2019/02/02
第23回 富士ステークス(GII)出走予定馬展望
日程:2020年10月24日(土)
コース:東京芝1600m
予想用・出走予定馬一覧
ワーケア(ルメール騎手想定)
ホープフルステークスでは3着とクラシック戦線を窺う立場にいたワーケアが富士ステークスに出走予定だ。ただ、日本ダービーでの8着完敗を契機に菊花賞路線を諦め、夏は新潟記念に参戦もまさかの10着惨敗。さらに距離を短縮してマイルの舞台で何とか活路を見出したい。
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ん~正直様子を見たほうが良いだろうなというのが率直な感想。重馬場のアイビーSの内容が良かったけどスローだった中での決め手の質をあの馬場で引き出したという形だし…レースレベルもね。正直新潟記念はもうちょっと頑張らないといけなかったと思う。
アイビーS(L)1着
東京芝1800m重 8頭7枠7番
1:48.1 48.8-46.8 S^2
13.2 – 11.6 – 11.5 – 12.5 – 12.5 – 12.8 – 11.7 – 11.1 – 11.2
5走前になってしまうがリステッド競走のアイビーS勝ちから振り返りたい。重馬場ではあったが昨年富士S当日で標準ぐらいには出ていたと思う。その中で2秒とかなりのスローだが2F戦のラップを踏んでいる。L2最速で11.1は馬場を考えると立派だがペースも遅かったので何とも。着のクリスティがいまいちなのもあまりいい印象を持てない材料ではあるかな。
7番枠からやや出負け、そこから促しつつだが序盤は中団やや後方からの競馬となる。道中も雨の影響でペースが上がらず前がコントロールしているところで楽に5番手で追走、中団で3角に入る。3~4角でも中団の中目で我慢しながら余裕をもって4列目付近で直線。序盤で外に出してスッと伸びて3列目。L2で一気に切れてここで先頭に立つ。L1でそのまましぶとくリードを広げて3馬身差完勝。
ここでは力が違ったとは思う。もちろん2着以下のレベルはイマイチだが、それでもL3でラップがまだ遅いところで外から進出の機会を窺いつつ、L2の地点で2馬身はまずあったところを一気に捕えてきている。10.8は自信で踏んできている可能性が高いわけで、馬場を踏まえてもこの切れ味は目立った。坂の登りで、標準には時計が掛る中でこれをやってきたのは結構インパクトがあったんだけどね。相手に恵まれたとはいえ、ここまで切れたのは個人的には高く評価したい。少し時計が掛る馬場での無酸素運動が合っているのかなと。
日本ダービー(GI)8着
東京芝2400m良 18頭2枠3番
2:25.1(+1.0) 61.7-58.4 S^3
12.6 – 11.3 – 12.9 – 12.6 – 12.3 – 11.8 – 12.2 – 12.3 – 11.8 – 11.3 – 11.3 – 11.7
ホープフルS、弥生賞まではそこまで悪くはなかったが、それでもポテンシャル戦では上位相手に差を感じたし、ヴェルトライゼンデやサトノフラッグに完敗だった。そんな中でダービーではある程度速いラップを問われたし…という中で完敗。これは正直痛かったかな。3.3と超スロー、向こう正面でマイラプソディが動いてポテンシャル面を求められてのロングスプリントだったとはいえ、甘かった。
3番枠からまずまずのスタートを決めていてそこから好位の内目から様子を見ながら、最終的には中団の内目に控えるような感じで進めていく。1角まではスローで少し掛かりながらの競馬だったが2角過ぎでは控えて中団の中目でコントロール。ペースが上がってからも中団の中目で我慢しながら3~4角でも前のコントレイルを目標にしながら直線。序盤でコントレイルが外に誘導したのでその後ろから中目の進路を上手く取る。L2の地点で3列目からもうひと伸びほしかったがL1で甘くなって最後は少し下がって8着完敗。
ここでは鋭さを見せたかったんだが、正直言って直線の段階で身上の切れ味が全く見せられなかったなという評価になる。ヴェルトライゼンデとの比較で見てもL3の位置ではそんなに差がなかったんだけど、L2に入ってヴェルトのほうが前に出ていた。こうなると中盤でのポテンシャルの分散が響いてしまっていると思うし、長距離的な競馬では意外と難しい、という感じの結果になってしまったと思う。ダービーならまだ速いラップを要求されると思っていたし、実際にそういう競馬になったのでもう少し質を求められるところで対応してくると思ったんだが、全くだったからね。ちょっとこれはいただけないし、陣営が菊花賞を諦めたのもわかる内容だったと思う。
新潟記念(GIII)10着
新潟芝外2000m良 18頭6枠11番
2:00.6(+0.7) 61.9-58.0 S^4
12.8 – 11.5 – 12.5 – 12.4 – 12.7 – 13.0 – 11.9 – 10.8 – 10.7 – 11.6
ただ、距離短縮でトップスピード戦となった新潟記念ではまさかの伸びあぐねとなってしまった。4秒近い超々スローからのL2最速で10.7は相当速いレースラップ。上がりこそ33.5でこれだけ見れば悪くなさそうだが、上位勢は32秒台半ば、4着のサトノガーネットに至っては31.9という上がりを使っていることを考えると平凡で、ポジションを下げていることからもわかるように決め手で見劣っている。これは痛かった。
11番枠からやや出負け、二の足は悪くなくてリカバーして好位には付けていく。ドスローの流れの中でアールスターの後ろぐらいで様子を見ながら3角へ。3~4角でも好位の中目から好位列で直線。序盤で先頭列の後ろから前に壁を作って風よけしつつL2で外に誘導されるが伸びがなくジリジリ後退。L1は完全に離されて10着完敗。
ん~…という感じ。まあこの時の新潟は良でも結構時計が掛っていたし、恐らく標準ぐらいの馬場だと思う。それで後半勝負の中で思ったよりもどの地点でもダメだったなと感じた。もう少し動き出しの良さが出るかなと思っていたんだけど、L3から10秒台に入っていたのもあったかそこまで前との差を詰められなかったしL2の最速地点でも同様。L1では明確に甘くなっていたので、無酸素運動を維持する能力は低いかな。まあここまで極端にスローだと難しかったのかもしれんけど、それでもこの馬はアイビーSで鋭く末脚を引き出せているわけで、ここまでダメというのは流石に物足りない。2歳からの成長があまりないのかなというのは感じる。
富士ステークス2020への展望
今回は恐らく雨の影響が残るし、良くて標準からもう少し時計が掛るかも?というのはある。その中でどこまで鋭さを引き出してくるのか?というのが最大のポイント。これまでのパフォーマンスを見ても流れてどうかというのは未知数で、弥生賞の感じから中距離ならそこまで気にならないけど、この距離だとまず追走できるかどうか?という問題が出てくるんじゃないかな。ゲートが甘いというのは引っかかるね。ダービーは悪くなかったが出負け癖のある馬だしさらにマイルでこのメンバー構成でとなると恐らくいい位置は取れないだろう。後方からの競馬を想定しておきたい。
ある程度タフな馬場のマイルの流れでどこまでやれるかは未知数だが、恐らく後ろからとなると前が飛ばすにせよ末脚の絶対量が求められる。アイビーSは結構面白かったけど、それでも2F戦でL2でスパッとという感じだったし、これが新潟記念やダービーでは一瞬の良さも活かせなかった。ギアチェンジは結構良いのかもしれないけど、トップスピードの持続力が足りないしダービーではロンスパでポテンシャルで分散して甘くなっていた。使える条件は限定的な可能性のほうが高いんだよね。まだ決めつけるのは早い時期なんだけど、馬券的には決めないといけないわけで。現状のパフォーマンスとアイビーSを評価するにしてもマイルの流れに出負け癖。引っ張って良さが出るスマイルカナやタフな馬場で強敵のサトノアーサー、タイセイビジョン。この辺との比較で見てそこそこ人気で果たしてどこまで狙えるか?やね。もう少し様子を見たほうが良いと思うし恐らく手を出さない予定。
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