2019/02/02
第133回 目黒記念(GII)出走予定馬展望
日程:2019年5月26日(日)
コース:東京芝2500m
予想用・出走予定馬一覧
ブラストワンピース(池添騎手想定)
昨年の有馬記念を制したグランプリホースのブラストワンピースが目黒記念に出走予定だ。唯一のGI馬に課せられる斤量は当然59kgと抜けたハンデ。他の馬との戦いと同時に斤量との戦いともなるが、これを克服して今年初勝利を狙う。
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地力は抜けているはず。大阪杯の負け方が気に入らないが、本質的には長距離適性が高い馬だと思うし、有馬記念を見てもタフな馬場で前後半フラットの競馬で強かった。トップスピード戦でも昨年のダービーのように出し切りやすい展開でスムーズさを欠きながらもL1は伸びてきていたからね。59kgは気になるけどこのメンバー構成なら恥ずかしい競馬はできないと思う。ただ瞬間的な切れ味はそこまであるわけではないので、できれば早めの競馬が望ましいね。昨年アル共的な展開だと怪しさも出てくるので。
有馬記念(GI)1着
中山芝内2500m良 16頭4枠8番
2:32.2 60.8-60.3 M
6.8 – 11.6 – 11.8 – 11.9 – 12.2 – 12.8 – 12.6 – 12.2 – 11.6 – 11.8 – 11.8 – 12.2 – 12.9
2走前の有馬記念勝ちから振り返りたい。この時の中山は雨の影響もあって明確に時計が掛かっていた。この有馬記念は平均ペースではあるが後半5F勝負でL5最速11.6、そこからは加速せず減速していくという完全なポテンシャル戦となっている。パワー型の基礎スピードとポテンシャルの両面を問われた一戦で、最近の有馬にしては珍しくL2で再加速が起こっていないのが特徴。
8番枠から五分には出てそこから二の足はまずまず、楽に好位を狙っていく。最終的にはそこからコントロールして好位、サウンズオブアースの後ろで進める。スタンド前では特に動かず、向こう正面に入ってもサウンズの後ろで追走しながらここでも特に変わらず3角へ。3角でもサウンズの後ろ、外目から徐々に進出を開始して4角でサウンズの外から2列目を目標に押し上げて直線。序盤で3列目からまず2列目に並びかけてくるがキセキとは2馬身半ほどある。L1でこれをしぶとく伸びて捕えて、外からくるレイデオロの追撃をクビ差で振り切っての勝利となった。
力のいる馬場で前後半ともにタイトに流れてという消耗戦の中で外から正攻法でねじ伏せてきた、かなり強い競馬だったなと思っている。こういう展開ではミッキーロケットがちょうどいい物差しになるとは思っていて、このミッキーを相手にここまできっちりと差をつけたし、レイデオロの追撃は食らったけどこちらも外を通してのもので立ち回りで粘り込んだわけではない。勝ちに行って堂々と粘り切ったわけなので、これは評価すべき一戦だと思う。ただ、後半のポテンシャル面だけでなく、前半のパワー型の基礎スピード面が求められて他の馬も脚を削がれていた部分もあったはず。前半部分も同様に評価すべきかなと思っている。
大阪杯(GI)6着
阪神芝内2000m良 14頭5枠7番
2:01.3(+0.3) 61.3-59.7 S^2
12.6 – 11.1 – 12.7 – 12.7 – 12.2 – 12.4 – 11.8 – 11.4 – 11.6 – 12.5
前走の大阪杯はその辺が少し影響したのかもしれない。2000m戦ではあるのだが良でも雨が少し残っていたことでここもタフな馬場状態に近かったと思う。ペースは1.6でかなりのスロー、そこからの4F戦に近くL3最速11.4とポテンシャル特化戦といっていい流れだっただろうと。
7番枠からやや出負け、窮屈にもなったので無理はせず序盤は後方からのスタート。道中もペースが遅い中で向こう正面でもまだ後方中目、終盤にかけて手が動いてじわっと進出しながら3角へ。3角でペルシアンの後ろから中団まで押し上げ、4角でその直後から追い出されて出口で大外に出す。序盤でそこから追われるのだが前も減速している中で伸びは地味。L1で前がさらに大きく減速する中でバテ差したかったがこちらもバテてしまいなだれ込むだけの6着完敗に終わった。
ここでは前半がかなり緩かったことで、後半のポテンシャル戦に特化した形になる。有馬記念も5Fのロンスパだったがバランス的に前半も後半と同様に60秒台で入っているという違いがある。この大阪杯では前半が緩かったうえに有馬の時よりもこちらはポジションが悪かった。後半で59.3というなかで絶対的なポテンシャルで勝負する必要があったのだが、外から勝ちに行って甘くなったことを考えても後半特化では苦しかったのかな、という感じは受けた。2000が短いというのもあるかもしれないが、どちらかというとこの場合は後半特化になり過ぎたのが響いていると思うし、こうなると11.4と最速地点となる4角で通したところは重要になったと思う。ロスがあってそれを跳ね返せるほどの化け物ではなかったという感じかな。上位勢を見ても4角地点で内目を通して我慢できていた馬が上位を独占しているからね。展開的にかみ合わなかった面もあるし、有馬がベストバウトだとすれば後半のポテンシャル特化戦よりは前後半のバランスが求められたほうが良いタイプかもしれない。
日本ダービー(GI)5着
東京芝2400m良 18頭4枠8番
2:23.8(+0.2) 60.8-58.3 S^2
12.7 – 11.0 – 12.3 – 12.4 – 12.4 – 12.3 – 12.2 – 12.0 – 11.7 – 11.2 – 11.2 – 12.2
この馬の売5走前のダービーが5着とは言えかなりスムーズさを欠く中で出し切れなかった、という5着。噛み合っていれば…というような競馬だったが、ペースは2.5とかなりのスローからのL3最速タイ。TS持続特化戦だがL4から11.7とある程度分散しているのでポテンシャル的な要素も求められていると思う。
8番枠から出負けして後方からの競馬となるが、そこから押して押してのリカバーでポジションを上げて好位の中目のスペースを詰めていく。道中も好位の中目で我慢するのだがダービーとしてはドスローの流れで掛かり気味になりながら好位の中目、窮屈なところで3角に入る。3~4角では2列目の中目だがスペースがない状況で直線。序盤で追い出されるが進路を確定できずに3列目に下がってL2。そこから前に対してL1でしぶとく食らいついて盛り返すのだが、3着争い際どいところまで詰めるも5着。
直線での進路取りが甘くなってしまったのは結局出負けからのリカバーを試みて窮屈な好位列に入ってしまったことが遠因としてはあると思う。もちろんあの位置をリカバーして取れたことは好騎乗だったとは思っているし、後ろからならもっと厳しかった。とはいえ、結果的に見ても3~4角でペースが上がっていく中で直線で上手く進路を取れず、結果2列目から下げる形で外に出すというのは、坂を上っていた中で惰性が削がれたかもしれないし、シンプルにポジションも下がって届かなかった要因になっていると思う。そう考えれば上位勢との比較でみても強い競馬をしていると思うし、TS持続も良いものを持っているんじゃないかなと。
目黒記念2019への展望
もちろんアーモンドアイ、ダノンプレミアム、ワグネリアンやリスグラシューといった強敵がいれば話は別だが、ひとまずここに入れば総合的に2枚ぐらいは抜けていると思っている。その中でもTS持続と基礎スピードとポテンシャル面に関して言えば、五分に出てある程度普通の展開で流れて出し切る競馬に持ち込めれば負けてもらっては困る…というぐらいの馬ではあるだろう。
ただし、不安も決してないとは言えない。一つは菊花賞で見せたように究極レベルでのトップスピード戦では切れ負けしている。新潟大賞典でメートルダール相手に完勝しているのでこのレベルならまともなら心配していないが。懸念のもう一つはゲートだろう。とにかくゲートが不安定でこれがこの馬の走りを難しくさせている要因ではある。例えばこちらが内枠で出負けしてリカバーするも後方馬群の中、レース展開が昨年のアルゼンチン共和国杯みたいにドスローの3F勝負…とかになってしまうと踏み遅れたら最悪馬券圏外も考えないといけなくなる。決定的に不利な状況から上がり3F勝負で何とかなるだけの瞬間的なトップスピードの質は持ち合わせていないと思うからね。そういった面を考えるとやはり出負けをリスクとして考慮に入れた上である程度の位置を取れるかどうか、リカバーできるかどうかを考えたほうが良いだろう。有馬でも見せたようにある程度流れた中でポジションをとっても問題ないわけで、好位~中団には付けてもらいたいかな。59kgよりも個人的にはゲートを心配している。斤量面がゲートに作用することもあると思っているので、その辺も踏まえると抜けた人気が想定される中で信頼しきるのは危険かなという感覚。
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着順 1着→2着→3着
18年指数2位→7位→11位
17年指数5位→6位→1位
16年指数2位→1位→5位
15年指数1位→3位→6位
14年指数4位→1位→14位
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→指数1位チュウワウィザード1着
ヴィクトリアマイル
→指数1位プリモシーン2着
京王杯スプリングカップ
→指数1位ロジクライ3着
NHKマイルカップ
→指数1位アドマイヤマーズ1着
新潟大賞典
→指数1位ロシュフォール3着
フローラステークス
→指数1位シャドウディーヴァ2着
福島牝馬ステークス
→指数1位フローレスマジック2着
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