競馬をやって何が悪い。〜予想は敗因分析から〜

菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

シンザン記念 2020 出走予定馬:ルーツドール&川田騎手想定

time 2020/01/09

シンザン記念 2020 出走予定馬:ルーツドール&川田騎手想定

第54回 シンザン記念(GIII)出走予定馬展望

日程:2020年1月12日(日)
コース:京都芝外1600m

予想用・出走予定馬一覧

ルーツドール(川田騎手想定)

 新馬戦で5馬身差の圧勝を演じたルーツドールがシンザン記念に出走予定だ。ジェンティルドンナやアーモンドアイといった後の名牝もここで結果を出してきた。ルーツドールもその名牝たちに名を連ねるべく、この舞台で躍動を誓う。

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 まあ1戦しかしていないのと、超高速府中のマイルなのでこれだけで判断するというのは結構難しいところはある。割と基礎スピード色が強い競馬をしているのにL1でラップを落とさずに入っていて余裕があったという点からも、まだ現時点で底を見せていないのは間違いない。フィエールマンの下だがジャスタウェイの仔でもあるしちょっとまだイメージが掴みにくいけど。

新馬戦1着

東京芝1600m良 17頭3枠5番
1:33.3 47.1-46.2 S^1
12.6 – 11.2 – 11.5 – 11.8 – 11.9 – 11.5 – 11.4 – 11.4

 新馬戦は東京のマイル、東スポ杯で壮絶なレコードが出るほどの馬場だったので当然超高速馬場状態ではあった。ただ当日準OPのユートピアSが1:33.1で47.8-45.3と超スローに肉薄。まあラップ的に今の段階では少し見劣るけど準OPと走破時計で遜色なくL1を落としていないというのはこの時期の新馬戦としては破格と言って良い。ラップ的にトップスピードの質は求められず、割と新馬戦としては流れたが後半を落とさなかったことでルーツドールだけスローバランスまで持ち込んだという見方で良いのかな。ここでは抜けていたのは間違いない。

 5番枠から好発を切っているが結構押していて2番手は楽にとる。道中も逃げるハワイアンムーンに対して1列後ろぐらいで我慢しながら3角。3~4角でも番手外で進めるが11秒台とそこまで大きく落ちない流れを追走、4角では半馬身差ぐらいで直線に入ってくる。序盤で軽く促しつつ仕掛けを待ってL2でも軽いアクションで一気にここで抜け出し3馬身ほど。L1でもある程度強めに追われてさらに差を広げての5馬身差圧勝。

 まず強かったのは間違いない。これは時計・ラップ的にも十分に高いレベルであることを証明している。超高速馬場とはいえこの時期の2歳新馬戦で1:33.3は相当に速い。またもちろん出し切っての1:33.3ならそれ以上の価値はないが、L1で11.4とレースラップとしてほとんど落としていないようにとにかく優秀で最後まで突き放し続けたのはばてなかったからと言って良い。

 ただし、敢えて言えば今どきの新馬戦としては珍しくトップスピードが求められなかった。この馬の推定ラップも恐らくレースラップと上がりから逆算して11.4-11.4-11.4とラストまで落としていないけど、その代わりに瞬間的なトップスピードの質というものを見せたわけでもないといえる。反応良く突き放してきたけど、ラップとしてみるとどちらかというとこのペースで他の馬が脚を使えなかったのに対してこちらはじわっと加速して11.9-11.4-11.4-11.4というような感じで加速そのものはそこまで強烈ではなかったといえる。評価すべきはこれを続けてL1まで落とさなかった点といえるが、高いレベルで考えるときにトップスピードの質がどの程度まであるのか?というのは考慮しないといけない。

シンザン記念2020への展望

 能力そのものは高く評価しているが、どちらかというと今の時点では純正マイラー~中距離でも基礎スピードで押していくほうが良いタイプかもしれないなというのはある。ジャスタウェイの産駒はまだこれが2世代目なので今の時点でどうこうというのは難しいが、ヴェロックスやロードマイウェイなんかを見てもスパッと切れるイメージよりはロングスプリントなりポテンシャル戦なりと長く脚を使ってくるイメージのほうが良いとは思う。瞬間的なギアチェンジが得意な馬がそんなにいない印象で、この馬も息が入っての最加速で一気に要所でギアチェンジを求められたときにどうなのか?というのがポイントの一つ。

 それと、今の淀は時計が掛かるのでどうしても3角手前の登りでペースダウンの意識が働きやすいのはある。金杯は古馬である程度強気のレースメイクをしていたのでそこまででもなかったが、シンザン記念はここ最近は特に4F目のラップが落ち込むことが多いので前半の基礎スピード型がそこまで優位に運べていないケースが多いと。この馬は東京マイルでややスローとはいえ11秒台でまとめているように割と基礎スピードを活かしての勝利ではあったが、京都マイルだと中盤で下手に緩めすぎて後半のL2最速でギアチェンジやトップスピード戦にとなったときにどうか。特に基礎スピードで勝ったといっても超高速馬場での話で、やはり力の要る今の淀だとどうしてもコントロールの意識が働くからね。強気の競馬ができるかどうか?川田の手腕も注目してみたいところ。スローでどの程度切れるかってのは未知数だが、新馬戦を評価するとしても基礎スピードと後半で11.4を3F続けるというところになるので、あまりラップの偏差が大きくなると不安材料になる。そういった面を踏まえながら判断したいが、個人的にはここはちょっと危ういかも?と思って入りたい。

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