れても削がれんぞという前半の基礎スピード面での評価にどうしてもなってしまう部分はあるからね。まあこの阪神カップ以降のグランは別馬だと思った方が良いと思うので、決めつけないで考えたい。
大阪杯2021への展望
まあ正直本当にやってみないとわからんとは思っている。ただ、現時点でのレースで分析すればベストパフォーマンスは安田記念だと思うし、あそこまでアーモンドアイを子供扱いできる馬ってのはそうそういないからね。あれが稍重でそこまで顕著な高速馬場ではない中で、ペースも流れてそこで中団追走から削がれずに脚を引き出してきた。あのインパクトが一番大きいし、であればやはり前半から流れて各馬の脚を削げた中でこちらが削がれずに突き抜けた面が大きい。端的に言えば前半の基礎スピードを活かしたうえでの完勝だったとなる。
マイルCSのパターンでも強かったのでスローでもやれるだろうし、インディチャンプが完璧に運んでそれを差し切ったわけでね。L1の坂の登りでの差し込みという点でも量的な面で勝ち切ったのは好印象。というかグランアレグリアは加速地点・減速地点どちらで坂を迎えてもぐんと伸びるイメージがあるね。2000といっても軽視できないだけのパフォーマンスを見せているのは間違いない。阪神内回り2000は比較的前半が落ち着いての後半勝負になりやすいのでそこがポイントだが…個人的には折り合いに苦労している印象は無いので前半で前を取ってという競馬でできるだけ3~4角は内目を立ち回ってほしい。このレベルだとコントレイルにせよサリオスにせよロングスプリント能力が手ごわいからね。軽視は出来ないけど、やはりベストはマイル~1400ぐらいかなと思っているけどね。
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