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菊花賞の出走予定馬展望が中心!今週あの人気馬はなぜ負けたのか? ラップとレース映像をリンクさせた詳細な敗因分析から競馬の真髄に迫る。 敗因分析できれば次買うべき馬が解る。競馬予想は回顧から始まる。

アルゼンチン共和国杯 2019 出走予定馬:ルックトゥワイス&福永騎手想定

time 2019/10/30

アルゼンチン共和国杯 2019 出走予定馬:ルックトゥワイス&福永騎手想定

第57回 アルゼンチン共和国杯(GI)出走予定馬展望

日程:2019年11月3日(日)
コース:東京芝2500m

予想用・出走予定馬一覧

ルックトゥワイス(福永騎手想定)

 春の祭典日本ダービーの後の祭り、目黒記念でポテンシャルを発揮し切って勝利を収めたルックトゥワイスがアルゼンチン共和国杯に出走予定だ。もともと出し切れれば力を示していた一頭だけに、今回もそういう競馬となるかどうかだ。ここも勝って晩秋府中の大一番を目指したい。

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 アル共と目黒記念は微妙に求められる要素が違うことが多くて、目黒記念はルックトゥワイスの良さが出やすいレースになったというのはある。今回は福永に替わるので明らかに出し切ったほうがいいタイプのこの馬の競馬を展開できるかどうかが最大のポイントだろう。

目黒記念(GII)1着

東京芝2500m良 13頭7枠10番
2:28.2R 59.5-59.1 M
7.4 – 11.0 – 11.0 – 12.2 – 12.0 – 11.7 – 11.8 – 12.0 – 11.6 – 11.7 – 12.0 – 12.0 – 11.8

 まずは目黒記念勝ちを見ておきたい。アル共と同じ東京2500mの舞台だが、ペースが速く59.5-59.1と平均で流れていて道中もよどみなく12秒前後の連続を続けていくという感じ。基礎スピードとポテンシャルのバランス、両面をかなり高いレベルで求められている。

 出負けして後方からの競馬となる。そこから1角まで様子を見ながらだが前がかなりペースを上げていくので無理せず後方で。道中も後方集団の後ろ、後方2番手で淡々と進めて3角。3~4角でも淡々とという流れで後方外からロスがありながら直線。序盤でジリジリと伸びるがまだ後方、L2で中団列から一気に捕えて先頭列、L1でそのままの脚色をキープしてアイスバブルをじわじわと離しての1馬身1/4差完勝。

 基本的にはこのイメージで良いとは思っている。アーモンドアイではないが後方から長く脚を使うことができると。ただ、この馬の場合はできればこれぐらいのラップが望ましい。超高速馬場で恐らく11秒半ば~後半のラップを連続する競馬、ここまで遅いギアだと恐らくポテンシャル戦と見て良い。有酸素運動状態で長く脚を連続する適性が高いんだろうと。全体で流れた中で前半は質的に追走に苦労していたが、中盤以降もよどみなく進んでいるので脚を使わされているはずだし、そのうえで後半はそれ以上の脚を求められる。3~4角で外からこれを捕え切るというのは簡単ではないからね。この一戦はかなり高く評価しているが、やはりこういう単調な流れの方が個人的には合っていると思う。

新潟記念(GIII)4着

新潟芝2000m良 16頭8枠16番
1:58.8(+0.2) 60.8-57.8 S^3
12.6 – 11.4 – 12.2 – 12.4 – 12.2 – 12.2 – 11.9 – 11.1 – 11.1 – 11.5

 春の新潟記念では悪くはないがやはり高いレベルではトップスピードの質という観点で見劣ったのは否めないかな。ペースは3秒で超スロー、そこからの3F勝負に近く、上位勢は33秒前後の上がりを出している中で、この馬としては脚を使っているんだけど…となった。

 16番枠からまずまずのスタートを切っていたが二の足が遅く促しながらも中団。ただ道中からペースが遅いのでそこまで後ろには下がらず、中団の外目でキープしながら、外からアウトライアーズが早めに捲ってきたが我慢して3角。3~4角でも中団の外から直線。序盤で追い出されるがやはり伸びが地味で鞭が何度も入るがここで置かれて伸びあぐねる。それでも徐々に伸び始めてL1ではメールドグラースの外に出して2着争いには加わるがちょっと見劣り4着。

 3~4角ではまだ上がっておらず、直線で加速するという形になるのだが、そこでの動き出しの遅さがこのラップ推移からもわかったかなと。12秒前後から一気に11秒前後という流れでやはりギアチェンジで見劣ったしL2地点の後半でようやく伸びかけてきたと。もうちょっと3~4角で動きながらという競馬が欲しかったかなというのはあるが、トップスピードの質をある程度求められる、ギアチェンジを求められる形だとやっぱりちょっと足りんなと。

日経賞(GII)6着

中山芝内2500稍 12頭5枠6番
2:35.0(+0.8) 62.7-58.9 S^4
7.0 – 11.8 – 12.5 – 12.3 – 12.6 – 13.1 – 12.9 – 13.1 – 11.9 – 11.6 – 11.8 – 11.6 – 12.0

 個人的にちょっと気になるのが日経賞の負け方かな。このレースはメイショウテッコンの武豊のレースメイクで超々スローだが後半は5Fのロングスパート。ポテンシャルに特化した競馬になったと思うが、これでいまいち伸びきれなかったのは物足りん要素かな。

 6番枠からやや出負け、そこから促しつつ様子を見ていたが最終的にはやはり後方からの競馬で最初の3~4角を回っていく。ただそこからコーナーワークもあり中団馬群の内目に押し上げつつ我慢しながらスタンド前を通過。向こう正面でペースが上がってという流れで中団内から押して押して3角。3~4角でも中団の内目から4角で右鞭が入って外目に誘導も少し置かれて直線。序盤で外に誘導するがジリジリ、L1でも伸びてはいるが地味で6着まで。

 まあ前が5F戦で押し切っているのでこれ以上のラップを踏む必要があったし差し切るところまでは流石に無理だとは思うが、それでももうちょっとL1で目立つ脚を使ってほしかったというのが本音ではあるかな。スローのポテンシャル特化では案外伸びきれなかったし、1,2着はともかく出し切れればサクラアンプルールやゴーフォザサミット辺りに負けるような馬ではないと思うので、このパターンで負けたというのをどう考えるかだろう。案外バランス的には前半から引っ張られたほうがいいタイプかもしれない。日経新春杯がそうだったし。

アルゼンチン共和国杯2019への展望

 目黒記念はどうしてもダービーの後でファンも盛り上がっているし騎手の方の意識も強くなりがちでそれがペースや仕掛けにも影響したのかなという感じ。あそこまで全体でタイトに流れてしまえば他の馬も脚が削がれるし、そういう中で出し切ってポテンシャルの高さを見せた。ただ後半のポテンシャル面というだけでなく、前半の基礎スピードのウエイトも大きかったので、その点では2500m全体で厳しかったのが良かっただろうと。日経賞では極端なスローからの5F戦で前が押し切る競馬だったとはいえ、L1は12.0まで落ち込んでいたことを考えるとやや伸びが物足りなかった面もある。個人的には前半からある程度流れてしまった方が良いんじゃないかなと。その点で今回のメンバー構成では疑問符が付くかな。

 それと、やはり福永とのコンビは…合わないかなと思う。もちろん今の福永は以前と違ってしっかりと出し切る馬の競馬ができるようになっていると思うが、それでもルックは相当早くから動く意識が欲しいと思うし、そのうえで全体で流れてほしい。ゲート、二の足が良くない馬なので後方からにならざるを得ないし、その中で内目を通してとなると前に支配されて出し切れないパターンを考える必要がある。また外からだとしてもペースをコントロールされれば3~4角でペースが上がったとしても11秒台前半の速いラップも求められる可能性が高いし、そうなると3~4角のロスも小さくなくなる。この辺を踏まえて考える必要があると。リスクは結構大きいと思うので少なくとも信頼はしたくない一戦かな。出し切れれば1枚上だとは思うけど、今回のメンバー構成でとなると個人的には少し評価を下げて入りたい。

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アエロリットしっかり追いかけてましたね。
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【アエロリット】
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※同時にアーモンドアイとウインブライトも考察出てましたね。
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