2019/02/02
第38回 ジャパンカップ(GI)出走予定馬展望
日程:2018年11月25日(日)
コース:東京芝2400m
予想用・出走予定馬一覧
マカヒキ(武豊騎手想定)
一昨年の日本ダービー馬マカヒキがダービーと同じ2400mの舞台ジャパンカップに出走予定だ。武豊とのコンビを組んだ天皇賞秋は特に見せ場もない完敗となってしまった。コンビ2戦目でダービー馬の威厳を取り戻せるのか?
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どうせ今回もそこそこ人気すると思うけど、馬券的に強く狙える馬ではもうないかな。天皇賞秋もあの位置取りでは難しかったと思うし、昨年のジャパンカップも言うほど悪くないから…レイデオロがいない、スワーヴも前走多少の不安、シュヴァルグランも微妙…相対的に見て上がってくるかというぐらい。
札幌記念(GII)2着
札幌芝2000m稍 16頭3枠5番
2:01.1(+0.0) 59.1-62.0 H^3
12.5-10.4-11.5-12.1-12.6-12.4-12.0-12.6-12.5-12.5
2走前の札幌記念を振り返ろう。稍重でタフな馬場状態、ペースも3秒近い超ハイペースとパワー型の基礎スピードを高いレベルで要求された一戦。L4最速で後半はポテンシャル面を要求されたが前半部分のウエイトが高くパワー型基礎スピード特化戦といっていいレベル。
5番枠からまずまずのスタートを切ったが二の足が遅くかなり下がって後方からの競馬となってしまう。道中も後方2番手から進めて外に出し、中団に近いところまで上げて3角。3~4角で大外をぶん回して中団列で直線。序盤でしぶとく伸びてきてL1で一気に抜け出すかと思われたが内からサングレーザーに強襲を受け、モズカッチャンも外差し食い込み接戦の末2着惜敗となった。
ここでは前半がかなり速い流れになったことでこの馬の位置でもそこまで悪くはなかった。とはいえ後半は3角最速なのでここで外から押し上げて勝負に行っての2着というのは立派だし、今のこの馬はある程度全体でタイトに流れた方がいいのかなという感覚はある。トップスピードが問われない中で結果を出してきたのは3歳時のこの馬の競馬を考えると違和感が強いからね。
ただ一方でこの一戦のレベルが高かったかどうかは何とも言い難い。実際走破時計は2:01.1だが、同日の500万下牝馬限定ですら2:02.3を平均ペースで引き出せている。それを考えてもパフォーマンス的に高かったとはいいがたいと。結果的にサングレーザーが秋の天皇賞で好走を果たしたが、スローからのトップスピード持続戦と全く違う展開だったし、あまりこの一戦で復活ということを考えない方がいいだろう。
天皇賞秋(GI)7着
東京芝2000m良 12頭5枠6番
1:57.7(+0.9) 59.4-57.4 S^2
12.9-11.5-11.8-11.5-11.7-11.6-11.3-10.9-11.6-12.0
56秒台の決着となった天皇賞秋では見せ場なく完敗。スタートの地点で内に刺さってスワーヴに不利を与えてしまったのもあるが、この馬自身も行き脚が悪い状態で最序盤のスローの段階で苦労した。ただそれでもダービー馬らしい末脚を発揮することはできなかったのは不満が残る。
6番枠からやや出負け、内に刺さってしまってスワーヴと接触、それでこちらも行き脚が悪く後方からの競馬となる。向こう正面以降は前もある程度引き上げている中で後方外目で進めて動けず3角。3~4角でも後方外目で進めて直線。序盤で中目のスペースががっぽり空いていて追うだけの状態なのだが伸びてこない。ラストまでしっかりと追われてはいたがなだれ込む程度で終わった。
まあ、最後まで最低限伸びてきていたのでそこは最低ラインの評価はしたいが、それでもトップスピードの質もある程度求められた中で、速度的に優位に立てたとはいいがたい。L1で気持ち伸びてきたけど12.0と前が落としているところだからね。最序盤のポジショニングが悪すぎたし、展開的にも遅かったのは最初だけ。そこから中盤以降がタイトな流れで押し上げるポイントは皆無だったと思う。あの位置からではよほどの馬でないと難しいが、それでもサングレーザーに前の位置から決め手でも見劣ったわけでね。後半のトップスピードの質・持続力の観点で見ても上位とは差があったといわざるを得ない。
ジャパンカップ(GI)4着
東京芝2400m良 17頭6枠11番
2:24.6(+0.9) 60.2-59.1 S^1
13.0-11.2-12.1-12.1-11.8-12.1-12.3-12.2-11.8-11.3-11.8-12.0
昨年のジャパンカップも悪くはない…悪くはないが、という感じ。ペースはややスローではあるがそこそこ流れたし、キタサンブラックが早めに仕掛けたことで最速ラップはL3の11.3でそこまで速くない。TS持続戦だが前半の基礎スピードもある程度には問われている一戦だ。
11番枠からやや出負け、無理はせずにじわっと促しながら中団には入っていく。道中も中団馬群の内目でジッとしながら3角へ。3~4角では中団の中目で促しながら追走、直線で大外に持って行こうとかなりひどい進路取りとなるが、それでもレイデオロの後ろで進路確保はできる。そこから追い出されてしぶとく伸びて4番手には上がるが前3頭には離され、4着まで。
まあ後半それなりに伸びているんだけど、うまく立ち回ったとはいえシュヴァルグランにももちろんこの差をつけられては完敗だろう。レイデオロとの比較でも見劣っているわけで、やはり上位勢とはかなり差があったと思う。少なくとも後半のトップスピード持続戦では苦戦していると見るべきだろうと。
ジャパンカップ2018への展望
少なくとも現役トップレベルといえるレイデオロには明確に見劣る。とはいえ、今回そのレイデオロはいない。またシュヴァルグランにも昨年のJCで完敗しているが、京都大賞典ではやや物足りない競馬。レイデオロとの比較でスワーヴリチャードも強敵だがこれも天皇賞秋では不利がほぼすべてとはいえ直線で良さは出なかった。サトノダイヤモンドも復活といってもまだ信用しきれないし、アーモンドアイを除いて有力各馬のほとんどに不安があるというのは確かだろう。
この馬としても、今の段階でどの程度のパフォーマンスを期待できるかだが、昨年のジャパンカップぐらいは走れるのかなと。それでもトップスピードの質ではもはや目立ったところを見せられていないし、昨年の毎日王冠でも伸び始めが遅かった。TS持続でも天皇賞秋で目立つほどではなく、昨年のジャパンカップでもどちらかというと5,6着のレインボーライン、ソウルスターリングに食らいつかれている。正攻法で進めたので内枠でうまく立ち回れればもうちょっと違うかも?というのはあるが。
キセキもこの距離ならもっと楽に前をとって早めの仕掛けでという競馬で天皇賞秋のパフォーマンスは厄介。TS持続戦だとシュヴァルグラン、サトノダイヤモンドともに不安はあれど、実力的には1枚上の相手だろう。またトップスピード勝負に特化すればミッキースワローやスワーヴリチャードが相当手ごわい。今の段階ではある程度全体のペースが上がった中で内枠から上手く1~4角を立ち回って、というぐらいかみ合って圏内に食い込めればという評価かな。天皇賞秋自体は結構難しい競馬だったと思うし、この馬は下降線ではあると思うが緩やかに、という感じ。展開の利があれば、だけど穴人気はするだろうし扱いが難しいね。
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