2019/02/02
第160回 天皇賞(秋)(GI)出走予定馬展望
日程:2019年10月27日(日)
コース:東京芝2000m
予想用・出走予定馬一覧
マカヒキ(武豊騎手想定)
3年前の日本ダービーで直線鋭く戴冠を果たしたマカヒキが武豊とのコンビで天皇賞秋に出走予定だ。そのダービー馬もその後はスランプに陥り、令和の時代にまだ爪痕を残せないままでいる。昭和から令和の時代でGIを制した名手武豊とのコンビで復活、思い出の地府中で豪華メンバー相手に爪痕を残せるか。
※この記事はブログ無料公開対象です
武豊が勝つとそれが全て記録に絡んでくるのが凄いな…。まさに今を生きるレジェンドという感じ。武豊令和初GI勝利記念にマカヒキからやろうかなと思っているけど、う~ん…まあ率直に言うと厳しいと思っている。特に高速馬場でトップスピード戦、ロングスプリントでは結果が出ていないからね。大阪杯は明確に有利だった内を立ち回ってのものだし…ここは厳しいと思うが何とか頑張ってもらいたい。
京都記念(GII)3着
京都芝外2200m良 12頭8枠12番
2:14.9(+0.1) 63.3-59.3 S^4
12.9 – 11.2 – 13.1 – 13.1 – 13.0 – 12.2 – 12.2 – 12.0 – 11.9 – 11.1 – 12.1
3走前の京都記念から振り返りたい。良馬場だったが雨の影響がありややタフな馬場状態ではあった。その中でペースは4秒と超超スロー、後半もペースがあまり上がらず一応向こう正面から12秒前後まで上がっているものの3~4角ではそう上がらずに直線前半で11.1と速いラップを要求された。この馬場としてはトップスピードの質やギアチェンジを求められていると思う。
12番枠から五分のスタート、そこから軽く促していたが結局は中団やや後方で進める形になる。道中もペースが上がらない中で中団の後ろで我慢していたが外からブラックバゴが捲っていった流れに外からじわっと上げながら中団で3角。3~4角で中団外からじわっと取りついてスティッフェリオの動きを見ながら中団で直線。序盤の最速地点で置かれてしまうがそれでもジリジリ食らいつく。L1までジリジリと食らいついて3着は確保したが決定的な伸びは見せられなかった。
力の要る馬場だったのと、トップスピード戦としては低レベルな一戦ではあったと思うので何とかL1で詰めてきた。ただやはり冷静に見てもL2の最速地点が11.1でここで少し前と差が開いていることからも、トップスピードの質的にはここでも少し見劣っているかなと感じる。TS持続力では流石といわせる競馬ではあったけど、正直この競馬では今回の超豪華メンバーを向こうに回して互角にやれるというのはちょっと考えにくいかな。
大阪杯(GI)4着
阪神芝内2000m良 14頭1枠1番
2:01.2(+0.2) 61.3-59.7 S^2
12.6 – 11.1 – 12.7 – 12.7 – 12.2 – 12.4 – 11.8 – 11.4 – 11.6 – 12.5
大阪杯では復調を示す4着ともいえるのだが、割とトラックバイアスがきつくて内がかなり有利だったとみている。その中で、ペースは1.6とかなりのスローからの後半の4F戦。馬場が結構重かった中である程度速いラップを連続していて、この場合は力の要る馬場でのロングスプリントに近いのかなという感じ。3~4角の立ち回りがかなり問われている。
1番枠から好発を切っていたが、結局二の足が遅くて後ろに下がる格好となる。道中も後方内内でひたすら我慢。道中も最後方列の内内で進め、3角手前で前のスペースが空いていたので徐々に進出しながら3角に入る。3~4角でも前のワグネリアンを追いかけながら最内のスペースを通すが4角で置かれ気味で鞭が入って直線。序盤でそこから追われるがここではまだ伸びは地味で徐々に外に誘導。L1でしぶとくバテ差して4着まで上がってきた。
ここはかなり特殊でブラストワンピースやサングレーザーといった外を回した馬が明らかに実力を発揮できていなかったとみている。上位を構成しているのが3~4角でロスなく立ち回った馬たちになるので、その中で上手く最短距離を通して直線に持ってこれたというのはかなり嵌った要因ではある。ただ、ワグネリアンやキセキとの比較でこれだけやれたのでその辺りは評価していい材料にはなるが、それでもL1で脅威を与えるレベルではなかったと。この馬は今となってはあまり速いラップを後半に要求されないほうがいいと思うしL1までばてずに差し込んでくるというのはあるかもしれない。
宝塚記念(GI)11着
阪神芝内2200m良 12頭6枠7番
2:11.9 60.0-58.9 S^1
12.6 – 11.4 – 11.5 – 12.4 – 12.1 – 11.9 – 12.0 – 11.6 – 11.5 – 11.4 – 12.4
前走の宝塚記念では一応ややスローではあるんだが、リスグラシューが千切ったことが大きいと思う。実質的に2着以降の馬にとっては平均で流れていたと思っているが、その中で後半で4F勝負と中間的に速いラップを要求されていると。L1で消耗しているので難しいところだが、前半の基礎スピードと後半のロンスプ・ポテンシャルの両面を求められたのかなという感覚ではある。
7番枠から五分のスタートだが二の足が遅く最後方に下がってしまう。道中も最後方で進めて追走に苦労して3角。3~4角でも一頭離れた状態で最短距離を通しながら徐々に中目に誘導して最後方列で直線。序盤でそこから追い出されているが伸びない。ラストまでいいところなく11着大敗。
これまでならラストは来ていたんだけど、これが甘くなったと考えるとやはり前半が流れていたのが影響しているのかなという感じはする。正直言ってここ数走の内容を見ていると、距離適性が上の方にシフトしている感じはするんだけどね。前半であまりバランス的に速い流れになるとしんどいように感じるし、子の宝塚記念でも下り坂スタートなんだが行き足で明らかに見劣っていたことを考えると質的に足りなかったんじゃないかなと。ある程度現実的に力の要る馬場だった中でこの感じなので、ちょっと忙しかったかな。
天皇賞秋2019への展望
10頭もGI馬が参戦するという超ハイレベルな一戦の中で、流石に勝負の舞台に上がってくる可能性は極めて低いだろうと思っている。豊に替わるけど、もともと豊も何回かこの馬に乗っていてそれで特段変化がなかったことを考えるとここで激変というのも現実的には難しいだろう。ゲートは悪くないが二の足が質的に足りないのでどうしてもこのレベルでこの条件だと後ろからになる。また昨年の天皇賞秋のようにロングスプリントの形になってロスを少なく立ち回っても前を上回るだけの末脚を引き出せていない。こうなってくるとどうやってゴール板までに一番前にいるタイミングを作るか?という観点で難しくなる。まだキタサンの時のように雨でも降ってずぶずぶ担ってくれた方がチャンスはあると思うがそれでも前とは差があったことを考えると…かな。現時点では狙いづらい一頭なのは間違いない。今年は他のレベルが高いからね…。