競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

有馬記念 2020 出走予定馬:ワールドプレミア&武豊騎手想定

time 2020/12/22

有馬記念 2020 出走予定馬:ワールドプレミア&武豊騎手想定

第65回 有馬記念(GI)出走予定馬展望

日程:2020年12月27日(日)
コース:中山芝内2500m

予想用・出走予定馬一

ワールドプレミア(武豊騎手想定)

 昨年の菊花賞馬ワールドプレミアが武豊とのコンビで有馬記念に出走予定だ。体調不良で戦線離脱していたが、今年初戦となったジャパンカップでは中団からそれなりに伸びてきて6着と初戦としては上々。昨年3着の舞台、1,2着馬がいない今回、菊花賞を制したポテンシャルを武器にもう一度頂点を目指す。

※この記事はnote,ブログ無料公開対象です。

 いよいよ今年最後の大一番有馬記念ですなあ…。なんかコロナの影響もあって時間の流れが例年とちょっと違う感じはある。怒涛のGIもこれで終わり…いや、東京大賞典があるが…。武豊とワールドプレミアからまずは入りたい。出来るだけ多くの頭数を分析していきます。最下部のほうにyoutubeにアップした有馬記念展望動画を載せてますのでそちらもよろしくお願いします。

 ワールドプレミアはやはり菊花賞を制したように、また昨年の有馬記念でもL1で突っ込んできたように後半のポテンシャルが最大の武器だとは思う。昨年有馬記念組という括りで言えば最上位だし、ジャパンカップも悪くない。豊の意地を最後に見たいという気持ちもある。後は強力な女傑たちを相手に牡馬の意地を馬が見せてほしいところやね。

菊花賞(GI)1着

京都芝外3000m良 18頭3枠5番
3:06.0 62.4-63.9-60.7 S^2
12.9 – 12.4 – 12.3 – 12.6 – 12.2 – 12.2 – 12.7 – 12.7 – 12.5 – 12.8 – 12.5 – 12.0 – 12.0 – 11.8 – 12.4

 まずは3走前、昨年戴冠の舞台となった菊花賞から振り返りたい。京都の3000m戦で昨年秋も馬場は標準~ややタフな馬場というぐらい。その中でペースは前中盤通して明確にスロー。そこからの後半4F戦でL2最速でも11.8という程度。ただ正直言って長距離戦としては結局低調な一戦だったかなとは思っている。

 5番枠からまずまずのスタートを切ってそこから促しつつ序盤は様子を見ながらだが外から各馬が切ってきたので序盤は少しコントロールしつつ、それでも下げ過ぎずに中団の内目で進めていく。スタンド前でも3列目の内ぐらいで我慢しながら。4列目の内内で進めていくがまだペースが上がらないという中でコントロール。3角手前で前のシフルマンの手が動いて怪しい感じ、ここで一つ外に出してコントロールしつつ何とか進路を確保。4角でそこから押し上げて2列目内まで持って行きながら直線。序盤で外に出してしぶとく伸びてここで先頭に立つ。L1で食らいつくヴェロックスを振り払い、外から伸びてきたサトノルークスをクビ差で振り切った。

 ここは豊がうまくレースの流れに乗って進めてきたと思うし、3~4角の立ち回りが大きかったかな。特に3角で前のシフルマンの手ごたえが怪しかった中で上手く捌いて4角で2列目の内のスペースに収められたのが勝因としては大きいと思う。後半のポテンシャル戦という流れの中で最短距離を通してしっかりと最後まで踏ん張れた。強さもあったけど、豊の上手さが光ったというのが正直な感想ではあるかな。それと、全体のレベルがどうなのか。ステイヤーズSをタガノディアマンテが制したけど、正直上位のディバインフォースやメロディーレーンといった所が2勝クラスで勝ち切れずにもがいているところから考えても疑問のほうが大きいかな。ヴェロックスも物足りないし、レッドジェニアルらも含めてこの世代の長距離路線はイマイチ。もちろんワールドプレミアは昨年の有馬記念で3着とある程度のパフォーマンスを見せているんだけどね…。

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有馬記念(GI)3着

中山芝内2500m良 16頭4枠7番
2:31.4(+0.9) 58.5-61.6 H^3
6.9 – 11.1 – 11.4 – 11.4 – 11.5 – 12.2 – 12.3 – 12.1 – 11.7 – 12.3 – 13.4 – 12.2 – 12.0

 2走前の有馬記念では3着と好走したが、最後方で脚を温存しての直線勝負に賭けたのも噛み合った要素ではあったかもしれない。ペースはアエロリットが単騎で超ハイだが、離れた番手でもややハイペースだったと思う。その中で後方でとにかく足を温存してL1の坂の登りで3着まで上がってきた。

 7番枠から出負けして後方からの競馬となるが、無理はせずに序盤は温存して後方2番手。スタンド前でも最後方列の内内でとにかく足を温存する。道中も割と淡々と前が引っ張る流れの中で向こう正面でも最後方から3角は内目を通していく。4角でも前にスペースがある状況で外に誘導して出口で大外を回して勢いをつけながら後方2列目。序盤でしぶとく伸びて中団列。L1で前がばてたところを交わしながらフィエールマンも交わして3着を拾った。

 内容的には後方でとにかく展開待ちだったし、結果として前がかなり飛ばしていて離れた番手でも厳しい流れ。その中で早めに外からフィエールマンやアーモンドアイが動き、さらにサートゥルも動いたのが4角地点。こうなるとどうしても仕掛けの意識は強くなってリスグラシューがうまく中団内からワンテンポ待ちつつ直線外に出して突き抜けた格好となる。その流れの中で最後方で内目から4角で外に出して爆発というのが噛み合ったというのは間違いないところだろうと。サートゥルにはクビ差まで詰めたけど、内容としては着差以上のものはあったと思う。サートゥルは今年は出ないので何ともだけど、勝ちに行って甘くなった形だからね。そこを突けたんだけどそれでも交わせなかった辺りはちょっと差があるかな。それでもこういう流れの中でポテンシャルを発揮できたのは大きいし、ペース次第だが菊花賞みたいにある程度スローでポジションを取れればという競馬ができればね。

ジャパンカップ(GI)6着

東京芝2400m良 15頭2枠3番
2:23.8(+0.8) 57.9-61.8 H^4
12.7 – 10.8 – 11.8 – 11.3 – 11.3 – 11.5 – 11.8 – 11.9 – 12.1 – 12.3 – 13.2 – 12.3

 前走のジャパンカップは長期休養明け初戦ということを考えれば悪くない。ほぼ丸一年走っていなかったし、初戦がいきなり超々ハイで流れた中での競馬。もちろんキセキの暴走ペースではあるのだが、それでも実質的に見ても平均ペースでは流れていたと思う。その中でそこそこの位置につけてきたのは枠も良かったにせよ評価したいところかな。

 3番枠からやや出負けという程度。そこから促しつつ中団の中目に入れていくが少し掛かりながら序盤は進めていく。それでもうまく中団内でカレンブーケドールの後ろを取って少しスペースを確保しながら向こう正面も進めていく。3~4角でもそのスペースを活かしながら最短距離を取って直線。序盤でそこから追われてそれなりには伸びるがジリジリ。L2でもまだ中団で進めていたが、L1でもしぶとくジリジリとは伸びてミッキースワローとの離れた6着争いはクビ差で制した。

 まあかなりかみ合った騎乗ではあったが、この流れでしっかりと中団を取れたというのは一つ評価できる。ただ、ミッキースワロー辺りとの比較になってしまうし、3馬身も前に2着争いが大きく広がっていたわけで、ひとまず完敗だったことは間違いない。休み明け初戦で目標が有馬記念という点ではこれで良いし、前半がこの馬にとってはちょっと忙しかったはず。ここを叩いて上昇してくれば、今の力の要る中山で2500m戦ならもう少し勝負になるだけの武器を持っているかな。

有馬記念2020への展望

 今回は武豊がどういう選択を取るのか、という観点が一つ重要になる。昨年の有馬記念最先着馬になるが、もちろん最後方付近で温存と、2番手で見ても平均~ややハイでは流れている中で3~4角でフィエールマンやアーモンドアイが動いてさらにサートゥルが動いてというような仕掛けの応酬があった中で上手くロスを小さく進められた、L1での減速でのバテ差しが嵌ったというのは確か。ポテンシャル面で良さを見せたけど、ペースが速かった中で他が甘くなってしまった面はあるだろうと思う。仮にスローになったときに絶対的なポテンシャルだけでどこまでやれるのか?となると菊花賞になるので、これは微妙なところだろう。

 今のポテンシャル戦でのトップクラスはやはり宝塚記念組となるし、クロノジェネシスはかなり手ごわい。クロノジェネシス比較で見るのであればカレンブーケドールは厄介になる。また昨年はフィエールマンに先着もできたが、これもペースが速い中で早めに動いてしまったというのもフィエールマンとしては難しい形になった。昨年は交わせたけど、フィエールマンがもう少し前半をゆったり運べれば手ごわい相手になる。特にフィエールマンは2段階加速で良さが出ている馬だから、スローから5F戦からのL2でもう一段となったときには厄介。この辺との比較ではちょっと厳しいかなと思っている。今回も馬券の対象には十分選択肢として挙がってくるけど、勝ち負けまでとなると豊が相当ギャンブル的に乗る必要があると。前半スローを見越してある程度前目を取るか、それとも昨年みたいに漁夫の利戦法に徹するか。現時点では当落線上としておきたい。不気味な馬も少なくないからね。菊花賞上位が苦戦しているのもスローで後半のポテンシャルを評価するうえではちょっと難しいところ。

何悪chの有馬記念2020ざっくり展望動画!

何悪。分析note2023



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